インターネットで選ぶ日本ミステリー大賞 2001
Japan Mystery Award on Internet 2001
おぎそ
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『タイトル』
著者名
投票得点
『
ポップ1280
』
ジム・トンプスン著
+5点
クライム・ノヴェルのひとつの到達点だと思う。超エゴイストで天才的ろくでなしの主人公が、アンチ・ユートピア的なブラック・ユーモアをかもしだす。これはジャンル外の読者も愉しめるんじゃないかな。
『
死んだふり
』
ダン・ゴードン著
+4点
小味のクライム・コメディだけど、語り手のあまりにうさんくさい叙述が好み。
『
闇よ、我が手を取りたまえ
』
デニス・レヘイン著
+3点
スティーヴン・キングの『IT』を私立探偵小説に応用した(のだと思う)着想が興味深かった。ただこの次作がねえ……
『
水の棺の少年
』
スティーヴン・ドビンズ著
+3点
学園内の小市民的嫌がらせをねちねち描写しているだけなのになぜかおもしろい。
後半は普通のサイコサスペンスみたいになってしまうけど。
『
マンチェスター・フラッシュバック
』
ニコラス・ブリンコウ著
+3点
この手の構成で弱点になりがちな、過去と現在の結びつけがわりと工夫されていて感心した。
『
キル・ミー・アゲイン
』
テレンス・ファハティ著
+3点
えらい古風なハードボイルドなんだけど、「戦後まもないハリウッドの内幕」という舞台設定の勝利。
『
囮弁護士
』
スコット・トゥロー著
+4点
主人公の厚みのある人物造形がすばらしかった。トゥローはこれで一皮むけたような気がする。
『
ジグザグ・ガール
』
マーティン・ベッドフォード著
+3点
恋人の過去を探る筋書きはややありがちだけど、ひじょうに洗練された語り口で読ませる。
『
ハドリアヌスの長城
』
ロバート・ドレイパー著
+3点
少年時代の物語性(誕生日パーティの場面が圧巻)や「刑務所の町」の立体感あふれる描写には感心したんだけど、ドラマを謎解きに収斂させているせいで終盤になると話が矮小化するのが惜しい。でも前半はほんとどんな傑作になるんだろうと思ったよ。
『
フロリダ殺人紀行
』
ティム・ドーシー著
+3点
作中人物たちの歯止めのない暴走ぶりにトリップ感をおぼえてしまった。
[特別賞]
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