innocent world 第三話、『真相』 投稿者: PELSONA
―PM4:00 公園―

「どうして・・・私の前から消えてしまったのですか?」
私がそう聞くと浩平はひどく驚いたような、それでいて深い悲しみをたたえた瞳で私を見つめた。
でもそれも一瞬のこと。
すぐにいつも通りの顔になると
「まあ、そんなことは良いじゃないか。こうして帰ってきたんだし」
と答えた。
どこかぎこちない、芝居がかった台詞。
「・・・はい。浩平は・・・帰ってきてくれました」
それは確かに真実だ。
私が帰りを待ち続けた人。
一人は司。そして浩平。
同じように皆の記憶から――この世界から消えてしまった。
その理由が、点と点を結ぶための線が知りたかった。
「私に消えてしまった幼なじみがいたことは知ってますよね?」
  消えてしまった幼なじみ。
「その幼なじみには、好きな人がいたんです」
  その最後の笑顔は私に向けられることはなかった。
「でも、その幼なじみの好きな人は事故で死んでしまいました。
好きな人がもういないという現実を・・・認めたくなかったんだと思います」
  それは、この世界の否定
「だから・・・消えてしまったのかもしれません。でも、浩平は・・・」
  私を好きでいてくれたんじゃ無かったんですか?
  大切に思ってくれてたんじゃないんですか?
その言葉を飲み込み、私は話す。
「教えて下さい。どうして・・・どうして消えてしまったのですか?」


―PM4:30 折原家―

  ザーーーーーーーッ
さっきまで晴れていた空にどす黒い雲が広がっていた。
窓を流れる水滴は小さな流れを作り、落ちていく。

「雨・・・ひどくなる前に帰れて良かったな」
俺はベッドに座っている茜の隣に腰を下ろすと茜の方を向き直る。
辛い想い出を話してくれた茜に
本当に大好きな人の気持ちに答えたくて、俺は話し出した。
「俺に病気で死んだ妹がいたことは話したよな」
「・・・はい」
「妹が死んで、俺は泣くことが多くなった」
  そう、僕は泣いている隙間を見て生活しているような物だったんだ
「母子家庭だったから父親はいなかったし、母親は新興宗教に入ったみたいで姿を現さなかった
それで俺は由起子さんに預けられることになって、この街に来たんだ」
  みさおとの想い出のない、新しい街
  それでも僕の涙は乾くことがなかった
  どれだけ涙という物を流すことが出来るのだろう
  そう思うほど、僕の涙はかれることがなかった
「そのときかな。泣いてる俺に長森が話しかけてきたのは」
  晴れた日、曇りの日、小雨がぱらつく日
  泣く僕の隣には、彼女がいた
「長森さんが?」
「・・・ああ。それで俺は救われたんだ」
  僕が泣きやんで、一緒に遊べるようになるのを待っていてくれたんだ
  僕と、ずっと一緒にいてくれるって言ってくれたんだ
「俺が消えてしまったのは、きっと怖かったからだと思う」
  そう、こんなに幸せな時が続くはずはないって
「いつも隣に茜がいる。そんな幸せな日常が無くなってしまうことが」
  いつか、終わりはやってくる物だから
「私は・・・浩平の前からいなくなったりしません」
涙が出るほどうれしい言葉
不安を、すべて吹き飛ばしてくれる。そんな言葉だった。
「茜、キスしていいか?」
茜は真っ赤になって頷くと、顔をこちらに寄せてくれる。
温かかった。
そして、何よりうれしかった。
本当に大切な人が、俺のことを想ってくれている
これが、俺とのこの世界を結ぶ絆だったんだ
「茜、俺はもう何処にも行かない」
今度こそはっきりとそう伝えることが出来る。
それが、うれしかった。


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・・・みなさんこんにちは。PELSONAです。
今回は第三話をお送りします。
今回の話は・・・ダメダメです。うまく書けない、まとまらないぃぃっ(;;)
自己満足度50%ぐらいかなぁ〜。文章力のなさを痛感しました^^;
でも乗せちゃいます。今の私ではこれが精一杯です。
精進するので読んでくれたらうれしいなぁ〜
これはあとがきアシスタントを導入する必要があるな・・・(笑)
誰にするかは考え中♪
ってわけで、さよ〜なら〜