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絵巻について

絵巻は平田本が刊行された後、女性や子供向けに分かりやすく作られたものと考えられる。現在その存在が確認されている絵巻は以下のようなものがある(名称は通称)。なお、湯本豪一によれば(『妖怪あつめ』)古書店などで十数点見かけているとのことで、実際にはかなりの数が存在するものと思われる。

堀田本

三巻本。三次市在住堀田氏所蔵。冒頭が欠落。谷川健一編『稲生物怪録絵巻』(小学館)にて紹介。

井丸本

二巻本。三次市在住井丸氏所蔵。

吉田本

一巻本。三次町在住吉田氏所蔵。

國前寺本

巻物を切断し、六本の掛軸に表装。広島市國前寺所蔵。『國前寺本 稲生武太夫化物語』(國前寺)にて紹介。

京都大学本

京都大学附属図書館蔵。詳細不明。欠落多し。岩井宏實監修『図説日本の妖怪』(河出書房新社)にて一部が紹介。

阿部巻子本

阿部正路氏所蔵。阿部正路・千葉幹夫編『にっぽん妖怪地図』(角川書店)にて紹介。

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