厳しい谷に生き抜くイワナは、不思議な生態をもつ。蛇を食う話は有名だが、さらにアリや同類のイワナをも食ってしまう。源流のイワナを追えば追うほど、その謎は深まるばかりである。その摩訶不思議な生態が「渓流の王者」あるいは「幻の怪魚」などという様々な形容詞で飾られるようになった。イワナ釣り師たちは、この不思議な生態に「魔力」を感じ、深い谷の奥へ奥へと吸い込まれていくのだ。
Iwana that it lives in the severe valley has strange ecology.Much more similar Iwana, the ant is eaten though the story which eats a snake is famous, too.As Iwana of the source way is followed more, the mystery is only deepened more.It came to be decorated with the adjective of the "king of the mountain stream", the "fish that a vision is doubtful", and so on that the really strange ecology varied.Iwana fishing mentors feel "magical power" in this strange ecology, and he is inhaled to the back of the deep valley to the back.
1998年朝日新聞のコラム「青鉛筆」より
「山梨県甲西町に住む大森和人さんは10月下旬、、隣町の増穂町の渓流の岸辺で、珍しいものを見つけた。体長8cmのイワナの稚魚が、20cm近いマムシを頭から飲み込んで息絶えていた=写真。渓流釣り歴30年の大森さんは「まさか、こんな稚魚が襲うとは・・・・」「さぞかし、大格闘の末、力尽きたのでしょう」」
イワナの稚魚まで、ヘビを食べるとは恐れいりました。
頭のつぶれたイワナの謎
「昔は、あの沢のイワナは全部頭がつぶれていた」というO沢源流、1匹ならいざ知らず数匹も生息が確認されている。生物学上貴重な発見として注目されているが、謎は深まるばかりだ。
イワナの胃袋から出てきたサンショウウオ。下は半分胃液で溶けているが、上は食べたばかりでほぼ完全な形である。イワナは、鋭い歯で食べ物を丸呑みにし、胃の中で溶かして消化させていることがよくわかる。
まるでタナゴのような形をした奇形イワナ(大蓋沢)。なぜ、このような形になったのか理解に苦しむ。可哀想なのでリリースした。 イワナの頭を叩くと、胃袋から出てきたカエル。イワナは、何でも食らう「悪食家」のチャンピオン
全長32センチ、ガリガリに痩せた幽霊イワナ。何故、こんなに痩せているのか。よく見ると反対側の目が潰れた左膳イワナだった。いつも、他のイワナたちに餌を取られてばかりいる敗者の哀れなイワナだった。 頭ではなく、下唇が潰れたイワナ。こんな口で餌が食べられるのかと、疑うほど優しい唇だ。何故、こんな奇形になるのか、全くわからない。
河原を歩くイワナ。イワナは魚なのだが、爬虫類のように体をくねらせながら歩くこともできるのだ。 胃袋から出てきたセミたち。イワナは、蜂を食べないという人もいるが蜂を腹一杯食べたイワナを釣ったこともある。「厳しい世界で好き嫌いがあっては生きていけない」
同じイワナでも、左と右ではまるで別の種のように違う。左は、北海道のアメマス系のエゾイワナ、白い斑点が大きく鮮やかだ。右は、白神・水沢川で釣れたニッコウイワナだが、体色が黄金色に染まっている。
東北の源流で釣れる一般的なイワナ。腹部が橙色になっているのは、閉ざされた源流に居着いている証拠でもある。側線より下は橙色の斑点、上は白い斑点が主な特徴だ。 イワナは、棲む環境によって、体色、斑点など様々な色に変化する。白い花崗岩では、白、茶色の岩では茶色などカメレオンのように七変化する。
左がオショロコマ、右がヤマトイワナに近い種。オショロコマの赤い朱点は鮮やかだが小さい。右のイワナは、やや薄い赤で斑点は大きいのが特徴。東北でも、ヤマトイワナのような種が生息していることに驚くほかない。