雨々降れ降れマルチさんが〜 「ああっ、雨が降っていますねぇ。そんなこともあろうかと長瀬主任に雨天装備というものを用意してもらったです」 おおっと、マルチちゃんはカバンからなにか取り出していますね。 「ぱんぱかぱんぱんぱーん(某ネコ型ロボットの秘密道具のBGMで)。HMX−12用雨天装備試作R−1っっ!」 「なんだマルチ。昇降口でなに騒いでいるんだ?」 「あらマルチちゃん、かわいいカッパとカサだね」 そこにやる気のない目つきの悪い男と「誰が目つき悪くてやる気がないって!」とそのおともの「それいじょういったら・・」 はっ、はい。話しを続けさしてもらいます。 「あっ、浩之さんにあかりさん! どうしてこんなところに? まっ、まさか浩之さんとあかりさんはライバル会社のスパイ! いや、北の赤い熊のK○Bの工作員ですね」 「えっ、くま!」 「なわけねーだろうが! だいたいK○Bは今の大統領が所属していたけどもう廃止しているわ!」 「ちがうんですかぁー」 「そんなところに一介の高校生が所属しているか!」 「いやわかりませんよぅ。普通の高校生に見せかけて、実は秘密部隊に所属していてある女子高生を護衛していたりとか、 親が秘密工作員で、逆恨みで各国の特殊部隊やテロ組織に狙われていたりとか、実は宇宙から来たサイボーグで・・」 「いいからやめろ。大体このネタわかって言っているのか?」 「いや主任さんとかが・・・」 「(あの馬め、何てこと教えとるんだ) まあそれはおいといて、でそれはいったいなんだ?」 「これは主任をはじめ七研の皆様方が用意してくれた私用の雨天装備試作R−1です」 「どう見てもカサとカッパにしか見えないよ」 たしかに黄色のカサとカッパ、まるでS学生・・・ ドカッ、バキッ いっ、いやかわいらしいカサとカッパを装備しています。 後ろから見たらテルテルぼ・・・、いやほんとのかわいらしい。 「いやいやあかりさん。これをそんじょそこいらの雨具と一緒にしてくれたら困ります。なんとこれには・・」 「水をはじくとか、ライトに反射するとかは却下だからな」 「うぐぅ、そっ、そんなことはありませんよ。」 「それではなぜ言いよどんでいるのかな?」 「ひろゆきちゃん! マルチちゃんがかわいそうじゃない。そのくらいにしておかないと」 「ううっ、人の心が身にしみます。まぁともかく他の装備もあるんです」 「長靴だろ」 「さっ、さすが浩之さん。これをすべて装備することにより・・」 「水に濡れることなく帰ることができる。でしょ」 「うぐぅ、あかりさんまで」 「それじゃぁ、バス停まで一緒に行こうか。それでいいだろあかり」 「うん。今日の晩御飯の買い物もしないといけないからね」 「それじゃ行くか。マルチ、ちゃんと長靴はけたか?」 「大丈夫です。いつでも戦闘開始できます」 「ほいほい」 かくして3人でバス停まで行くことになりましたが・・・ 「この靴なんだか歩きにくいです。はわわわぁ」 「「やっぱり」」 浩之君、あかりちゃんがついていって正解でしたね(笑) ----------------------------------------------------------------------- おまけ 「セリオ。それはなに?」 「見てのとーり、カサ、カッパ、長靴の雨具三種の神器ですが」 「それは見てわかっているわ。問題はなぜそれをS学生というよりむしろ堤防が決壊したときの役場のおっさんのように着こなしているわけ」 「仕様です。それにわたしはSSSを使えばS学生でも、官々接待している公務員にでもなることも可能です」 「それはそうと、私思ったんだけどそのSSSのアンテナって危なくない?」 「大丈夫です。雷に対しての耐電実験を潜り抜けた兵ですから」 「避雷針ってわけじゃないの?」 「はい」 「セリオ、私先に帰らしてもらうから」 「つれないです。綾香様。昨日のあれは冗談だったのですか」 「街中でなに言い出すの」 そんなことやってていいのかなぁ 「なによいきなり、なんか用あるの」 「ニヤリ」 「えっ」 ご愁傷様ー ----------------------------------------------------------------------- 先日に続いて書かせてもらいましたジーク・リーフ(仮)というものです。 前回に続いてお題「雨」で書きましたがいかがだったでしょうか。 まぁ今回は多少ギャグも取り入れてつくりました。 けど二人の雨具姿ってかわいいと思いません? 話し変わりますけど、そろそろ中部地区にも入梅宣言がでそうですなぁ。 雨になると学校まで自転車で行きづらくなるのがつらいです。 ログはおいおい余裕ができたら書かせてもらいます。って言うか本当は良い作品が多くて書きたいけどあのすばらしさを表現しにくくて・・・。