その23 運転安全規範・・・綱領


 電車を運転する・・・と言っても、自動車と同様、運転ルールなるモノがあります。

 こと、日本の鉄道に関して言えば、ほぼ「2種免許」にあたるモノだと思うわけです・・・お客さん乗っけてるわけですし・・・

 ということで、ある意味、運転法規に関しては、自動車を運転するヒトより、かなり遵守されていると思います。そのかわり、自動車の事故なんかと違って、電車なんかは、きっちりとルールを守っていれば、まず、運転士に責任を問われることもありません。供述調書はとられますけどね♪

 自動車の場合って、運転してる側に責任がなくても、理不尽なこと言われる場合があるでしょ?・・・鉄道に関しては、それはないと思います。

 思うに、自動車の場合も、大体、ドライバー側が、規則をまじめに勉強してないフシもあり、警察サイドで言われると、大体泣き寝入りしてる部分があるように思えるわけです。

 そのとき、「冗談じゃない、私は、○○の時、あぁして、こうして、あぁなる・・・って規則があるから、その通りに運転したら、××があぁしてきたから事故になったんだ・・・私の運転方に落ち度はなかったし、向こうは○○って規則に反してるんだから、私に責任はない!!」ってしっかり尻をまくれれば、ある意味、どうにかなるんじゃないのかな?・・って気がしてます・・・幸いにして、理不尽な事故も遭遇してませんが(笑)

 さて、鉄道屋・・・その、運転法規の中、最も根底としてる語句があります。コレは、運転士教習中に丸暗記させられ、精神的にもって行かれてるかも知れません。

「運転安全規範」と言うヤツで、特に、「綱領」ってヤツは、完璧マスターを強いられます、そして、大体どういう意味なのかも覚えておくモノだったりします。おそらく、どの会社も、そういうヤツが存在すると思いますが、以前、ぽっぽやさんとやりとりしたら、別の会社は、語句、違うそうでした。

 綱領
1、安全の確保は輸送の生命である
1、規定の遵守は安全の基礎である
1、執務の厳正は安全の要件である

 まぁ、最初のヤツは、まさしくその通りですね♪ それぞれ、安全が確保されてなかったら、輸送なんか成立しやしません。ラッシュ時間帯、3000人規模のお客さんが乗ってる電車、終端駅のストッパーにツットったら、まぁ、100人以上殺せるかも知れません。過去に、「○東○道」で、○手駅に列車がツットった事故がありました、車両は、デパートにこんにちわしてたとか?・・(笑)

 原因は、運転士の「車両故障の取扱ミス」だったのですが、結局、安全側でモノ考えてなかったのも要因じゃなかろうかと思ってます。

 2つ目のネタ、規定をちゃんとに守っていれば、結構安全に作業は進みます。ある意味、ウルセェ部分もあるかとは思いますが、そんなのが大事だったりするモンです。

 ただ、手ぇ抜いて作業すれば、運がよければ何とかなるかも知れませんが、ダメなら、やっぱり事故の原因です・・・

 3つ目のネタ、規定がしっかりしていても、守ろうとしてる係員が、それだけの意識を持ってないと、やっぱり、おろそかになりやすい・・・っていうのがこのネタだと思います。

 鉄道屋として、誇りと責任をしっかり持ってるヒトってのは、この手の言葉にしっかり支えられ、縛られおしごとしてるので、何かあったときは、本能的に機敏にコトを運ぶことができます。

 私なんかも、車掌のころ、もし、人身事故なんかに遭遇したら、おそらくおどおどしていたことでしょう・・・

 運転士の教習を受け、その道に入り、幸いにして実際に人身事故に遭遇せずに鉄道屋の幕を下ろしちゃったのですが、おそらく、運転中に遭遇しても、その場では、本能的に、案外適切な処置ができたと思います。

 ただし、その後、我に帰ったあとどうなってるかは私でもわかりかねますが・・・(爆)

 鉄道屋って、案外そんなモンみたいです・・・

 次は・・・一般準則っておはなしをしましょう・・・乞うご期待<(_ _)>