はっぴぃばれんたいん 投稿者:OLH 投稿日:2月1日(木)00時51分
=== はっぴぃばれんたいん ===

「それでは、次のお便り。これはペンネーム『ねこっちゃ』さんからですね。
『みねちゃん、こんばんにゃー』
 はい、こんばんはー。
『毎日寒いですけど、みねちゃんは風邪なんかひいてませんか?』
 はい、みねは今日もぴんぴんしてます。
『どうも今年の風邪は咽喉にくるということらしいので、みねちゃんは特に気
をつけてくださいね』
 はいはい。おしゃべりがお仕事のみねは咽喉をやられちゃったら、もう大変
ですもんね。十分気をつけることにします。
『ところで、もうすぐバレンタインですね』
 そうですねー。今年も、もうそんな季節なんですねぇ。
『実を言うと、わたしは去年まではこの日が嫌いでした』
 おやおや。どうしてなんでしょう。
『ずいぶん前にちらっとお話したことがあったと思いますが、わたしは自分の
力のせいで周りの人から孤立してたことがありました』
 そうですね。そういえば、ずいぶん前にそんなお話を聞いたことがありまし
たね。
『当時は自分でも他の人とはなるべくかかわらないようにしていたので、もち
ろんバレンタインにチョコを贈ろうと思う人なんかいなかったんです』
 うーん、やっぱりそういうのって辛いですよねぇ。
『でもっ! 今年は違うんです! 去年までと違って今年はチョコをあげる人
がいるのですっ!』
 ほうほうほう。いつもの先輩さんかな?
『前から時々書いている先輩なんですけど、この先輩のおかげで私は今はたく
さんの友達もできて、前みたいにさびしい思いをしないですんでいます。だか
ら、いっぱいいっぱい感謝を込めて、先輩にチョコを送ろうと思っているんで
す』
 はいはい、やっぱりですねー。というか、時々どころか、ずいぶん前からね
こっちゃさんは先輩さんのお話しか書いてくれてないような気がするのは、み
ねの思い違いですか?
『ただ、このことで少し私も困ってて。チョコを送るなんて、もう何年もした
ことがなかったので、どんなのにしたらいいか迷っちゃってるんです』
 ただでさえ、恋する乙女にとってバレンタインのチョコ選びは重大ごとです
もんねぇ。ねこっちゃさんの場合は、その3倍ぐらい大変そうですね。
『今日もいろいろとお店をまわって考えていたんですけど、ほんと、いろいろ
悩んじゃってます。それで色々考えた結果、ちょっとクールなところもある先
輩には、やっぱりビターチョコがいいかな、なんて思ってます』
 ふむふむ、なるほどですねえ。みねもお話に聞いてる先輩さんにだったらビ
ターなのが良いんじゃないかと思います。
『それで今日見た最後のお店で、ちょっと高いけど良さそうなのを見つけたの
で、明日他のお店をまわっていいのが無ければそれを贈ろうかなって思ってま
す』
 あ、良さそうなのが見つかったんですか。じゃ、後はそれを買ってバレンタ
インに備えるだけですね。
『というわけで、今年のバレンタインはとっても楽しみなねこっちゃでした』
 はい、良いバレンタインになるといいですね。みねも応援してますよー。
 で、最後に
『PS:ところで、みねちゃんは誰かチョコを贈る人がいますか?』
 ということですが。
 えーとですね、みねは今年はマネージャーさんとディレクターさんとADさ
んと、って関係者しかいませんね。そうです。みねは今年も義理チョコしか贈
る相手がいないのです。悲しいです。しかもバレンタインは朝からお仕事なん
です。誰かこんなみねに愛のバレンタインチョコをくれる人はいないのでしょ
うか。って、逆でしたね。
 まあ、それはさておきまして。
 それでは、ねこっちゃさんからのリクエストで『Feeling Heart』です」

   § § § § §

「それじゃ次のお便りにいきましょう。ペンネーム『ねこっちゃ』さんからで
す。
『みねちゃん、こんばんにゃ』
 はーい、こんばんは。
『この前のバレンタイン、みねちゃんはどうでしたか?』
 はいはい、みねはですね、この前もお話しした通り、いつもお世話になって
るディレクターさんとかに義理チョコを贈っただけで、悲しいことに後はお仕
事だけでした。
『わたしは、もう、いろんなことがありました』
 いろんなっていうと、どんなことがあったんでしょうか。
『あんまりいろんなことがあったので、みねちゃんに報告します』
 あ、はいはい。ご苦労様です。
『バレンタイン当日、わたしはすぐにでも先輩にチョコを渡したくて、朝から
先輩の家に行ったんです。それで一緒に学校に行けたらなーとか思ってたんで
すけど、その先輩の家の前で、先輩が幼馴染だっていう人からチョコをもらっ
てる現場を見ちゃったんです』
 あらららら。
『その人のことは前にただの幼馴染だっていうことを聞いてたし、毎年チョコ
をもらってるらしいということも前から聞いていたので、それはしかたないか
なって思ったんです』
 まあ、確かにそれじゃ、しかたないかもしれないですね。
『でも、それだけじゃなかったんです! さすがに他の人がいるところでチョ
コを渡すのは恥ずかしくて、学校についてからにしようと思ってその場はあき
らめたんですけど。先輩ってば休み時間の度に違う女の子からチョコをもらっ
てたんです』
 あらら、先輩さんてばもてもてなんですね。
『普通の休み時間はもちろん、お昼休みも誰かしら先輩のところにチョコを渡
しに来てて、結局わたしは声をかけるチャンスが無くて、学校ではチョコを渡
すことができなかったんです』
 ということは、一応チョコは渡せたってことでしょうか?
 続きいってみましょう。
『それで、先輩ったらチョコをもらう度にちょっと照れたような顔して、あり
がとう、なんて相手の娘に言ってるんです』
 あー、恋する乙女としてはそれはちょっと許せないかもしれないですねー。
『でもそれもしかたないかなあって、わたしちょっと落ちこんじゃって。
 だって先輩はほんとにすてきな人だからいろんな人からチョコをもらうのも
全然おかしくないし、そのチョコを渡しにきている娘達も、先輩と同じクラス
のハーフの人とか、学年は私と一緒のいつも先輩と楽しそうに運動している娘
とか、先輩のさらに先輩の某富豪令嬢さんとか、とっても個性的でこのことが
無かったらわたしもあこがれちゃうかな、ってぐらいきれいだったり見習いた
かったりする娘ばかりで』
 ねこっちゃさんの学校にはハーフの人がいるんですか?
 それに富豪令嬢さんとか、なんか凄いですね。
『でも、やっぱりわたしも先輩のことが大好きなので、放課後、玄関で先輩を
待ってて、なんとか一緒に帰るようにして、それでやっとチョコを渡すことが
できたんです』
 おお、やりましたねー。
『それで、その時の先輩なんですけど。私にも他の娘達と同じように照れたよ
うな顔でありがとうって言ってくれたんですけど、他の娘の時とは違ってちゃ
んとわたしのことを見つめながら言ってくれたんです』
 む、これはポイント加算ですか?
『わたしはとっても嬉しくって、でも、そしたら隠れて先輩のことを見張って
たみたいで恥ずかしくなっちゃって、ずっと先輩がチョコをもらうところを見
てたのを話したんです。
 それで、他の娘からもらったチョコはどうしたのか聞いたら、最初にわたし
のチョコを食べるつもりだったからまだ食べてない、って言って。
 そしてわたしのチョコをその場で開けて、ほんとにおいしそうに食べてくれ
ました』
 うわぁ、先輩さんてば、そんなにねこっちゃさんのことを想ってくれていた
んですねぇ。良かったですね。
『それから、わたしだけ特別にって、その場でお返しをしてくれました。もう
とってもとってもHappyです』
 だそうです。
 ほんと、ねこっちゃさん、良かったですねえ。みねもこういうお話が聞けて
とってもハッピーな気分になれてよかったです。
 で、下のほう、ちっちゃくですが
『PS:ビターチョコはわたしにはちょっと苦すぎたので、来年はミルクチョ
コにしようって思ってます』
 と、ありますけど。
 わたしには苦すぎたっていうのは、一緒にチョコ食べたってことですか? 
それとも、お返しででもらったっていうのが、そういうことなんでしょうか?
というか、良く見るとお返しを、して、くれたってあるってことは、やっぱり
そうなんでしょうか?
 もう、ねこっちゃさんてば、うらやましすぎですねー。みねも早くそんな恋
人がほしいです。
 さてそれでは、幸せいっぱいおなかいっぱいねこっちゃさんからのリクエス
トで『Littlestone』です」

=== 了 ===

 とゆーわけで、2001年2月のお題、『バレンタイン』のお話です。
 個人的には今世紀初のSSだったりします。
 なので、ここは一番、琴音ちゃんに幸せになってもらおうと。
 あと、例によって「真の」琴音ちゃんの普及と(笑)
 まぁ、そーゆーことです(笑)