The Third Child 投稿者: T.Kame
ラストです・・・それではどうぞ・・・

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浩平『俺は・・・』

『・・・』

浩平『茜のことが好きだ』

『・・・』

浩平『どうしようもなく好きなんだ・・・』

浩平『・・・だけど俺には会う資格がない・・・』

『何故?』

浩平『俺は茜に2度も悲しい別れをさせてしまったんだ・・・』

浩平『2度も同じ苦しみをあたえてしまった・・・』

『それは僕も同じだ』

浩平『茜から笑顔を奪ってしまった・・・』

浩平『茜を日常から引き離してしまった・・・』

浩平『茜の時間を止めてしまった・・・』

浩平『・・・それに・・・』

『それに?』

浩平『お前が言うとおり、茜は永遠を望んでいる・・・』

浩平『それどころか・・・南に・・・かなり悪いことをしてしまったらしいしな・・・』

『・・・そうらしいね』

浩平『だから・・・俺は向こうの世界には帰れない・・・』

浩平『お前が・・・茜の所に行ってくれ・・・』

『・・・それだけ茜の事を思っているなら・・・大丈夫だ』

浩平『えっ・・・』

『いまさら、僕が戻っても茜はどうにもならない・・・』

『なぜなら・・・茜は君を選んだのだから・・・』

浩平『・・・』

『それに・・・』





少しずつ・・・日常が崩れていく・・・

誰にも気づかれないこの世界の崩壊

いや・・・

崩れるのは・・・

壊れるのは・・・

俺だけだ・・・

『あなた誰ですか?』

この言葉が日常の崩壊の知らせだった・・・

薄れゆく存在・・・

救いと言えば、両親が旅行に行っていることだけだ・・・

もうすぐ、ここにも居れなくなる・・・

俺は他人なんだから・・・

俺は合いかぎを置き、財布だけもって家を出た・・・

・・・

プルルルル プルルルル

プルルルル プルルルル

プルルルル プルルルル

茜「・・・」

詩子「沢口君、居た?」

茜「・・・いません」

詩子「そっか」

茜「・・・どうします」

詩子「そうだ、あそこの公園に行こ」

茜「はい・・・」

・・・

俺の存在が消えゆくなか・・・

俺は一人の男を思い出した・・・

折原・・・

何故、忘れていたのだろう?

そうか・・・

南「お前も同じだったんだな・・・」

俺より先に消えていったクラスメート・・・

今になって思い出した・・・

だけど・・・俺はまだ消えるわけにはいかない・・・

あいつの誕生日までは・・・

俺のきずなを求める相手は・・・あいつしか居ないのだから・・・





『それに・・・』

『たしか君は最初に、僕が、ここにどうやって来たか聞いたよね?』

浩平『・・・』

浩平『・・・・・・まさか』

『つまり、そういうことさ』

浩平『どうして・・・そうまでして・・・』

『言っただろ、茜は君を選んだ・・・』

『もう、僕は必要ない・・・』

『茜を助けてやってくれ・・・』

浩平『わかった・・・』

浩平『やっぱり・・・俺は最低の男だ・・・』

・・・

『君に会えてよかったよ』

浩平『俺もだ・・・』

『次に会うときは友人として・・・』





茜「確か、誕生日にお返し貰えるんですよね」

浩平「なに、まだ覚えてたのか・・・」

茜「はい」

浩平「そういえばいつなんだ、茜の誕生日?」

茜「今日です」

浩平「なにっ、マジか」

茜「はい」

浩平「嘘ついてないか?」

茜「ついてないです」

浩平「本当か?」

茜「本当です」

浩平「本当に本当か?」

茜「本当に本当です」

浩平「うわ〜、なんも用意してないぞ」

茜「大丈夫です」

茜「これから二人で買いに行くんですから」

茜「欲しい物も決まってます」

浩平「ま、まさか『あれ』か・・・?」

茜「あれです」

浩平「あれだけは勘弁してくれ〜」

・・・

浩平「なあ、茜。折角だから手でも繋いでみようかと思うんだが・・・」

茜「・・・嫌です」

茜「恥ずかしいから、嫌です」

茜「それよりも、早く買いに行きましょう」

浩平「わかったから、手、繋がないか?」

茜「・・・分かりました」

・・・

南「その人形ください!!」

店員「き、90万円です」

南「90万円?どうしてそんなに高いんだ?」

店員「すみません、本日、全品倍額セール中です」

南「どうして、今日に限って・・・」

店員「明日から1週間、全品半額セールなんでよろしければ明日来てください」

俺には時間がない・・・

もしかしたら・・・明日には消えてるかもしれない・・・

それよりも・・・今日、この日に茜に渡さなくては・・・

しかたあるまい・・・

南「・・・買います」

店員「本当ですか?」

南「・・・はい」

茜のためだ・・・いや、俺のために・・・

店員「ありがとうございました」

俺はその店を出た

すると・・・

茜「浩平、早く来てください・・・」

浩平「ま、待て・・・激甘ワッフル一年分じゃなかったのか?」

茜「違います」

茜が・・・折原と二人で来た・・・

折原・・・お前は消えたはずだ・・・

どうして・・・戻ってきた

しかし、切り札はこっちにある

・・・(エピローグ1)もしくは(エピローグ2)に続く・・・
気に入ったほうでみてください・・・(すみません)


(エピローグ1)

南「あかね〜」

だが・・・

茜「誰?」

南「クラスメートの名前ぐらい覚えておけよ」

南「クラスメートの・・・」

茜「知らない!!」

茜の今まで以上に強い拒絶

その瞬間・・・

・・・

なんだ・・・そういうことか・・・

ふと、体が軽くなったような気がした・・・

俺は旅立ったあの世界へ・・・

折原・・・茜を頼んだぞ・・・

あかね・・・しあわせにな・・・

『永遠はあるよ・・・』

『ここにあるよ・・・』

<BGM 遠いまなざし>

浩平「南のおかげでなんとか逃げられた」

浩平「しかしな・・・マジで買わないとやばいぞ・・・うわっ」

浩平「何だ、これは・・・おおっ!!」

・・・

茜「浩平?」

ここは何処だろう?

気がついたらこんな所に・・・

浩平「お〜〜い、あかね〜」

浩平「やっと見つけた・・・茜、誕生日プレゼントだ」

おおきな包みの中には『あれ』がはいっていた

茜「嬉しい」

・・・

「君?大丈夫か?」

南「茜・・・誕生日おめでとう・・・」

『永遠なんてなかったんだ・・・』

(終わり)
 

(エピローグ2)

南「あかね〜」

だが・・・

浩平「やぁ、沢口君久しぶりだな・・・」

南「折原・・・」

浩平「手に持ってるの何だ?」

南「いや、これは、茜に・・・」

浩平「茜、沢口がプレゼントだってさ」

南「・・・誰だよ、沢口って」

・・・

浩平「茜、ところでプレゼント何だった?」

茜「『あれ』です」

浩平「マジで?」

茜「はい」

浩平「南・・・やるな・・・」

茜「・・・浩平」

浩平「何だ?」

茜「ワッフル一年分で許してあげます」

浩平「・・・」

・・・

南「・・・茜」

そして永遠の始まり・・・

(終わり)

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T.Kameです。ふぅ・・・やっと終わった。
しかし、毎回ですが・・・自分の文章力のなさが身にしみますね
南をどう終わらせるか、悩んでしまい結局、2パターン書くことにしてしまいました。
前回のときに
「名前しか出てこない可哀相な役に光を・・・」
というのをモットーにしましたが・・・これは可哀相な役に光をあてるだけです・・・
ってなわけで・・・次回は(まだ書きます)中崎君と南森君(オークションの時のヒーロー(笑))
を主役ににして、ヒロインを七瀬で書きます。題名は「未定です」<おいおい

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感想です

偽善者Zさま
お七の過去・・・そうだったのか・・・やくざか・・・(似合ってる(笑))
それより広瀬組・・・(笑)・・・昔は人情に厚かった・・・(マジで?)
浩平影薄いですな・・・

いちごうさま
ゴンザレスの名前を賭けた乙女の闘い(笑)
次の名前、何になるんだろう

ここにあるよ?さま
えっ七瀬が受付嬢だなんて・・・
大食いに参加しないなんて残念です

スライムさま
なるほどそういうことだったのか(笑)
Moonな日々(後編)では、最終奥義『回転加熱六連』は使うのですか?

いけだものさま
幼なじみコンビ実は二人とも嫌だと思ってないし・・・
茜と南・・・絶対にこの二人は結ばれないな(笑)
南君・・・君はそうさ、嫌われているのさ(笑)

よもすえさま
浩平上司めちゃくちゃいいです。(いったい何階級あるのやら)
澪がばかばかの母・・・うれしいのか?

藤井勇気さま
南に茜の食べかけワッフル・・・そりゃ喜ぶわ(笑)
でもシュン君・・・なぜ君は瑞佳の水着で・・・まさか・・な

まてつやさま
みさき先輩の目が見えるようになるにしろならないにしろ
先が楽しみです・・・
怪盗ミラクルルミ続けてください

GOMIMUSIさま
永遠の世界に人が移ってくる・・・
すごい発想ですね。全く考えられなかった<もしかして僕だけ?

11番目の猫さま
みゅーっ!
みゅーっ…
みゅーっ…
みゅーっ…
ってところ、じーんってきました。

kouさま
浩平が瑞佳を忘れる・・・
逆の発想ですね。
これからの作品に期待します。
それと、失敗なんて気にしなくていいと思います<それはいつも僕は失敗してるから(汗)

だよだよ星人さま
浩平と詩子って実はONEのなかで一番ぴったりのなのでは
ないのかと思ってます。
このSSを読んでより確信に近づきました。


最後まで読んでくださった方、感想等くださった方、ありがとうございました。
・・・でも、みさきスペシャルWeekどうなったんだ?しーどりーふさま
それでは