赤のまま(タデ科)
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初夏の頃から秋も終わり頃まで、道端や田の畦、そして人の手が入らなくなった空地などに、時には辺りが赤く染まるほどに花をつける。直径1ミリにも満たない小さな沢山の粒々が直径5ミリ長さ数センチ程の穂状になった花は、萼片だけで花弁を持たない。真っ赤ではなく淡赤色の色も野の草として好もしい。犬蓼とも言われ、また赤まんまとも呼ばれるこの草丈30cm余りの草は、郷愁を誘うようだ。きっと幼い頃、ままごとのご飯にして遊んだ記憶があるからだろう。「赤のまま」も「赤まんま」も無論赤飯のことだから命名者は先人の婦女子だっただろう。
妻の指す方一面の赤のまま
赤のまま銀婚近し疎開の子