エコドライブ

本気!?エコドライブ! 実際に活用できなきゃ意味がない!


実燃費とカタログ燃費


車の燃費がよく語られる。車の性能を語る上で外せないファクターとなっている。一昔前のCMなら、走行性能やら快適性能や安全性が強調されるばかりで、燃費のねの字もなかった。しかし今ではまず第一に低燃費が売り文句として登場。各社カタログ上の数字を良くして、一台でも多く買ってもらおうと凌ぎを削る。
 
だが、車は実際に使ってナンボだ。大事なのは実燃費。カタログの数字ばかり良くても、いざ使ってみると大して燃費がよろしくないんじゃ、全く意味がない。低燃費の車を買っただけで満足して、実際どうなのか気にしない人はかなり多いが、これまた意味がない。
 
諸悪の根源は、カタログ燃費と実燃費に大きな隔たりがあることだ。
30km/L走るとかテレビで声高に謳われてても、そんな燃費で走れると思ってる人はいない。いや、たまにいて、「説明されてたより燃費が悪すぎる」とか販売店に怒鳴りこんだりする。
 
実燃費とリンクしないカタログ燃費は昔から問題にされていて、実際に走っても到底出せっこない10・15モードから幾分マシとされるJC-08モードに変更され、カタログへはこちらを表示するよう義務付けられた。低燃費を謳って客に車を買わそうとするなら、このような改善努力は必要だろう。
 
だが実は、「カタログの数値と実燃費がかけ離れていること」が問題ではないんじゃないか?
 
そもそも「実燃費」ってナンダ?
実際に車を走らせてみたときの燃費だろう。
 
だがそんなもの、一般化できる訳がない。一人一人で条件が全く違う。一度で走る距離が違う。載せてる物や乗員が違う。高低差が違う。市街地なのか郊外なのか。夏なのか冬なのか。車が同じ車種だからって、「実燃費」はドライバーの数だけ、走った数だけあって然るべきなのだ。
 
だから本当は、「実燃費」を求めようとすること自体に無理がある。
 
仮に「大部分の人がこれくらいの燃費で走る」という数値を追求すると、カタログには平均的な数値が載り、カタログより燃費が良い人と悪い人が混在するようになる。そうなると、どうしても文句が出易いんじゃなかろうか。人は自分の運転に原因があるとはなかなか考えない。カタログより良い燃費で走る人がたくさんいるってのに自分の燃費が悪ければ、車に責任を押し付ける可能性が高い。
 
そもそもどんな運転する人が買うかは、車種によってもマチマチだ。燃費に興味ある人ばかりが買いそうな車もあれば、ヤンチャしそうな人が興味持つ車もある。平均値を求めていくのが果たして公平か、という議論が沸き起こるだろう。
 
そう考えると、普通に走ってても実現できなさそうなチャンピオンデータを基本データとすることにも一定の合点がいく。誰もがカタログに届かず、その程度が異なるだけなら、人は意外と納得するものなのだ。 だから、カタログ燃費が実燃費よりも見た目に優れた数字であることに異論はない(現在のカタログ燃費に問題がないという意味ではない)。
 
むしろ問題なのは「実燃費」などというものを表現できると考えられていることであり、本来は排ガス規制のためだったはずの10・15モードやJC-08モードの数字を車の燃費性能として大いに利用したことだ。
いや、立派に燃費性能であることは間違いない。ただ当然のことながら、ある一定の条件、それもチャンピオンデータが出るような条件で比べたときの性能であって、普通に使うときの燃費とはかなり違う。だったらそういうモンだとちゃんと説明すればよいのに、あたかもカタログと同じような燃費で普段使いできるかのようなCMをぶつ。申し訳程度にJC-08モードの説明をチロッと載せて。
 
数売ってナンボの商売だってことは分かるが、メーカーの罪は深い。大して考えず数字に流される世間もだが。