PS版ONEにおまけシナリオ追加決定!? 投稿者: PELSONA
「えぇーーーっ、ONEのPS版に追加シナリオが決定ーーーっ!!?」
静かな構内に少女の声が響く。

「ああ。」

少女とは七瀬留美。
それに答えたのがONEで主役を務めた折原浩平である。

「そんなの聴いてないわよ」

少し怒った口調で言い放つ七瀬。

「いま、きいたでしょ?」

それに対し、にこやかに答える詩子。
相変わらず、ゴーイングマイウェイな性格をしている。

「まあまあ、そんなに怒るな、七瀬。良いことだってあるかもしれないぞ?」
「あんたに髪の毛千切られたりするのが良いことかっ!!」
「俺もプライドを持ってやっているんだ。馬鹿にしないでもらおう」
「んなことにプライドを持つんじゃないっ!!!」

折原がなんとか宥めようと説得を試みるが、七瀬は聞く耳も持たない。
いや、むしろ火に油どころかガソリンを注いでる気がするが。

「・・・すでに決定した事に腹を立てても仕方がありません」
「さっすが茜。良いこと言うね♪」

さらにその七瀬の言うことすら聴いていない二人。
里村茜と柚木詩子である。
もっとも、詩子は茜の言うことなら何でも聴きそうだが。

「それに、コンシューマーでもでるって事は人気があるって事だぞ」

浩平が意見を言う。

「そうそう。人気はおまんまのバロメーターだしねっ」

続いて詩子。

「・・・昔のヒトが言ってました。いつまでも、あると思うなお金と仕事」

茜までが説得に回っている。
状況的に七瀬が圧倒的に不利。
いや、すでに悪役になっているといっても言い過ぎではないだろう。

「わかったわよ。で、どんなストーリーをやるの?」

あきらめたのか。ストーリーを聴く七瀬。

「馬鹿だなあ。七瀬は。それを今から決めるんじゃないか」

その質問に対し、軽い調子で言い放つ浩平と

「期限は明日です」

淡々と言う茜。
この二人の辞書に焦りという言葉はないらしい。

「まだ決まってなかったんかいっ!!!」

再び、憤怒し立ち上がる七瀬。
もはや七瀬シナリオで見せた乙女のいじらしさなど微塵も見せない。
もっとも、アレはただの演技だという説が有効だが。

「アナウンス、五月蠅いっ!!」

怖い怖い。
ななぴーがマジで切れるとやばいのでこの辺にしておこう。

「ところで、茜はどんなシナリオが良いと思うんだ?」

七瀬を無視して茜に話を振る折原。

「待ち続ける役以外なら何でも良いです」

それに対し即答する茜。
よっぽど、待つのが厭だったらしい。

「とほほ。最近の子供はさめてるわねぇ」
「私たちが若いときにはもっと夢を持ってたのにねぇ」

日本茶をすすりながらしみじみという由起子、華穂の二人。
どうやら二人は気が合うようだ。

「そんなことより問題点を列挙、かつ分析、比較。
後にしかるべき処置を考えた方がいいんじゃないですか?」

いきなり立ち上がり話し出す住井。
どこから持ってきたのか、かけた眼鏡が怪しく光っている。

「すごいっ。最近の子供はしっかりしてるわねぇ」

感心したように言う嘉穂さん。

「あ、繭ちゃんも最近しっかりしてきたわよね」

その華穂さんに煎餅を勧めながら言う由起子さん。

「あ、やっぱりわかります?」

繭のことを誉められて華穂さんはうれしそうだ。
そんな二人を無視して、周りは会議を進めていく。

「はいはいはーーーーーいっ!!!南君は提案がありまーーーーすっ!!!」

いきなり馬鹿でかい声とともに立ち上がる沢口。

「俺は南だっ!!」

やれやれ、まだ認めないらしい。
こんなところで言い争っているのも無駄なので無視することにする。

「俺の人権って・・・」

沢口が何かを言っているようだが、話を続けよう。

「で、沢口はなにがやりたいんだ?」

宥めるように聴く浩平。
沢口はあきらめたのか、涙を拭い口を開く。

「みっ、南君は茜さんとラヴラヴなシナリオがやりたいっす!!!」

さっきまでの悲しみはどこへやら。
頬を高揚させて大声で叫ぶ沢口。

「却下」
「厭です」
「沢口君って、時々馬鹿なこと言うね」
「いるのよねぇ・・・現実が見えてないヒトって」
「まだまだ、子供って事かしらね」

他者多様の返事。
まあ、すべてがNOということは言うまでもない。
ちなみに答えたのは浩平、茜、詩子、由起子、華穂さんだ。

「そっ、それでも南君は茜さんへの愛をつらぬくっす!!!
 フォーエヴァーラブっす!!!!!!!」

こんな現実にも目を背け、ほえる沢口。
自己陶酔するヒトはこれだから始末が悪い。

「・・・あの」

と、茜が沢口に対して口を開く。
嬉々として振り向く沢口。

「茜さんっ!何ですかっ!!」
「あの・・・沢口君?南って誰ですか?」


沢口、号泣。


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PELSONA:えーっと、なんか、まだ続くみたいです。
        長くなっちゃったんで数回に分けて乗せますね。

どっぺる詩子:これってアレが元ネタだよね?

PELSONA:そうそう。ま、気にしたら負けって事で。

どっぺる詩子:そういう問題じゃない気が・・・

PELSONA:シリアスなのを考えてるとこんなのを書きたくなるんだよ。
        あ、リニューアルしたイノセントはもうすぐ投稿する予定です。

どっぺる詩子:作者が神道に填ったおかげでシナリオが変更されちゃったんだよね。

PELSONA:ま、ねー。

どっぺる詩子:それじゃあ、またねっ。

http://www.grn.mmtr.or.jp/~pelsona/