平成13年度第2回総合種 技術科目
第1問
次の各文章の( )内に、それぞれの解答群の中から最も適したものを選び、その番号を記せ。ただし、( )内の同じ記号は、同じ解答を示す。(小計10点)
(1)PBXが有するサービス機能のうち、外線着信呼を着信順に、効率よく均等に複数の受付台などへ自動的に接続する機能を(
ア )という。 (2点)
@ACD ADID BDIL COAI DPEG
(2)図は、デジタル式PBXの内線回路を示したものである。図中のWは(
イ )であり、Zは( ウ )を表す。 (2点×2=4点)
@ 平衡−不平衡変換回路 A復調器 B符号器 Cループ電流監視回路 D過電圧保護回路
Eハイインピーダンス回路 F変調器 G通信電流供給回路 Hリングトリップ回路 I復号器

(3)デジタル式PBXの空間スイッチでは、音声情報ビット列は多重化されたまま、(
エ )の時間位置を変えないで、( エ )単位に時間分割ゲートスイッチの開閉に従い、入ハイウェイから出ハイウェイへ乗り換える。
(2点)
@チャンネル Aタイムスロット Bフレーム Cカウンタ Dアクセス
(4)ダイヤルイン方式を利用するPBXには、夜間になったときの対応の手段として、夜間閉塞機能がある。このときの接続シーケンスは、ダイヤルインの接続シーケンスとは異なり電気通信業者の交換機から(
オ )は送出されず、一般の電話機に着信するシーケンスと同様に、夜間受付用電話機に着信する。
(2点)
@1次応答信号 A2次応答信号 B呼出信号 C内線指定受信完了信号 D呼出音 E内線指定信号
第2問
次の各文章の( )内に、それぞれの解答群の中から最も適したものを選び、その番号を記せ。ただし、( )内の同じ記号は、同じ解答を示す。
(小計10点)
(1)電子式ボタン電話装置の電源回路部には、一般に、( ア )が使われており、ノイズフィルタ回路は、(
ア )から発生する雑音や商用電源からの雑音を阻止している。 (2点)
@抵抗 Aトランジスタ Bコイル Cサイリスタ Dスイッチングレギュレータ
(2)中、大規模の電子式ボタン電話装置では、制御ソフトウェアを回線制御、電話機制御など、幾つかの機能別に分割し、それぞれの専用のプロセッサに制御させる機能分散形マルチプロセッサ方式が主流になっている。この方式は、制御ソフトウェアをプロセッサ単位に分割して製造できることや、(
イ )の制御を容易にするなどの利点がある。 (2点)
@走査 Aダイヤル送出 B同時複数動作 C端末 D監視
(3)IDカードを用いた電子式ボタン電話装置には、( ウ )方式によりIDカードごとに金額を登録しておき、その金額だけ発信通話ができるようにしたものがある。
(2点)
@ICカード Aクレジット Bプリペイド Cフリーホン D料金明細
(4)図は、電子式ボタン電話装置のブロック図を示したものである。図中のBは(
エ )といわれ、Dは( オ )といわれている。(2点×2=4点)
@ 通話路スイッチ A通話路制御プロセッサ B外線増設ユニット Cハイブリッド回路
Dデータ送受信回路
Eトークバックユニット FHCインタフェース回路


第3問
次の各文章の( )内に、それぞれの解答群の中から最も適したものを選び、その番号を記せ。(小計10点)
(1)出線数nの即時式完全線群において、生起呼量がaアーラン、呼損率がBであるとき、出線能率は、(
ア )の式で表される。(2点)

(2)最繁時の呼数をC呼、最繁時集中率をPパーセントとすると、一日中の呼数は、(
イ )呼である。 (2点)

(3)ある回線群の午前9時00分から午前9時20分まで及び午前9時20分から午前9時40分までの各20分間に運んだ呼数及び平均回線保留時間を調査したところ、表に示す結果が得られた。この回線群の午前9時00分から午前9時40分までの40分間における呼量は、(
ウ )アーランである。 (2点)
@8.0 A12.0 B13.3 C20.0 D40.0

(4)即時式完全線群においては、ある生起呼量を幾つかの完全線群に分割して処理する場合、それぞれの完全線群で同一の呼損率を保つようにしたとき、分割群の出回線の平均使用率は、一つの完全線群で処理するときと比較すると(
エ )。 (2点)
@変わらない A低くなる B高くなる
(5)3段接続リンク方式において、空き出線とそれに接続できるリンクを選択するのに、空き出線を一つ選んでから、これに至るリンクを試験し、整合がとれなければ直ちに話中処理を行うことを原則とする方式を(
オ )選択方式という。 (2点)
@独立接続 A開リンク B同時接続 C部分2重 D閉リンク E完全2重
第4問
次の各文章の( )内に、それぞれの解答群の中から最も適したものを選び、その番号を記せ。 (小計10点)
(1)デジタル式電話交換機の加入者回路は、通話電流の供給、ループ監視、2線−4線交換、( ア )などの各機能を持つ。
(2点)
@加入者線試験引込み AAC/DC変換 B発信音送出 C話中音送出 DPB信号受信
(2)蓄積プログラム制御方式の電話用交換機におけるプログラムは、交換機の機能から、一般的に、実行管理、( イ )、運転管理、障害処理、診断処理等のプログラムから構成されている。
@割り込み処理 A保全管理 B呼処理 Cサービスオーダ処理 D課金処理
(3)デジタル式電話交換機のハードウェアの構成は、機能面から、通話路系、( ウ )系、制御系及び保守運用系から成る。
@走査 A信号処理 B接続 C監視 D中継
(4)交流電源を直流電源に変換する装置には、入力の交流電圧を直接整流した後、( エ )等で高周波に変換し、さらに、この高周波をトランスにより電圧変換した後、再び整流回路で直流に変換する高周波スイッチング整流装置が広く使用されている。
@コンバータ Aツェナーダイオード Bサイリスタ Cクリッパ DMOS形FET
(5)鉛蓄電池を浮動充電方式で使用する場合、浮動電圧が低過ぎると、自己放電を補うことができず、充電不足となり、( オ )を生じる。
@一酸化鉛 A酸化 B逆充電 Cサルフェーション
第5問
次の各文章の( )内に、それぞれの解答群の中から最も適したものを選び、その番号を記せ。 (小計10点)
(1)デジタル式PBXの設置工事終了後に行う機能確認試験のうち、付加番号ダイヤルイン機能の確認において、(
ア )が全話中の場合は、デジタル式PBXが外線着信時に自動応答して発信音が送出され、追加ダイヤルにより指定先への着信が可能なことを確認する。(2点)
@着信トランク APBレシーバ Bトーキンランク C転送トランク D着信先内線若しくはグループ
(2)公衆電話網を用いてデータ伝送をする場合、データ端末装置との間では調歩式でデータを送受し、相手のモデムとの間では同期式モードで伝送する高速モデムがある。この方式のモデムのための(
イ )が、ITU−T勧告X.42に規定されている。 (2点)
@電気的特性 A信号速度 B他のネットワークとの相互接続 Cエラー訂正手順
(3)フロア内の配線収納方式には、配線溝が形成されたパネルを床の上に直接置いたり、床パネルと脚を組み合わせるタイプの(
ウ )方式がある。 (2点)
@簡易二重床 Aケーブルラック Bフロアダクト Cセルラダクト Dトレンチダクト
(4)一般的なデジタル・テスタの電圧レンジは、アナログ・テスタの電圧レンジに比較して(
エ )が高く、しかもレンジごとに変化せず一定である。したがって、低電圧レンジでは、デジタル・テスタを接続することによる被測定回路へ与える電気的な影響が、アナログ・テスタよりも少ない。
(2点)
@出力インピーダンス A入力インピーダンス Bインダクタンス Cリアクタンス Dコンダクタンス
(5)端末設備の接地について述べた次の二つの記述は、( オ )。 (2点)
A: 保安用接地は、設備からの感電防止を目的としており、安全な場所に危険のないように設置する場合を除き、接地抵抗は100オーム以下と規定されている。
B: 通信用接地は、回路の保護、電位変動防止及び漏電時の危険防止を主な目的としており、端末設備ごとに接地抵抗が規定されている。
@Aのみ正しい ABのみ正しい BAもBも正しい CAもBも正しくない
第6問
次の各文章の( )内に、それぞれの解答群の中から最も適したものを選び、その番号を記せ。ただし、( )内の同じ記号は、同じ解答を示す。
(小計10点)
(1)デジタル信号のベースバンド伝送において、受信側で符号間干渉のないパルスを受信できる理論的な限界の信号伝送速度は、(
ア )速度といわれている。 (2点)
@偏移 A変調 Bベアラ Cナイキスト Dサンプリング
(2)通信プロトコルに関する次の二つの記述は、( イ )。 (2点)
A: プロトコルとは、OSI参照モデルを例にすると、階層化されているOSI参照モデルの隣接する上位の層と下位の層との間における通信ルールを体系化して定めたものである。
B: OSI参照モデルにおける通信では、送信側では伝達するメッセージを上位の層から順番に下位の層に渡し、受信側では下位の層から上位の層に渡す。この過程で各層ごとに決められたプロトコルの処理を行う。
@Aのみ正しい ABのみ正しい BAもBも正しい CAもBも正しくない
(3)フレームリレー交換網は、公衆データパケット交換網(ITU−T勧告X.25)で行っている(
ウ )を行わないなどの機能の簡略化により、プロトコル処理にかかるオーバヘッド時間を短縮してエンド・ツー・エンドのスループットの改善を図っている。(2点)
@フレームの多重化 Aフレーム長の検査 B再送制御 CPVC Dトランスペアレントな通信
(4)HDLC手順に関する次の二つの記述は、( エ )。 (2点)
A: フレームの前後には必ずフラグという特定のビットパターンが付けられ、フレームを識別するために使われたり、送信側と受信側との同期確立のために用いられる。
B: 送信側は、受信側からの応答をまたずに、複数のフレームを連続送信でき、順序番号がモジュロ8の場合には、最大7フレームまで連続送信可能である。
@Aのみ正しい ABのみ正しい BAもBも正しい CAもBも正しくない
(5)HDLC手順の伝送誤りの検出には、CRC方式が採用されていて、送信側と受信側で同じ(
オ )を用いている。この方式の誤り検出能力は、( オ )に依存しているといわれる。
(2点)
@生成多項式 Aパリティビット Bハミング符号 Cトポロジー D監視シーケンス
第7問
次の各文章の( )内に、それぞれの解答群の中から最も適したものを選び、その番号を記せ。 (小計10点)
(1)パケット交換方式では、1本の物理的な回線に仮想的な複数の回線設定が可能であり、この機能を(
ア )という。 (2点)
@マルチタスク Aタイムシュアリング Bルーチング Cパケット多重 Dマルチリンク
(2)物理的なインターフェース速度が1,544キロビット/秒のISDN一次群速度ユーザ・網インターフェースにおいて、Dチャンネ
ルを有する物理的な1回戦を利用する場合に、最大速度(ビットレート)のチャンネル種別を含む組合せで、最も適切なインターフェース構造は、(
イ )である。 (2点)
@2B+D A12B+D B24B+D C2H0+11B+D D4H0+D
(3)ITU−T勧告X.25のフロー制御において、送信側Aから受信側Bにデータパケットを送信しているとき、Bが受信シーケンス番号を「L」に設定したデータパケットをAに送信することは、Bでは、Aからの送信シーケンス番号(
ウ )までのデータパケットがすべて、正常に受信できていることを示す。 (2点)
@L−2 AL−1 BL CL+1 D L+2
(4)公衆データパケット交換網のVCサービスにおいて、( エ )機能が表示された着呼パケットを受信した端末は、応答に関する制限が指示されていない場合、着呼受付パケット又は復旧要求パケットにユーザデータを付加して相手端末へ伝送することができる。(2点)
@ハントグループ Aファーストセレクト BMHS Cスループットクラスネゴシエーション
(5)インターネットで使用されるTCP/IPについて、大まかなOSI参照モデル上の対応する層を当てはめると、TCPとIPはそれぞれ(
オ )に相当する。 (2点)
@第2層と第1層 A第3層と第2層 B第4層と第3層 C第5層と第4層 D第6層と第5層
第8問
次の各文章の( )内に、それぞれの解答群の中から最も適したものを選び、その番号を記せ。
(小計10点)
(1)HDLC手順における不平衡型データリンクによるデータ伝送では、(
ア )局は、データリンクの制御を行い、リンクレベルでの誤り制御及び回復などに対して全責任を持っている。
(2点)
@一次 A二次 B複合 C統括 D伝送制御
(2)HDLC手順で用いられるフレーム内の( イ )は、相手局からの勧誘コマンドの結果として転送される応答フレームであることを表示するために用いられる。
@フラグ Aポールビット BFCS Cファイナルビット
(3)ISDN基本ユーザ・網インターフェースにおけるレイヤ2のフレームに関する次の記述のうち、誤っているものは、(
ウ )である。 (2点)
@すべてのフレームは「01111110」からなるフラグシーケンスで始まり、それで終了する。したがって、他のフィールドでは、「1」が連続して6以上続くことはない。
A任意のビット列の情報を透過的に伝送することができる。
Bフレームは、制御フィールドの内容から情報転送、監視、非番号制の3種類に分類できる。
CFCSは、フラグシーケンスを除くフィールドの誤りを検出している。
DDチャンネル上の複数のデータリンクは、制御フィールドの内容で識別される。
(4)ISDN基本ユーザ・網インターフェースにおいて、ポイント・ツー・マルチポイントリンクによる非確認形情報転送手順に関する次の記述のうち、正しいものは、(
エ )である。 (2点)
@トラヒック状況によりフロー制御を行う。
A非同期応答モードで情報転送が行われる。
B情報転送の送達確認を行っている。
C情報転送時に誤りが検出されても、回復処理は行われない。
D上位レイヤからの情報は、情報(I)フレームを使用して転送される。
(5)ISDN基本ユーザ・網インターフェイスに関する次の二つの記述は、(
オ )。 (2点)
A: 回線交換モードにおいて、呼の設定後、Bチャンネル上で情報を転送する際に用いられる。レイヤ2とレイヤ3のプロトコルは、特に規定されていない。
B: パケット交換モードによるBチャンネルパケット通信では、Dチャンネルで呼の設定後、Bチャンネル上で情報を転送する際に用いられるレイヤ2とレイヤ3のプロトコルは、ITU−T勧告X.25の手順が適用される。
@Aのみ正しい ABのみ正しい BAもBも正しい CAもBも正しくない
第9問
次の各文章の( )内に、それぞれの解答群の中から最も適したものを選び、その番号を記せ。 (小計10点)
(1) パケット形態端末相互間のVCの接続手順では、まず、発信端末がパケット交換網に発呼要求を行い、これを受けた網は着信端末に(
ア )パケットを送出する。 (2点)
@CQ ACA BCF CCI DCN(IC)
(2)図は、パケット形態端末とHDLC手順を用いる非パケット形態端末との間におけるVCの接続手順について、パケット形態端末からの呼の開放を示したものである。図中のXは(
イ )を、Yは( ウ )を表す。 (2点×2=4点)
@ UIレスポンス AUAレスポンス BCCパケット CCIパケット DSABMコマンド
EDMレスポンス
FSARMコマンド GDISCコマンド

(3)ISDNサービスのうち、( エ )サービスは、ユーザ・網インターフェースで低位のレイヤ1〜3のみの標準化されたサービスであり、網は、透過的(トランスペアレント)な情報転送手段を提供する。
(2点)
@テレ AMHS BHLF Cメール Dベアラ
(4)ISDNユーザ・網インターフェースにおいて、Dチャンネルを用いてISDN端末相互間でパケット通信を行う場合、一般に、パケット通信のプロトコルとして、レイヤ2では(
オ )を、レイヤ3ではITU−T勧告X.25の手順を利用する。 (2点)
@X.2 AX.3 BX.75 CLAPB DLAPD
第10問
次の各文章の( )内に、それぞれの解答群の中から最も適したものを選び、その番号を記せ。 (小計10点)
(1)JIS X 5101で規定するDTE/DCEインターフェース(いわゆるRS−232Cインターフェース)において、DTEからDCEへ送られる信号のうち(
ア )信号がオン状態になると、DTEは、データの授受の準備が完了したことを示す。(2点)
@ER ADR BRD CRS DCS
(2)ITU−T勧告X.30では、X.21、X.21bis、X.20bisのインターフェースを持つデータ端末装置をISDNに接続するためのTAについて勧告しており、TAの主な機能として呼設定機能、物理的条件などの変換機能、(
イ )機能などを規定している。 (2点)
@ネットワーク監視 A速度整合 B高能率符号化 Cデータグラムサービス
Dローミング
(3)ISDN一次群速度ユーザ・網インターフェースに関する次の記述のうち、誤っているものは、(
ウ )である。 (2点)
@配線形態は、ポイント・ツー・ポイントである。
A同期方式は、従属同期方式を採用している。
B起動・停止手順は、基本ユーザ・網インターフェースと同様に呼ごとに行っている。
Cレイヤ2と3のプロトコルは、基本ユーザ・網インターフェースと同じITU−T勧告(Q.921及びQ.931)が適応される。
D1,544キロビット/秒のインターフェースでは、1フレームは193ビットで構成されている。
(4)ISDN基本ユーザ・網インターフェースのレイヤ1におけるポイント・ツー・ポイントモードでは、参照点(
エ )における送信・受信の各方向に対して、いかなるときでもただ一つの送信部と一つの受信部が動作状態になっている。
(2点)
@Tのみ ASのみ BRのみ CT又はS DS又はR
(5)イーサネットLANの伝送路規格の一つである10BASE−Tに適応される伝送路媒体は、カテゴリ3〜5において、(
オ )が用いられる。 (2点)
@シールドより対線 A非シールドより対線 B標準同軸ケーブル C光ファイバケーブル D細心同軸ケーブル
Ans.
第1問(ア)@ (イ)D (ウ)I (エ)A (オ)E
第2問(ア)D (イ)B (ウ)B (エ)C (オ)A
第3問(ア)C (イ)B (ウ)C (エ)A (オ)D
第4問(ア)@ (イ)B (ウ)A (エ)D (オ)C
第5問(ア)B (イ)C (ウ)@ (エ)A (オ)@
第6問(ア)C (イ)A (ウ)B (エ)B (オ)@
第7問(ア)C (イ)C (ウ)A (エ)A (オ)B
第8問(ア)@ (イ)C (ウ)D (エ)C (オ)B
第9問(ア)D (イ)G (ウ)A (エ)D (オ)D
第10問(ア)@ (イ)A (ウ)B (エ)C (オ)A
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