蒼き・・・ 投稿者:ジーク・リーフ 投稿日:7月27日(金)14時53分
 「さて、またここで不連続ドラマの時間でーす」
 「絞めたら出てきたわ」
 「は、ははは。さて今回はどんなことをセリオさんはやってくれるのでしょうか?」
 「つまらないとは思うけど寝ないで聞きなさいよ」
 「で、ではどうぞー」



 夏季エクストリーム大会会場、の裏。
 裏と言うわりには人が多い。
 「ここは松原葵さんが優勢かと思います」
 「しかし、相手はエクストリームチャンプの来須川綾香勝てるとは思わないぜ」
 「確かに前回までは無理だったが、今年はかなり調整したらしいな」
 「一緒に山篭りしたそうです」
 「来須川の弱点でもわかったのかもしれないな」
 「師弟関係だからな、いつかかは師匠は弟子に超えられる」
 「それがそうとは限られないと思うが」
 「しかし松原は来須川が期待しているからな」
 「ああ、私を倒せるとしたらこの娘だけ、ってのだろ」
 「ほかにも理由があります」
 「うん、なんだ」
 「彼女は蒼いです」
 「はぁ?」
 「過去、蒼といえば主人公をかなり苦しめています」
 「そうか?」
 「『ガンダム』しかり、『剣心』しかり」
 「結局は主人公に負けるじゃないか」
 「いや、待てよ。主人公は負けるか、引き分けて、それで主人公が成長して勝ったじゃないか」
 「と言うことは、今回は松原が勝ち、来年は来須川が強化されて勝つということか」
 「それに蒼といえば冷静沈着を表します」
 「そうか、来須川は正当防衛とは言え、暴力事件を何度か起こしている。とても冷静とは思えない」
 「なるほど、冷静な松原が喧嘩っ早い来須川に勝つということか」
 「よし、俺は松原を買うぜ」
 「俺も松原に賭ける」
 「俺も」
 「私も」
 「押さないでください」
 かなりの人が葵に賭けていく。オッズはどんどん変動する。


 数分後
 「皆さん、葵さんに賭けた様ですね。これで理緒さんが綾香様に賭ければ」
 「セリオちゃん、これで借金も返せるんだね」
 「そうですね」
 「なにやってるのかなぁ、セリオちゃん」
 「これは綾香様、もうすぐ試合ですよ」
 「私と葵、どちらが勝つか賭けてたみたいだけど」
 「いえ、そんなことはありません」
 「今オッズは?」
 「50対1で松原さんが優勢」
 「ふーん、セリオ、覚悟はいい?」
 「はいっ?」

 ばしっ、どさ

 「雛山さん、大会委員には言わないけど責任持って跡片付けなさいよ」
 「は、はい。そっ、それで、せりおさんは?」
 「私のセコンドやってもらわないといけないから連れて行くわ」
 「は、はい」
 
 結局試合はどうなったかと言うと

 「なかなか強くなったわね」
 「先輩と綾香さんのおかげです」
 「次回は防衛阻止させてもらうから」
 「よろこんで」
 「葵ちゃん、おめでとう。綾香もうかうかしてられないな」
 「迷セコンドがいい気になって」
 「勝ったからな」
 「でもこれは葵の実力、浩之の実力じゃないから」
 「まあそうだが」
 「さっさと私を負かせてみなさいよ」
 「努力する」
 「大丈夫です。先輩には才能があります」

 「おい、さっさと払い戻ししろ」
 「そうだそうだ」
 「お、お金無いんですが」
 「借金してでもだせや」
 雛山家にまた借金が増えたと言う。



 「またまた訳わかんないわね」
 「は、ははは。他にも『蒼の六号』『蒼きSPTレイズナー』とか入れたかったけど覚えて無いやという事です」
 「確かに、蒼は青だけど」
 「こまかいことはいいっこなしです。そんなこんなでドラマコーナーでした」
 「あるかどうかわからないけど、また来月も楽しみに待ってなさいよ」
 「は、ははは」
 「さてこれからまたあの男を締めてきますか」
 「まだ番組続いてますけど」
 「私の分まで頑張って」
 「そんなぁー」