前回、(仮)として終わらせたアレの,蛇足。
気が向いたヒトだけ,どうぞ。
」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」
「これは……」
ぽつり、と。
部屋に残された3つの影の内の一人、シュンが口を開く。
「どうやら、上手く消えたらしいな」
呟きに答える様に、教主。
その直後、開けっ放しになっていた扉に飛び込む影があった。
金色の髪をたなびかせたその影は鹿沼葉子。
突然、部屋へと入ってきた彼女は視界に浩平が映ったのを確認すると、
「遅かったみたいみたいですね」
とだけ、言った。
だが、その表情からは感情を伺う事ができない。
『遅かった』という言葉に反応した教主は尋ねる。
「A−9。
手遅れとはどういう意味だ?」
だが、其処まで言ってから葉子の手に在る物を見つけると
「いまさら神宝を持ってきたところで無意味だとでも言いたいのか?」
と、言いなおす。
教主は、神宝を探しに行かせた完成体の内の一体が戻ったとしか思わなかった為、
その神宝を置いて行かせ、立ち去るように命じようとした。
教主が予想したのは其れに従順に従うА−9の姿であり、
自分の思い通りに動く駒の姿だ。
だが、そのА−9が起こした反応とは、其れを裏切るものであった。
それは、
「…貴方を始末しに来るのが遅すぎた様です」
という言葉だった。
「…始末?何を言いたいのか理解に苦しむな」
あざけ笑うかのように,教主。
そして、
「何事も思い通りには行かないってことですよ」
と、シュン。
そして二人――シュンと葉子は互いの元へと歩みよると、構える。
「私に歯向かう…とでも言いたいのか?
おまえは素直に私に従っていれば良いのだ」
「――いえ、彼女が戻ってきた以上、貴方の負けです。
大体,僕が黙って貴方の言いなりになるとでも思っていたのですか?」
「そうか……では――――――
消えるしかないな,氷上シュン、A-9」
教主はそう言うと、再びみずかを介し、力を放とうとする。
――が、其れは徒労に終わった。
確かに発動したはずの『永遠』が、二人を飲み込まないのだ。
「――無駄です」
葉子がいい、其の肩に掛けた比礼を翻す。
「ようやく手に入れてきた十種の神宝の内の一つ、『品物比礼(くさぐさのもののひれ)』。
是はすべての妖を払い、邪を退けます。
つまりは,不可視の力も、貴方が永遠と呼ぶ力も及びません。
そして――」
「僕が持つ『八握剣』はすべての物を退けます。
不可視の力では貴方を倒せずとも、この剣があれば倒せる」
剣を構え,シュン。
そして二人は、教主に向かって駆ける。
教主の瞳が最後に映し出したものは、無表情に見つめるみずかの瞳だった。
雨。
雨が降っている。
二人が再開した場所に一人の少女が立っている。
ピンクの傘を肩に、
長い金色の髪を緩やかに編んだ少女は今日も待ちつづけている。
突然消えた、恋人を。
「―――待ち合わせですか?」
同じように金色の髪をたなびかせた女性が,声をかける。
一瞬,少女は戸惑うが、やがて躊躇いがちに口を開く。
「―――はい」
「―――そうですか…」
そして、しばらくの沈黙。
其処に,何時の間に現れたのか少年が口を挟む。
「―――待ち合わせの相手は,ここに来ると言っていたのかい?」
一瞬だけ見上げ、
「―――いえ、私が勝手に待っているだけです」
と、少女。
「――じゃ、僕らはもう行くけど―――」
「―――相手,来てくれるといいですね」
少年と,女性が言う。
長い沈黙の後、
「―――はい…」
と、少女。
振り続く雨は―――止む気配を見せない。
」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」
後書き―――そして、いいわけ。
ども、PELSONAです。
一番最初に始めた連載の癖に一番最後まで引っ張っていたり、
一番の駄作だったり,とめちゃくちゃですが、
一応,終了ー。
ここまでやって思ったのが
『その場で考えながら長編書くもんじゃねぇ』
と、言う事です。
たとえば
・第1話、キャラを出して,説明
・第6話、FARGOに乗り込む
・第9話、説明
としか考えてないし。
次は,もう少しはマシにしよう。
うん。
と、言うわけで。
たまたま是が目にとまって読んでいた方、
並びに、感想をくれた方に感謝の言葉と謝罪の言葉を。
では、またお会いしませう。
究極の駄作と共に―――
PELSONAでした。
ショートレス
・雀バルさん
>どこで選択を誤ったんだろ?
私も,同じことを感じてます(笑)
あと、テーマ。
取り敢えず長編書いてみようかなーって書き出したので,無いです(滝汗)http://www.grn.mmtr.or.jp/~pelsona/