あなたと共に 投稿者: SOMO
ギィー

「ここに来るのも久しぶりだね」

「ああ」

みさきの家で軽い七夕会をやった後、浩平とみさきは屋上へ足を踏み入れた。

「浩平君が帰ってきてもう四ヶ月にもなるんだね。……いろんな事があったね」

「…ごめんな」

「ううん。そういう意味じゃないんだよ。私が言いたいのはね、今がとても幸せって事だよ」

「…俺もだな」

クスッ。みさきが少しおかしそうに笑う。

「ね、星、きれいだよね」

「ああ。今日は久しぶりに晴れてたからな」

「うん。なんとなくだけどね、感じるんだよ」

ヒュウ〜。
二人の間を暖かくなった風がとおり過ぎる。

「今日の風は気持ちいいな」

「うん。100点だよ」

「へえ〜。めずらしいな」

「ほんとに気持ちいいしね。それに……」

「…………」

「浩平君が居るし……キャッ」

「…どうしたんだ?先輩」

「…ううん」

浩平はみさきを後ろから抱きしめたまま尋ねた。

「七夕…先輩はなにをお願いしたんだ?」

「……え〜と、浩平君は?」

「いや、その……」

バァーーーン!!

「キャ!」
「うわっ!!」

二人のすぐそばにきらきらと光る光の粒が現われ、そして消える。

「なに?」

「花火……だけど」

不思議に思ってフェンスからグランドを覗く。暗くてよく解らないが、どうやら黒いかたまりが二つあるようだ。

「二人居るみたいだぞ」

「雪ちゃんと澪ちゃんじゃないかな」

(そうだ。そうだった)
浩平は雪見と澪が、劇のリハーサルが終わり次第、顔を出すといっていたのを思い出した。

「クソッ。見事にじゃまされた」

「…織り姫と彦星はいちねんにいっかいしかあえないんだよ。……今の私たちはいつでも好きな時に会えるけどね」

浩平はみさきのいわんとすることを理解するとため息交じりに言った。

「仕方がない。行くか」

「うん。きっと待っているよ」

バタン!
再び扉が閉じられた後、

バァーーーン!!

再び空に綺麗な花が咲いた…





『(浩平君と)(みさき先輩と)いつまでも一緒に居られますように』


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SOMO「七夕ネタが書けた?SOMO(ソモ)です」
七瀬「まっ、即興で書いただけのことはある作品ね」
SO「言うな!」
七「大体、授業中に『あっ、七夕』って気づいて書いたんだもんね〜」
SO「…お願いです。これ以上はご勘弁を」
七「ふん、まあいいわ」
SO「ふう〜。……時間がないので今日はご勘弁です」
七「さっさと書かないからよ!」
SO「うっ!……そ、それではーっ」