俺の名前は、南明義。 オレには好きな人がいる。里村茜っていう人だ。 今から、オレは、彼女に告白しようと思う。一人で行く勇気が出 なかったので、友人の住井についてきてもらっている。 「あ、茜さん…オレとつき合ってください!」 「…これ」 そう言って、茜さんがオレたちに差し出したのは、山葉堂の紙袋 から出してきた、ワッフル。オレと住井は、一つずつ受け取った。 「これを、食べてください」 オレは、迷うことなく、そのワッフルを口に入れた。…のだが… 甘い、甘すぎる! 何だこれは! とてもじゃないけど、常人が食 べられる代物じゃないぞ!!! 「こ、これって…」 「私の一番大好きなワッフルです。私にはこれを好きになった人と 一緒に食べるという夢があります。だから、これをおいしいと 言ってくれる人としか、お付き合いできません」 ぐ、なんてこった! こんなモノ、とてもじゃないけど、飲み込 むことさえできないぞ! ふと、隣の住井を見る。すると…。 「わはは、うまい、うまいぞ! これは結構いける!」 「…私と、お付き合いしてください」 住井の手を握って、告白している茜がいた。 --- ドラマCD(Vol.1)を聞いていたら思いついた、って事で。