「はい、耕一お兄ちゃん」 「おっ、栗か。秋の風物だねえ」 「えへへ。裏山で取ってきたんだ」 「ありがとう。初音ちゃん」 「えへへ」 ムキムキ、パリパリ、モグモグ。 ムキムキ、パリパリ、モグモグ。 「・・・耕一さん、どうぞ」 「柿かぁ。秋って感じだよね」 「・・・裏山にたくさんありましたので」 「俺のために取ってきてくれたの? ありがとう、楓ちゃん」 「・・・(ポッ)」 シャグ、シャグ。 シャグ、シャグ。 「ほら、耕一。食べなよ」 「ナシ? なんだよ、せめて剥いてくれよぉ」 「男なら生で食べなよ。皮の下が一番、栄養があるんだよ」 「愛情薄いなぁ・・・ありがとな、梓」 「最初から、そう言いなさいって。ヘヘ・・・」 シャグ、シャグ。 シャグ、シャグ。 「なに、耕一お兄ちゃん? なんで笑っているの?」 「・・・(???)」 「ニヤニヤしちゃって。どうせまた、ろくでもないこと考えてんでしょ?」 「いや、もらった果物の大きさと、みんなの胸の大きさが比例しているなぁって」 「ううっ・・・私はまだ未来があるもん」 「・・・初音?(怒マーク)」 「バァカ。やっぱり、ろくでもないこと考えてんじゃない」 ドンッ! 「千鶴お姉ちゃん。このスイカ、何?」 「・・・季節外れですね」 「売れ残りでも買ってきたの、千鶴姉?」 「だって、胸の大きさと同じ果物だって、耕一さんが言っていたから・・・」 ・・・シーン(五秒間)。 「どっちかと言うと、ブドウじゃないかな?」 「ブドウ? 耕一さん、どういう意味ですか?」 「いや、一粒だけなら大きさがピッタリだし」 「こっ、耕一お兄ちゃん! 千鶴お姉ちゃんにそんなこと言ったら・・・」 「・・・干し柿」 「わはは!! 楓、それ最高! サイズといい、萎び具合といい、姉貴の胸そっくり・・・はっ!」 ヒュウゥゥ・・・。 「・・・なっ、なんだか急に寒くなったね、耕一お兄ちゃん」 トトトト・・・ガシッ。 「・・・(逃げようとして千鶴につかまり、もがいている)」 「じょっ、冗談ですよ、千鶴さん!」 「そっ、そうだよ、姉貴! ジョーク、ジョークだってば!」 「・・・あなた達を殺します」 「「「「ギョエーー!!」」」」 合掌。 -------------------------------------------------------------------------------------------- おまけ 「セリオさん。そのスイカ、どうしたんですか?」 「「ピースオブハー×」というところから送られてきたのですが・・・どういう意味なのでしょうか?」 「なにか書いてありますねえ・・・ジャケット新バージョン?」 「胸がどうだとか・・・マルチさん、わかりますか?」 「全くわかりません」 わからない人は、CD屋さんにダッシュ。 -------------------------------------------------------------------------------------------- これはイベントSS掲示板「九月のお題:果物」のサンプルSSです。 感想、苦情、リクエスト、質問などがございましたら、 aiaus@urban.ne.jp まで、お気軽にどうぞ。 ではでは。