趣味の菜園 イチゴの栽培

 

 真っ赤な大きなイチゴはエネルギーを一杯に含んだ太陽の贈り物です。そして誰にも好かれる楽しい作物です。先日、東京駅の果物売り場で見たイチゴは12粒5000円と高価でした。

 私は『大きなイチゴ』を目指して露地栽培に挑戦しています。一年中面倒を見ても実が成る期間はわずか三週間と短く、時には雨で収穫激減の年もあります。しかし、赤くて美味しいイチゴを口一杯にほお張って食べる夢を叶えるために毎年栽培しています。今までの最高記録は98年の42g/個でした。

 2003年の注目品種は福岡産の『あまおう』と佐賀の『さがほのか』で、あまおうは赤く、甘く、大きく評判の品種のようです。 その他、市場では栃木のとちおとめ佐賀のとよのかなどが人気です。

 イチゴの食べ方:皆さんご存知の生食やジュース・ジャムなどの方法もありますが、TBSラジオの永六輔さんの番組によるとワサビ醤油をつけて食べるとご飯のオカズになるようです。私もテストしてみましたが確かにオカズになります。ワサビ醤油のかわりにソースをつけても結構いけます。マヨネーズは色のバランスが良いのですが味はマッチしません。皆さんももよろしかったら試してみては如何でしょうか。

 

<栽培の急所>

A.その土地に合った品種を選ぶ

B.成育期に黒色マルチをする

C.定植から収穫終了までの蔓は摘み取る

 冬をこの様な状況で越します。

 春先に黒いビニールを敷きます。(マルチと呼ばれています)

 この様な蔓は根本から切り取ると実が大きくなります。

 花房が飛び出しているくらいが良いのです。

 この様に実が成ります。

左側は章姫。右側は選抜Fです。 

 

<栽培のコツ>

1.その土地に合った品種を選ぶ。

2.長年同じ品種を連作すると果型が悪くなるので品種を変えるかまたは転地成育した苗を使う。

3.苗の大きさは葉の枚数で4〜5枚を目標にする。

4.仮植えは湿気のある場所に植える。

5.定植用の畝は垂直に且つ高くする。

6.甘味を増すには有機肥料を使う。(米糠も良さそう)

7.収穫時期を早めるにはマルチの実施時期を早める。

8.成育期間中の枯葉は常に取り除く。

9.巨大果を作るには定植後の蔓を根元から除去する。

10.葉が繁り過ぎたら欠き取る。

11.風通しを良くする。

12.収穫開始直前に追肥をすると長期間収穫できる。

13.巨大果は収穫期中盤に増加し、後半に向かって味も濃くなる。

14.完熟過多は味が薄くなり、甘味・酸味以外に醗酵味が出てくる。

15.収穫後1日位経過したほうが甘味が増す。

16.収穫後半で多い葉を欠くと長く収穫できる。

17.巨大果を得るには収穫時乾燥を防ぎ必要なら水を与える。

18.冬の間に花が咲くのは仮植え前の苗の成育不良。(仮植え時期を遅らせると良い。)

19.苗は太い苗を目標にする。その為には仮植え期間の肥料を多くする。太い苗は収穫期間中に  

   苗が分けつして多くの花芽を出すので長期間収穫が可能。

 

 

<品種>

   私の菜園の場合ですが露地栽培結果を表にしてみました。

項 目

章姫

選抜F

あかねっ娘

タンゴ

きぬ甘

実の大きさ

8

6

5

5

甘味

5

6

酸味

6

4

実の数

7

4

8

1

防黴力

6

6

4

耐雨力

5

3

2

防虫力(ナメクジ・アリ)

5

2

苗の成育力

7

4

5

7

総合点

43

49

35

24

13

課題

大きく形も良いが収量と耐病性を改善したい

先詰まり果を少なくする方法を見つける

苗の成育と耐雨力を高める

植付けの傾斜を強くして雨水を避けてみる

露地栽培には向いていない?

 

  1. 章姫:三角錐状の実は大きく良く揃っています。味も良く親しい人に食べて貰うには良い品種です。苗の生長が早く大きいので間隔を広くとるのがよいでしょう。収穫の後半で実が傷み易いので注意しましょう。
  2. 選抜F:実の形状は不揃いですが味は大変良く、収量も多く露地栽培に適しているようです。

 

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