JMAI2001

インターネットで選ぶ日本ミステリー大賞 2001
Japan Mystery Award on Internet 2001

新井裕之
(Mystery-ML)
e-mail jq7h-ari@asahi-net.or.jp
Home Page http://www.asahi-net.or.jp/~jq7h-ari/

タイトル 著者名 投票得点
警察署長 たかもちげん著 +5点
「新宿鮫」とベースは似ているが、ベクトルが完全に逆向きの設定?
登場人物がみな、きちんと描かれているせいか、どの話もはずれがない。
この漫画を超える小説がでることを期待するのだが。

予知夢 東野圭吾著 +2点
前作『探偵ガリレオ』に比べて、心理的なものが増え、物理学者湯川助教授ならではのトリックが少なくなかったのが残念。

満州探偵 大連の柩 楠木誠一郎著 +3点
近代日本の雰囲気をたっぷり味わえるハードボイルド。
登場人物の謎も多く、是非次作を読んでみたい。

魂丸 阿井渉介著 +3点
いやあ、熱いね。
都合の良い感の強い展開とか、そもそも何故主人公がそんなものに巻き込まれてしまうのか、なんてことはご愛敬。

[特別賞]
受賞作、受賞者等 二階堂黎人編『手塚治虫ミステリー傑作集』
コメント 数多い手塚治虫氏の作品の中から「ミステリー」という観点で選んだ作品集。
代表作からはうかがえない作風、例えば「幽霊作家」など、を知ることができました。
個人的には「という手紙がきた」が、短いながらも、切れの良いオチ、ユーモア、題名の妙と、とても濃い作品で楽しめました。

[その他]

年を追うごとに、ますます読書量が減ってしまいました。

「ミステリー」以外では、次のシリーズが気に入ってます。

富樫倫太郎著「陰陽寮」:
登場人物がかなり多いのに、一人一人が活き活きと描かれているのがすごい。
そのかわり、長編にも関わらず、一つ一つのエピソードが浅くなりがちなのが残念。

檜山良昭著「海底空母イ-400号」:
『南極作戦編』は、前作次作と比べて、連合軍と日本軍の動きや状況が明確に書き分けられており、さらに時間をうまく使うことによって、緊迫感を存分に味わうことが出来ました。

国内投票者一覧へ

---

インターネットで選ぶ日本ミステリー大賞2001実行委員会
Copyright(C)1997-2001 Staff of JMAI All rights reserved.