旧暦とは | 明治の初めまで日本で使われていた暦である。 旧暦を「陰暦」と呼ぶ人がいる。太陰暦と思っているフシがある。 |
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旧暦は新暦より1ヶ月ほど遅い。 | たとえば旧正月は新暦2月初め頃である。 |
旧暦には閏月がある。 | このため1年が13ヶ月になることがある(このことを知ってびっくりする人も少なくない)。 |
24節気について | 旧暦に属するものと認識されている。 春分、秋分、夏至、冬至のように天文学的に意味が明確なものもある半面、「啓蟄は地中の虫が目覚める頃」などという科学的にはちょっと怪しいものも含まれている。 立春/立秋などは、「春/秋といってもちっとも暖かく/涼しくない」という揶揄の対象にされている。 「暦の上では」という枕詞とともに取り上げられ、花鳥風月の世界のことと考えられている。 |
節分 | 立春の前日。豆まきをする。 |
雑節 | 八十八夜、二百十日など。いずれも立春から数えるということはよく知られている。しかし、その意味を考える人は少ない。 |
土用 | 土用波、土用干しなどと夏のものと認識されている。とくに土用丑の日は鰻を食べる日とされている。 |
六曜 | 旧暦に属するものと考えられている。 大安は吉日、仏滅は凶日などとされ、また友引に葬儀などを行わないという風習が定着している。 しかし、これと旧暦の関係を明確に知る人は少ない。 |
暦法 | 始行年 | 行年 |
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元嘉暦 | 推古12(604) | 93 |
儀鳳暦 | 文武元(697) | 67 |
大衍暦 | 天平宝字8(764) | 94 |
五紀暦 | 天安2(858) | 4 |
宣明暦 | 貞観4(862) | 823 |
大統暦 | 貞享元(1684) | 0.8 |
貞享暦 | 貞享2(1685) | 70 |
宝暦暦 | 宝暦5(1755) | 43 |
寛政暦 | 寛政10(1798) | 46 |
天保暦 | 弘化元(1844) | 29 |
実際、虫が活動するのは4月の声を聞いてから、1日の最高気温が15℃ぐらいのころですので、旧暦ならドンピシャリ。現在の暦では、本当の「啓蟄」は1カ月ほど先なのです。 |
・・もちろん大年のそばは意味としては年越しそばだが、現在のように「年越しそば」の言葉が使われるようになるのは、どうやら明治半ば以降のことらしい。そして、新暦では節分は二月初旬と決められたから、江戸時代のように年末と前後するような混乱を来すこともなくなったわけだ。 |