4月一日。 エイプリルフール。 いわゆる「四月馬鹿」 世間一般では今日は嘘をついても良いという事になっている。 と、言うわけで。 嘘でも・・・ついておきますか? を、前方に茜と柚木を発見。 「よお、茜」 「・・・浩平」 「ねえ、何で私に挨拶しないの?」 と、ここまではいつも通り。 ここらでいっちょ、嘘でもついて驚かせてやるか。 俺は微妙にほほえむと、口を開いた。 「実は俺、ウチャツラヤトツク島に転校することになったんだ」 お約束の転校ネタ。 これで二人は驚愕し、悲しみ、服の袖を引っ張りながら俺が行くのを止めるだろう。 そこで俺が嘘だよと言うと、うれし涙を浮かべつつ茜が抱きついてくる。 柚木?あんなのはどうだって良い。 「えっ、本当!?」 「・・・本当に・・・行くんですか?」 「・・・ああ。」 心苦しげな表情をして頷く。 我ながら名演技だ。 「やったねっ、茜っ!」 「・・・うれしいです」 あれ? なんか、ちょっと予想していた反応と違うぞ? 「これで毎回ストーカーの如く後を付けられることもなくなったし、 飢えた野獣のような目でお弁当を見られるなんて事もなくなるねっ!」 「はい。人の好きな食べ物を嫌悪感丸だしの表情で見られることもなくなります」 あれれれれれれ? ひょっとして、ひょっとすると・・・ 「これでやっと平和な日が訪れるね」 「出発はいつですか?」 喜んでる!? 「手紙ぐらいは書くからねっ」 「一回だけですけど」 俺は、泣いた。 」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」 PELSONA:ふっふ〜ん。いつも浩平にいい目を見せるわけには行かないのさっ どっぺる詩子:なーんか、冒頭部分が誰かの作品に似てるんだけど・・・ PELSONA:アレが元ネタ どっぺる詩子:卑怯ものっ!! PELSONA:嘘 どっぺる詩子:・・・・・