その21 運転士のトラの穴


 久々のネタです。

 電車の運転士って、免許要るの?・・・ っていうハナシが結構あります。

 一応、乗り物の、しかも、大勢の人や、荷物を運ぶってことで、国家試験による「免許証」が存在します。

 実は、「公営交通」(要は、市営地下鉄やら都営地下鉄ね)は、運転するに当たって、免許証を必要としませんが、大体、その免許に相当するレベルの教習、試験を経て運転をさせているようです。

 さて、その、国家試験ですが、ドコでやるのよ?・・・って事になるわけですが、コレ、根本は、日本全国同じなんですが、標識や、車両の構造とか、細かいトコは、会社によって結構様々でありまして、そんな関係でしょうか?・・・各試験は、それぞれの会社の範囲でやるようですが、書類関係はうるさいようです。

 大手の鉄道会社だったりしますと、大体、ドコの会社でも、「教習所」に相当するモノをもっております。

 会社によって、その場所を「教習所」って呼んでみたり、「研修センター」って呼んでみたりするのはあるようですが、まぁ、運転士教習・・・って意味合いではやることは同じです。

 学科の試験も、技能の試験も、ある程度その教習所の裁量に任せられてまして、教習所のサイドで太鼓判を押してもらえば、大体はそのまま「動力車操縦者運転免許証」と言うモノを交付してくれます。

 自動車で言うところの「○○県公安委員会 公認教習所」って感じのモノですね。

 ちなみに、この教習所と言うところでは、学科講習をやります。

 主な科目が・・・(電気車)

・鉄道車両(主回路・制御回路・補助回路・車体、台車)

・鉄道電気(電気通論:電気の一般的なハナシ・信号・電力)

・運転理論

・線路

・鉄道一般

・運転法規

 って、こんな感じの科目をやります。

 正直の所、運転士として免許を取得してからもガンガン使う学科のネタは、「運転法規」と「鉄道車両」になります。

 この2つをソツなくこなしていれば、運転士になってからも、いわゆる「堅い」運転士としてやっていけます。

 運転法規は、事故発生時とかに、どういう取扱をするか?・・・とか規定されてますのですごく大事ですし、鉄道車両は、いわゆる、車両故障などの時、適切に処置して、故障車をいかに早く本線から排除するか?・・・そういう技術的なモノがありますので、メチャクチャ大事だったりします。

 こんな学科講習を4ヶ月ほどこなしまして、学科試験をやります。

 この試験は、筆記式で、100点満点のウチ、70点以上をとらないと、技能講習に行くことはできません。

 まぁ、自動車で言うところの「仮免許」の試験に相当するんじゃないかと私は思っております。

 あと、技能講習に関しても、各技能試験なんかは、教習所の方で仕切っております。

 設備そのものは、会社によって様々なようですが、最近の流行(?)で、「シミュレータ」は、ドコの会社にも設置しているようです。

 ちなみに、このシミュレータ、電車でGO!なんかのイメージでは見ないでくださいね・・・

 車両故障とかの再現とか、事故のシミュレーションなんかもやったりします。

 以前、「再教習」ってヤツ(免許取得後、3年間、年1回教習所でおさらいみたいなのをやります)でコレのシミュレーションをやりまして、その後、同じ電車で同じ区間を走ったら、また故障するんじゃないか?・・・って位ビビりました(笑)

 まぁ、動きはホンモノの電車に近いスタイルであったりします。

 これからは、教習のネタでボチボチ書いていきましょう・・・