届かぬ想い届いた想い  投稿者:ken-1


 「いつからでしょう・・?」

 待ちつづけても無駄なことだと解かったのは。

 「いつからでしょう・・?」

 夜、上手に眠れなくなったのは。

 「いつからでしょう・・?」

 みんなの前で、上手に笑えなくなったのは。
 
 「いつからでしょう・・?」

 自分がカワイソウだ、って気付いたのは。

 「いつからでしょう・・?」

 私の時間が凍りつき、全てがリアルに感じられなくなったのは。


 「いったい・・いつから・・?」


 胸の内側が膿んで・・・かゆくて・・・かゆくて・・・

 それをギュッと握り潰すように。

 「心を殺してしまおう」って決めたのは。

 ― 涙と引き換えにして・・・

 ―― 心と引き換えにして・・・ 

 ――― 笑顔と引き換えにして・・・

 あの人との思い出にしがみついて。

 ただ・・・ただ待ちつづけていたのは。


          『いつからなんでしょう・・・』



 そうして待ちつづけた私の想いは・・・悲しいけれど・・・。



 あの人には届きませんでした。



 けど・・・けれど・・・

 あの日・・・あの場所にあなたが現れて。

 私の凍っていた時間をゆっくりと。

 本当にゆっくりだけれど溶かしはじめていきました。

 本当に。

 本当にほんの少しずつですけど。

 心の底からの笑顔をみせる事もできる様になりました。

 でも・・・でも・・・

 また・・・

 あなたも・・・あの人と同じように・・・

 また・・・何もできなくて・・・心が痛くて・・・悲しくて・・・



 それでも。

 あなたは私の誕生日にはプレゼントをくれると・・・

 私との『約束』という希望を私に残してくれました。

 だから・・・絶望ではありませんでした。

 緑萌える暑い夏の日も・・・

 木々が赤く染まる秋の日も・・・

 雪が舞い落ちてくる冬の日も・・・

 たとえあの場所を奪われても信じて待つ事ができました。

 そして・・・春・・・






 あの痛みや悲しみは。

 いつしか優しさや微笑みに変わり。
 
 私を包み込んでくれました。

 誰かを想う気持ちっていうのは・・・無駄になんかならないんですよね?

 色々な事を犠牲にしてきても・・・

 それでもっ・・・て待ち続けたのは間違ってなんかいなかったんですよね? 

 だって・・・だって、あなたは約束を守ってくれたんですから・・・
 
 私の想いはあなたに届いたのですから。




 ありがとう・・・

 
 「嬉しいです」


 本当にありがとう・・・
 

 これからも一緒です・・・
 

 私は不器用だから・・・


 なかなか素直には言えないかもしれませんけど・・・
 
 
 ずっと・・


 ずっと・・・


 一緒です。


 ここに・・・私の傍に居てくれて。


             『ありがとう』
 

              『浩平』


             『大好きです』



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 初めまして〜ken-1と申します。
 
 初めての投稿ですので、非常にドキドキしてます〜、
 
 あまり厳しい目で見ずに、暖かい目で見てやってくださいまし。
 
 それではこれからもよろしくお願いします〜。