6BM8シングル弁当箱・1Wモノラルミニアンプ

初版 Dec.15,2007
更 新:Feb.14,2008(アンプの回路図を追加しました)


 ジャンク箱をあさっていたら、たぶん私が昔使っていたと思われるアルミの弁当箱が出てきたので何時かこれを利用してみようと思っていました。昔から真空管回路などを作るアルミのシャーシーは弁当箱と呼ばれていたので思いついたのがこのアンプです。
 回路構成は、6BM8の3極管部を電圧増幅として5極管部を出力とする、ごくありふれたものですが、15cm×10cm、深さ4cmの弁当箱に電源トランスと6BM8、出力トランスや入出力端子、ボリュームその他を配置して詰め込むのが大変でした。
 このため、出力トランス(OPT)が、弁当箱に収まる大きさの5球スーパーラジオのジャンク品となり、インピーダンスが7kΩと高くなり、本来プレート電圧170Vで2W程度出せる出力が1Wに減り、周波数帯域も狭くなってしまいました。現在、東芝の6BM8 HiFi球を使用してます。
 正弦波、三角波、方形波をソースとしてオシロスコープで出力を見たところ1Wでクリップは認められず、直線性もまあまあでしたが、方形波にはOPTの低域が足りない状況が現れてました。大きめの電源トランスのおかげか残留ノイズは少なく、枕元のスピーカーでもノイズが聞こえないため電源を切り忘れて寝てしまうことがあります。
 音色は、ごく当たり前の5極管の音(強いて言えば高音質の5球スーパーラジオの音)で可もなく不可もなく、枕元でパソコンの音を鳴らすのには十分で、弁当箱の上で真空管が光っている様子が私のお気に入りの癒しグッズとなってます。



 写真は構造と配線の状況を表しています。全てが弁当箱のフタに組み付けられていて、電源トランスとの電磁カップリングを避けるためOPTが裏側に横付けされてます。私の趣味で入力端子には測定器と相性の良いBNCを使用してます。




 弁当箱がドカベンより小さかったので詰め込むのが大変でした。使用部品の中でコンデンサの大きさが目立ちます。ドカベンならもっと大きなOPTが使えて出力が増え、さらに良い音となったことでしょう。


6BM8シングル弁当箱・1Wモノラルミニアンプの回路図

 回路構成は、弁当箱の大きさの制約から、極力部品を減らすために6BM8の3極管部を電圧増幅として5極管部を出力とする
標準的なものに落ち着きました。回路を考えた時点では、出力トランスの一次側のインピーダンスは4KΩでしたが、ストックの中の
弁当箱に入るぎりぎりの大きさの7KΩ:4Ωのものとなり出力が半分以下になってしまいました。
 アンプの回路図は、かの有名な水魚堂の回路図エディタを入手して、使い方の勉強をしながらなんとか描いてみました。JPEG画像
なので少し見にくいようですが悪しからず。


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