雨。雨が降っていた。 「…こりゃあ沙織ちゃんの家に泊まってくしかないなぁ…」 「いやぁん♪祐君のエッチ♪」 …誰が性犯罪者だ。 でも、こんな頭の悪い受け答えをする沙織ちゃん(巨乳)は可愛い。 大好きだ。 ラブだ。 むしろ雨よ、ありがとう。 今日こそ僕は益荒男になりなす。 豪雨。豪雨になった。 小学生なら溺れるくらいに水かさが増している。 神の声が聞こえた。 「いけいけGOGO♪」らしい。 たしかに聞こえた。電波に乗って。疑う気すら起きない。 「そろそろ寝よーよ♪」 沙織ちゃん(巨乳)は大胆且つ性急だ。 夜は長いのに。 それが沙織ちゃん(巨乳)のいいところなんだが。 まあしかし、据え膳食わぬは男子の恥にして。 「先にお風呂入ってくるね♪」 …… この時間が一番長い。 ふと、外を見る。 どんぶらこ。どんぶらこ。 よく知ってる顔が流れてる。 違和感が無いのが違和感だ。 瑠璃子さん。 電波で交信。 『…何してるの?』 『…流れてるの。』 …そのままだった。 『…長瀬ちゃんは流れないの?』 …瑠璃子さんと町を流れる。 …最高だ。 …だがしかし。 …沙織ちゃん(巨乳)はどうする? 『…流れないの?』 …瑠璃子さんと沙織ちゃん(巨乳)どっちをとる? 『…流れないの?』 …瑠璃子さんと巨乳ちゃん(沙織)… 『…流れないの?』 …瑠璃子さんと巨乳… 『…流れないの?』 窓が空いていた。 雨が降り込んでいた。 そして。 雨は今も降りつづけていた。