「さて、ここで不連続ドラマの時間でーす」 「今月はやらないと思ったわ」 「は、ははは。さて今回はどんなことをセリオさんはやってくれるのでしょうか?」 「つまらないとは思うけど寝ないで聞きなさいよ」 「で、ではどうぞー」 女の子二人が枝に腰掛けて夜空を見ている。 「ほしがきれいだねー」 「そうですね」 「街じゃこんなにきれいに見えないよねー」 「そうですね」 「あれはなんていう星座?」 「あれはですね、琴座ですね」 「じゃ、あれは?」 「白鳥座ではないかと」 「セリオー、ご飯、晩御飯」 下から格闘馬鹿一代女が声をかける。 「きれいだねー」 「都会と違って、夜が明るくありませんし、スモッグが無く、空気が澄んでますし」 「静かだねー」 「道路がありませんから騒音も聞こえませんし」 「おなかすいたのよ。ごはん、ばんごはん」 「どうしてこんなとこにいるのかなぁ」 「綾香様がいきなり山篭りに我々を連れ出したからでは無いかと」 「宿題もあるのにねぇ」 「ここ最近の天気では毎日水をやらなければ庭の草木が枯れてしまいます」 「大丈夫よ、水はマルチに頼んであるし、宿題もセリオに手伝ってもらえば」 「友達とプールに行く約束していたのにな」 「マルチさんも夏休みになったから大変ですぅ、と言ってましたね」 「無視しないでー」 「星がきれいだねー」 「静かですね」 山の夜は更けてゆく。 「訳わかんないわね」 「は、ははは。ここで脚本家からの言い訳です」 「わざわざ首締めるような事を」 「そう言われるだろうから無しね、て書いてあります」 「あの男は」 「綾香=格闘女、格闘家+長期休暇=山篭り、と言うことなら問題無いだろうと言うことだそうです」 「それで山なら星もよく見えるから天体観測と言うお題もOKと言うことね」 「そうみたいですね。そんなこんなでドラマコーナーでした」 「あるかどうかわからないけど、また来月も楽しみに待ってなさいよ」 「は、ははは」 「さてこれからあの男を締めてきますか」 「お手柔らかに」 「努力はするわ」 -----------------------------------------------------------------------