夏休み中から書こう書こうと思いながらぐずぐずしていたら、 新イベントで「紀行SS」シリーズが立ちあがったのをこれ幸いと、書き上げようと思います。 もし期間中に終わらなかったらどうしよう・・・。 「終わらせなさいよ」 ----------------------------------------------------------------------- 今日はマルチさん、セリオさんと一緒に高山まで来ています。 どうしてかと言うと・・・ 「浩之、一緒に旅行行かない?」 「へっ、なんだって急に?」 「あっ、綾香さん」 「葵も、そこの木立に隠れている神岸さんも」 「あかり何やってんだ?」 「ともかく、五時にヤックに集合ね」 「おい、綾香?」 「みんな来てるわね、1、2,3・・・・。ちょっと多いから浩之の家で説明するわ」 「勝手に決めるな!」 「いいじゃない、来栖川のお嬢様があんたの小汚い家に来るなんて光栄なことよ」 「どういう意味だ志保!」 「・・・」 「さあ行きましょう、と言っておられます」 私達はヤックに集まりましたが、人数が多いので先輩の家に場所を移す事にしました。 「どうしてこうなるんだ」 「浩之ちゃん、早くしないと置いてかれちゃうよ」 「わぁ、待ってください」 「で、今回俺の安息の地を開放してまでさせるのはどういう訳だ?」 「・・・」 「あ、先輩は気にしないでいい。聞いてるのは綾香だから」 「最近、観光業会不振なのは知ってる?」 「聞いた事有ります。有名な観光地のホテルも暖簾をおろしたとか」 「そう、それでね、うちの系列のホテルもこのごろ不振気味なの」 「それがどうしたんだ?」 「それで視察を入れる事にしたの。最初は本社の役員の人たちにやってもらうはずだったの」 「しかし、そうすると体裁をそのときだけ繕って、視察の意味がなくなる事を会長は懸念されました。 そこで私達に白羽の矢が立ちました」 「つまり、利用する人の立場で、ということなの?」 「はい、あかりさんの言ってる事に相違ございません」 「で、旅行に行くか誘った訳やね」 今、藤田先輩の家に、藤田先輩、神岸先輩、佐藤先輩、保科先輩、長岡先輩、宮内先輩、芹香先輩、琴音ちゃん、マルチちゃん、セリオさん、坂下さん、綾香さん、それに私の計・・・13人が集まってます。 「それでみんな一緒に泊るわけじゃないの」 「そりゃあ、俺と雅史と坂下は別の部屋に・・・」 「どういう意味だ! 藤田?」 「普通はそうだけど今回は目的が目的だから泊るときはある組み合わせで泊って欲しいの」 「どーゆーふーに?」 「それについては私から説明させてもらいます。 一つは男女のカップル(A)、 次に女性三人のグループ(B)、 そして、ここは最初から決まっていまして、葵さん、マルチさん、そしてこの私、セリオのグループ(C)、 最後に残りの人たち(D) と、分けます」 「えーと、セリオさんこれですね? みなさん、このくじを引いてください。このくじには(A)(B)(D)のいずれかが書いてます。 それが組み分けですので慎重にお選びください」 「あのー」 「なんですか?」 「これは藤田さんや佐藤さんも一緒に引くのですか?} 「もちろんです」 「組み分けでは男女別れてますけど?」 「大丈夫です。責任持って違和感を感じさせないようにさせていただきます」 「おい、それって」 「佐藤さん、坂下さん、楽しみにしております(ニヤリ)」 「・・・」×11 「楽しみだな―、ねっ、浩之」 「文句はありませんね? では引いてください」 先輩とは一緒になれないのは残念です・・・。 ともかく、私たち以外の皆さんはくじを引きました。 「うちはBやな」 「んー、私もBよ」 「Oh わたしもBデスネ」 (チッ)×3 「残念だね、ぼくはDだよ」 「雅史ちゃん、どうしたの?」 「ううん、なんでも・・・。はぁ」 「俺は・・・」 (ゴクッ)×11 「Bか」 「浩之さんBですか」 (ごそごそ)X4 (ヨシッ)×1 (・・・はぁ)×3 「ひ、ひろゆきちゃん。わ、わたしBだよ」 「そうかぁ、俺はあかりと一緒か」 (チッ)×11 「残りの方はずべてDですね」 「・・・Dです・・・」 「残念ね。Dだわ」 「聞くまでもない、Dだ」 「・・・」 「残念ですね、しっかり準備したのですが・・・」 セリオさんが立派な化粧箱を残念そうにしまっています。 ともかく、グループが決まりました。 A班 浩之、あかり B班 智子、志保、レミィ C班 葵、セリオ、マルチ D班 芹香、綾香、雅史、琴音、坂下 「グループができたようですので、それぞれのグループの補足説明を行います。 Aグループは高校生のカップルということになります」 「ヒロ、あかり襲うんじゃないわよ」 「浩之さん、信じていますから。神岸先輩、何かあったら・・・(顔真っ赤)」 「琴音ちゃん・・・(同じく顔真っ赤)」 神岸先輩と琴音ちゃんからすごい殺気が出てます。 「ちなみに何かあっても当局では一切関知いたしません」 「どういう意味だ! なっ、なんだよその視線」 「目的は未成年の宿泊の対応です」 「どういう事をするんだ?」 「普段と同じようにふるまってもらえればよろしいです。 次はB班、女子大生3人グループということにします」 「最近、若い女性のグループ旅行も多いからね」 「普段通りでかまいませんが、女子高生である事を見破られないようにしてください」 「志保はともかく、委員長とレミィなら大丈夫だろ」 「どういう意味よ!」 「言葉通りだ!」 「失礼しちゃうわねぇ。見てなさいよ! この志保ちゃんとそのお供たちのないすぅばでぃで悩殺してやるから」 「やれるもんならやってみろ」 「ヒロユキ、私そんなに魅力ないデスか」 「い、いや、そんなことないぞ」 「浩之ちゃん、私・・・今日から旅行の日までにがんばって牛乳飲むから・・・」 わっ、そうだったんですか。それならもっと胸の筋肉を鍛えないと。 「・・・葵、大丈夫よ」 「坂下さん、聞こえてましたか?」 「聞こえてたわ。そういう事ならこれを貸してあげるわ」 「こ、これは!」 「これって、ちょっと昔にはやってたアブ○レックス(だったよね確か)じゃないの」 「その通り、これで綾香、貴方を倒すために人知れず鍛錬したのだ」 「葵、やめときなさい」 「ありがとうございます。好恵さん」 「あ〜あ、私知らないわよ」 「そんなもん使ってもカップは変わらんとちゃう?」 「話しを続けさしてもらってもよろしいでしょうか?」 「さっさと進めようぜ」 「それでは次にC班ですが、ここはお嬢様、始めての旅行という事にさせてもらいます」 「ここわね、マルチがお嬢様、セリオと葵がお供ということにしといて」 「どうしてですか?」 「マルチと葵が似ているから、って訳じゃないよね、姉さん?」 「・・・(こくこく)」 「占いで良い結果が出ましたから。と言っておられます」 「・・・」 「心配しないで大丈夫です。セリオさんがいますから。と言っておられます」 「・・・(首を横に振って)」 「セリオさんなら二人を完璧に導いてくれます。と言っておられます」 「・・・(悲しそうに、音が聞こえるんじゃないかなと思うくらい首を振って」 「それだけではありません。みなさん全員を導いてくれるでしょう。流石セリオさん。と言って・・・」 「セリオ、そのくらいにしときなさい」 「わかりましたか」 「わかるわ!」 「最後のD班ですが、視察部隊の本隊になります」 「部隊って・・・」 「構成はお嬢様とそのご学友という事になります」 「ご学友と言うほど立派じゃないと思うけどな。僕は」 「雅史さんはそうですが」 そこでセリオさんは琴音ちゃんと坂下さんの方に向きます。 「そうだな、琴音ちゃんは先輩と研究仲間だし、坂下は綾香とけんか友達だし」 「好恵が一方的につっかかってくるだけよ」 「失礼な! 私と綾香互いにライバルとして切磋琢磨しているだけだ」 「もちろん、部屋は芹香様、綾香様、琴音さんと、坂下さん、雅史さんの二部屋になります」 「どうゆう意味だ!」 「説明は以上で終わりです。質問はございませんね?」 「人の話しを聞いてるのか?」 「無いようですので、以上で終了させてもらいます」 「出発は三日後の7時、ヤック前で集合ね」 「ヤクドや」 「切符とかはその時に渡すから」 「志保、遅れるなよ」 「ヒロこそ心配しないでいいの? まさか当日も遅刻じゃないでしょうねぇ?」 「そんなわけねぇだろうが」 「志保、大丈夫だよ。私が起こすから」 神岸先輩うらやましいです。 あれっ、何か気が重くなったような。 「あかりさん、大丈夫ですよ。わたしがいますから」 「私もマルチさんのお手伝いさせてもらいます」 「みんな俺を信用していないようだな」 「うん」×10 「Yes]×1 「あっ、もうこんな時間」 「長居してもうたわ、塾だからこれで帰るわ」 「私も道場に行かないとな」 「それじゃここで解散だな」 「私は浩之さんの夕食を作ります」 「それじゃあマルチちゃん、手伝ってくれる?」 「ハイッ」 「私も手伝いましょう(あかりさん、マルチさんを手玉に取るとは・・・)」 「よろしくねセリオちゃん(マルチちゃん、セリオちゃん、浩之ちゃんは私の・・・)」 何かすごい気が出て近づけません。けど私も手伝いたいです・・・。 同日 2200時 いつものとこのいつもの場所 「今回は画面のドットが目立ちますね」 『しょうがない。先日装置が見破られたから、次のができるまで有り合わせの代替機でやるしかないさ』 「我が社でも作ってたんですね。しかし、市場に出さないで良かったですね」 『同時期に出たSSやPS、PC−FXに比べ、全然普及しなかったからな』 「色々な電器会社から出るはずだったんですよねこの3DO・・・もがぁ」 「マルチさん、それ以上言ってはいけません」 『今回の目的だが』 「視察を成功させるため、極力障害物を排除することですね」 「しかし、お嬢様と班違いますが・・・」 『現地にサポートとして11型が13人、12型が9人、13型が3人用意している。 有事には君たちの指揮下に入るようになっている』 「わかりました。ご希望に添えるよう努力します」 「がんばります」 『それでは頼むぞ。なおこの装置は自動的に自爆するようになっている』 「えっ」 『非難したほうがいいぞ』 「せっ、セリオさん」 『3・2・1・・・0』 どっかぁああん ----------------------------------------------------------------------- とりあえず導入部分。 「今回は何も無かったわね」 そういつもやってもしょうがないから。 「そう、でどのくらいやるつもりなの?」 とりあえず3日分かな。 「ほんとにかけるの?」 がんばるさ(泣)