浩平「よお、茜」 茜「……」 昇降口にさしかかったところで、茜の姿を見つける。 茜「…こんにちは」 浩平「やけに他人行儀な挨拶だな…」 茜「…他人です」 浩平「まあ、そうだけどな」 茜「……」 茜「…これから帰宅ですか?」 浩平「一応、そのつもりだけど」 茜「…一緒に帰りませんか?」 浩平「茜…熱でもあるのか…?」 茜「健康です」 浩平「じゃあ、変な物でも食ったとか…?」 茜「今日の昼は皿うどんを食べました」 浩平「…そ、それが原因か…?」 茜「違うと思います」 浩平「そうだよなぁ…」 浩平「じゃあ、いったい…?」 茜「何となくです」 曖昧な返事だった。 でも、まあいいか…。 折角誘ってくれてるんだしな。 浩平「じゃあ、帰るか」 茜「…はい」 \\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\ …流れとしてはこんな感じだ。 浩平「なあ、茜…」 茜「…はい」 浩平「毎日一緒に帰らないか?」 茜「…帰りたいです」 浩平「よし、これから毎日皿うどんを食べてくれ」 茜「…はい」 …と、こうなるはずだ。 ……。 浩平「なあ、茜…」 茜「…はい」 浩平「毎日一緒に帰らないか?」 茜「…嫌です」 浩平「よし、これから毎日皿うどんを食べてくれ」 茜「…嫌です」 …と、こうなったわけだ。 浩平「…どうして!」 茜「どうしてと言われても」