あかりと二人で下校途中の事だった。 長靴と、傘を差した小さな子ども達が、列になって歩いている。 最近は、色々と物騒なので、集団下校とでもいうやつだろうか? しかし、見た所、そいつら全員小学校低学年の生徒のように、俺は値踏みした。 「どうして値踏みなんて出来るの?」 あかりが目が笑ってない微笑で俺を見つめてくるが、気付かないことにした。 とにかく、低学年しかいないのなら集団で下校しようと、あまり意味が無い ような気がしないでもないんだが…。 まあ、当のそいつらは楽しそうに歌でも歌いながら、仲良く下校している。 「あ〜めあ〜め、ふぅれふぅれ、かあさんが〜♪」 そう言えば俺達も、こんな歌を歌いながら帰ってたりしてたな… 「じゃぁのめっで、お〜むかえ、嬉しいな〜」 長靴を履いてるのが嬉しくて、わざと水溜りの上に飛び込んだりして… 「ぴっちぴっちちゃぷちゃぷらんらんらん♪」 ……ちゃぷちゃぷ…… 「どうしたの、浩之ちゃん?」 「…………」 「?」 「あかり……」 「うん?」 「…今の歌のラスト、何だか淫猥な雰囲気がしねぇか?」 ――数秒後、喉に傘の突き刺さった、男子生徒が道端に倒れていたと言う。