D.S chapter.2 投稿者: GOMIMUSI
  act.3


「アリザ、お風呂あいたよ…って、いないの?」
 部屋に戻ってきたシトローネは、部屋の前で立ちつくした。また、一人で出かけてしまったのか。
「あの子ってば…これじゃ、私のいる意味がないじゃない」
 ため息をついて、窓辺から街を見下ろす。
「暑いなあ…」
 気温自体はそれほど高くない。だが湿気を含んだ空気が町を覆って、肌に張り付くようなじっとりとした蒸し暑さを感じる。
 時期的には、夏にはまだ早い。バルハラのリーグはここより赤道に近いが、もう少し過ごしやすいはずだ。家の周りにあった森林が空気を浄化していたからだろうか。
 ふと、ノックの音が耳にはいる。帰ってきたか、と思ってドアを開けたが、予期した人物ではなかった。…彼女が、部屋にはいるのにノックするわけもなかった。
「あ、女将さん。こんばんは」
 ぺこりと頭を下げる。ドアの前に立っていたのは、宿屋の主だった。短く切った髪とすらっとした容姿が、宿屋の女将というイメージにはほど遠い。秘書とか、そういう仕事のほうが似合いそうだ。
「ごめんなさい、夜分に…ちょっと心配になって」
 彼女が泊まっている宿、ワイルドベリーの女将は心持ち眉をひそめながら言った。
「お連れさん、さっき一人で出かけたけど…まだ帰ってないんでしょう?」
「ええ、まあ…」
 シトローネは言葉を濁した。最近、アリザは頻繁に一人で外出している。それも、シトローネに理由も話さないままで、だ。
「でも、時期が時期でしょ。この物騒な折りに、女の子一人で夜の町を徘徊するなんて…」
「まあ、その通りなんですけど…言っても聞かないんですよ、あの子頑固だから」
 苦笑してみせる。心配そうな主に、シトローネは片目をつぶって見せた。
「大丈夫、ああ見えてあの子は相当なものですから。ちょっとやそっとでケガしたりしませんよ」
「そう? ならいいけど…バルハラから来たんでしょ? あなた達。そんなこと知れ渡ったら、面倒になるわよ」
「はあ、どうも…心配していただいてありがとうございます」
 深々と頭を下げる。それから二、三の言葉を交わして、相手は引き下がった。
 窓辺に引き返しながら、ふとシトローネは首を傾げる。
「バルハラから来たなんて…アリザが言ったのかな?」


 コウ達の家は、相当広い。それでも、ひとつの部屋に七人も集まると、少し狭く感じられた。
 テーブルには四つしかいすがなかったので、ミスティ、マイオ、シィナ、アクアがそれにすわっていた。そして、シンシアがミスティの後ろに、ルウとコウは入り口の近くにたたずんでいた。
 張りつめた空気が部屋に満ちていた。ミスティは言ったのだ。
「この世界は滅びるよ」
 長い沈黙の後、ルウが言った。
「なんか…冗談?」
「冗談じゃないよ。本当のこと。まだ目に見える変化はないけど…世界を支えている力が確実に弱まってきている。この世界と魔界、ふたつが衝突して、どちらも消える…そうだね、あと三ヶ月くらいで」
「そんな…たった三ヶ月?」
 蒼白になるルウ。対して、ミスティはあくまで冷静なままだ。
「今までよく保ったと思うよ…この世界は光、そして魔界は闇。相反する性質故に、両者は互いに引き合う。それを炎舞羅と氷禍魅、ふたつの剣の力で強引に押さえ込んでいた。それが、もうすぐ限界になる」
「剣の力で抑えていたんだろ?」
 コウが口を開いた。
「だったら、もう一度剣の力で何とかなるんじゃないのか?」
「無理。最初のやり方がそもそも強引すぎたんだよ。剣で封じ直そうとしても、世界のほうが剣の力に耐えられない…どちらかが消滅することになるよ。それも、ほぼ確実にこちらの世界になるだろうけど」
「あっさり言ってくれるな…」
 コウはうなる。世界の破滅、と言われても、あまりに唐突すぎて実感が追いつかない。
「で、どうしろってんだ。まさか俺達に、世界を救ってくれとか言うんじゃないだろうな?」
「そうだよ」
 当然、といわんばかりにミスティは応じた。
「…どうやって」
「このままだとどちらの世界も消えてしまう。でも、どちらか一方が助かるっていうなら、まだ望みがある…魔界を消し去れば、こちらは助かるかも知れない」
 ごくあっさりとした口調で、ミスティは言った。その内容に、コウ達は目をむいた。
「そりゃ…いくら何でも無茶ってもんじゃないか?」
「そうかな」
「そうだろ。世界丸ごとひとつ、消し去ろうっていうんだぜ。そんな乱暴な話…」
「でも、このままだと両方とも消えるよ」
 冷静な指摘に、コウも黙り込む。代わって、ルウが質問を発した。
「現実問題として、それは可能なの?」
「たぶんね。炎舞羅と氷禍魅、ふたつの魔剣がそろえばできると思う。もし無理なら、その一方だけでも…」
「無理?」
 ルウは首を傾げる。
「炎舞羅がどこにあるか、分からないってこと? 未来視の巫女でも?」
「…それは、内緒」
 ミスティの表情が、ふっとかげる。
「でも、私にも全部が分かるってわけじゃないよ。いろいろ事情があるから」
「そうなのか? …俺としては、是非ともミスティさんに炎舞羅の所在を聞きたいところだったんだが」
 コウが言うと、ミスティは首を振る。
「ごめん。たぶん、君たちが私に聞きたいことの、八割方は私には答えられない。その答えを知る、知らないに関わらず」
「神殿の秘密主義ってやつか?」
 コウは顔をしかめる。コウにしてみれば、神殿などの権力的な存在は疎ましいだけなのだ。生来、頭ごなしに押さえつけられるのが嫌いな質なのである。
「うーん…神殿の意向とかだけじゃなくてね、教えない方がいいってこともあるし」
 ミスティはにこっと笑って言った。
「よかれと思って教えたことが、裏目に出ると悲しいからね」
「…たとえば?」
「そうだね、たとえばの話。ウサギに身を守る方法を教えたとしようか?」
 突然話題がまったく関係ないことに飛んで、コウ達は面食らった顔をした。ミスティはその様子を見ることもなく、先を続ける。
「ある野原にウサギがたくさんいて、それを狙うキツネもいる。そこで、親切な人がウサギに、キツネから確実に逃げられるような方法を教えてあげる。そこでウサギはキツネに襲われることが完全になくなった…どうなると思う?」
 奇妙な笑みを浮かべて、ミスティはルウに顔を向ける。
「どうって…ウサギにはありがたいんじゃない?」
 そう答えたとき、意外な方向から反論があった。
「駄目」
 全員の視線が、そちらへ向けられる。アクアのそばでおとなしく座っていたシィナが、無表情に発した言葉だった。
「駄目、そんなの。それじゃ、キツネがかわいそう」
「え…?」
 意味が分からず、瞬きするルウ。ミスティは得たりとばかりにうなずいていた。
「シィナちゃんは、こういうことが肌で分かるんだね…つまり、そういうこと。キツネはウサギを食べて生きている。ウサギを捕まえられなくなったら、キツネが飢え死にするんだね」
 あ、という顔をしたルウに、追い打ちをかけるようにシィナが言う。
「ウサギもかわいそう。キツネに食べられないから、産まれた子供は全部生き残って。そうすると、たくさんたくさん増えて、食べるものがなくなる。そのうち、ウサギもみんな死んじゃう…」
「自然界のバランスってわけか」
 コウがうなずいてつぶやいた。
「今のたとえはちょっと極端かも知れないね。でもね、こういうことは結構よくあるんだよ。未来に干渉する目的で行動を起こすと、その時点でとても多くのことが変わる。そのために、遠い先でどんな変化が起きるかは誰にも分からない。私はこれから起きることが分かるから、未来を変えることもできる。けど、それはとても危険なことなんだよ」
 シンシアがその背後で、控えめに言った。
「ですが、ミスティ様。あなたは、この時点で未来に干渉しすぎておられます。もはや神殿のほうが黙っておりますまい」
「それはしかたないね。放っておけば、確実にこの世界は破滅に至る…私はそれだけは避けたいんだよ、未来を変えてでもね」
 はっきりと、強固な意志を示す声でミスティは言い放った。それに対し、シンシアは沈黙で答えた。
「で、話を戻すよ。後は時間との勝負。でも、このままだと時間が足りなくなってしまう…バルハラが戦争をしにくるからね。そんな暇はないから、今ここにいるみんなで、どうにか魔剣を探し出してほしい…今のところ、はっきりしているのは氷禍魅をシュン君が持っていることだけだね」
 瞬間、ルウの顔が固くなる。
「ミスティ、あなた…シュンを知ってるの?」
「うん。だいたいのことは…。どこにいるかまでは分からないけど。彼は君の、義理の兄でしょ。そして、仇」


「…ふうん」
 剣を目の前にかざしながら、彼は首を傾げた。青い刃を持つ、細身の片手剣…それは、魔剣氷禍魅。
「黙ったまま、か。ここじゃないってことかな」
 剣の向こうには、灯りのついた家がある。町はずれの、森のそばにある家。コウ達が氷禍魅について語り合っている、まさにその目前だった。
「まいったな、となると、この街は探し尽くしたから…街の外、か。やっぱりバルハラ…いけないな、無駄な時間を過ごしてしまったらしい」
 彼は――シュンは、剣をさやに収めながら独り言のようにつぶやいた。実際、独り言なのだろう。しかし、それに応じるように声があった。
「何を探しているのですか?」
 振り返った先。街へと続く道の上に小柄な影があった。
 闇の中で光を発するような、金色の髪。そして、白磁を思わせる硬質な白さをたたえた肌…その人影が、彼に向かって近づいてくる。
「その剣の片割れ。そうですか?」
 ざっ。
 シュンの足下で、土が鳴った。やや半身に構え、さやに収めたばかりの剣を、握りしめる。
「君は…誰だ?」
 シュンは緊張をはらんだ声で問いかけた。剣の柄が、熱い。全身に緊張が走る…それは、相手から受ける威圧感の故だった。
「僕に、なんの用かな?」
「あなたに、ではありません」
 光の届く範囲に近寄ってきた少女は、凍るような声でささやいた。その目は、冬の湖を思わせる暗い青。
「あなたの、剣に用があります」
「なるほど、これが欲しいのか」
「いいえ」
 突然、少女の自然に下げていた手に白い光が宿る。肉眼で見えるほどの、魔力の発動。
「欲しいのではありません。その剣を、破壊しに来たのです」


 ルウはほとんどミスティにつかみかからんばかりにしていた。それを、コウとシンシアが二人がかりで抑えようとする。
「シュンは…シュンは一体、何をしようとしてるのよ!」
 ルウは叫んだ。
「知ってるんでしょ? 教えてよ…あいつは、あたしの故郷を奪って、家族も友達も奪って。それで、何を望んでるっていうのよ!?」
 ミスティはしばらく、迷うような顔をしていた。そして、首を振る。
「ごめんなさい…それはまだ言えない。言っても、分からないと思う」
「そんな…!」
 コウに羽交い締めにされながら、ルウは身をよじるようにした。表情を消して、ミスティは冷淡に聞こえるような声で言った。
「今は、氷禍魅を確保することを考えよう。この世界を守るため、必要なことだから…」
「でも」
 ふと、それまで黙っていたアクアが口を開いた。
「それで、いいんですか? 本当に?」
 場が静まり返った。暴れていたルウも、動きを止める。
「この世界を守るため…そうミスティさんは、言いましたよね。そのために魔界を消し去る。それで、本当にいいんですか? …魔界にも、わたし達みたいな生き物の生活があるのかもしれない。自分の都合のために、勝手に決めてしまって、それでいいのかな?」
「だからって、魔界のためにこっちが犠牲になったほうがいいって言うのか?」
 コウが、くってかかった。
「ううん、そんな…だけど…」
 うつむいて、目を閉じる。
「だけど…世界まるごとひとつなんだよ? わたし達のほうが消えることになっていたら、それをわたし達はどう思う? 大好きな人達が、街が、この世界が…みんな、みんな消えてしまうことになったら。わたしはそんなの嫌…でも、きっと同じことを考える人が、魔界にもいると思う。それなのに…わたし達は、それをなんのためらいもなく消してしまっていいの?」
「やさしいね、アクアちゃんは」
 ミスティは、にこっと笑った。
「でも、今の私にはどちらも助ける、なんて虫のいい話は望めないから。私もね、正直に言うと、どちらも救ってあげたいと思う。けど、どうしてもどちらか一方をというなら…私は、この世界を取るしかない。だって、この世界が大好きなんだから」
 自分に言い聞かせるような声で、ミスティは言った。
「もちろん、最後まで望みは捨てないけど。どちらも助ける方法が見つかったら、私はそれを実行するよ。それが私にできる精一杯…アクアちゃんはどう?」
「え…」
「この世界と魔界、どちらを選ぶ?」
 真摯な声で、ミスティはアクアに問いかけていた。コウ達から見れば、それは奇妙な光景だった。
 この世界は、彼らの生まれ故郷である。それを、見ず知らずの世界と等価に考えるなど考えられるはずもない。だいたい、魔界は彼らにとってこれまで有害なだけだったではないか。
 しかし、ミスティの姿勢はあくまでまじめだった。そして、対するアクアもまた、ひどく苦悩している様子だった。
「それは…私、は…」
 アクアが何か言いかけた、そのとき。激しい爆発音と、地鳴りが襲いかかった。
「な、何?」
 ルウは素早くドアに駆け寄って開いた。ミスティがその後ろで、押し殺した声でつぶやいた。
「いけない…彼女、止めないと!」


 眼前に構えた剣で、シュンは光弾を受けとめた。虹のような閃光を放って、光弾が次々に弾ける。
 高く跳躍した足下で、大きな爆炎が立ち上った。吹き飛ばされたシュンは、かろうじてバランスを保ちながら近くの木の枝を足場にし、また跳躍する。その木が一瞬で炎に包まれる。
 金の髪の少女は、手のひらをシュンに向けたままつぶやいた。
「ドラウプニル」
 金色の光の輪が、その手首に生まれる。さながら、高貴な腕輪のように。
「大いなる光、自らの身を分かつもの…九輪とならん」
 呪言を口ずさみながら、大きく振りかぶってその光輪を投じる。その先には、着地したばかりのシュンがいた。
「くっ…!」
 顔をゆがめながら、シュンはその光輪を迎え撃つために剣を構える。しかし、その眼前で光は弾けた。
「なにっ!?」
 愕然としたとき、分裂した光輪はシュンを囲むようにして広がり、またシュンに向かって収束しようとしていた。九つに別れた光が、全方向から襲いかかる。
 シュンはとっさに地面を蹴っていた。目の前に迫っている光輪を、剣ではじく。重い衝撃に剣先がぶれるが、それでも駆け抜ける。
 背後で、シュンをとらえ損ねた八つの光輪が地面に激突し、爆発を起こした。その爆風に押されるように、さらにシュンは加速する。
 その先に少女がいた。彼女はふっと息を吐いて、開いた両手を地面に向ける。
「はあっ!!」
 地上にあった小石が生き物のように跳ね上がり、足下からシュンに襲いかかった。完全な奇襲となり、つぶてのいくつかがまともにシュンの腕、足に当たる。よろめいたがシュンは止まらず、少女に向かって剣を振りかぶる。
 振り下ろした剣先から、青い闇がほとばしった。ふれてもいない遠くにある木が、寸断されて地響きとともに倒れる。だが、その攻撃が少女をとらえることはなかった。
 翼あるもののように高く跳躍した彼女は、空中で両手を頭上に掲げていた。その手に光が集まる。
「雷神の裁き…ミョルニール!」
 光が急激に膨れ上がり、それを少女は振り下ろす腕とともに、地面に向けてたたきつけた。
 それまでと比較にならない爆発が起こった。その地点を中心に、波紋が広がるように木が倒れる。
 剣を握ったまま、シュンもまた吹き飛ばされた。受け身を取ることもできず、背中からまともに木に激突する。


「伏せて!!」
 振り返りざま、ルウが叫んだ。即座に全員が従う。直後に、家全体を揺るがす衝撃とともに窓のガラスが一枚残らず割れ砕けた。
 ガラスのとがった破片が、ルウの頬をかすめて浅く切れた。血を拭いながら、ルウは起きあがって外をうかがった。そのそばに立ったマイオが、即座に傷を手当する。
「シアちゃん…シアちゃん、いる?」
 ミスティが床に伏せたまま叫んだ。いつになく切羽詰まった声に、シアは素早くそのそばに駆け寄った。
「いるわよ、何?」
 ミスティはシアの手を探り当て、握りしめた。
「彼女を止めて。早く。どちらも、まだ失うわけにはいかないんだから!!」


 大きくえぐられた地面の上に、少女は降り立った。その視線の先では、シュンがぐったりと倒れている。ゆっくりと、少女はそれに近づいていく…その手に握られている、剣を破壊するために。
「もう、終わりです…悲しいことは、全部!」
 右手をあげる。手のひらに集めた魔力が、まばゆく輝く球体となって回転を始めた。その手を、高く掲げる…。
 不意に、倒れているシュンが消えた。少女が目を見開いたとき、高い声が響いた。
「上よ!」
 少女はとっさに、自分の手に包んでいた力を真横に向かって投げつけた。その反動で、彼女の身体は大きく横へ飛んだ。
 その判断は、彼女を救った。剣よりも先に、巨大な青い闇の弧がふってきて、彼女が立っていた地面を切り裂いたのだ。上空からの攻撃に失敗したシュンは、また少女と離れて向き合った。
「大したものだね…」
 感嘆の声でシュンは言った。
「君に、あの連中が加わるとなると、ちょっと荷が重いな…今日のところは、逃げるよ」
「ま、待ちなさい!」
 少女はそれを追おうとして、足を止めた。シュンが剣を振りかざし、そばにあった木を横なぎに切り払ったのだ。
 かなりの太さがあるにもかかわらず、いともたやすく両断されたその木は、少女に向かって倒れてきた。大きく飛び退いて難を逃れたとき、少女の前にシュンの姿はなかった。
「………」
 そして、少女は無表情のまま振り返った。その視線の先で、剣士らしい女性が彼女を見ていた。ややきつい目つき、緩やかにウェーブのかかる長い髪に見覚えがあった。
「あなた…黒竜亭で会ったわね」
 相手のほうも、少女のことを覚えていたらしい。そう、確かシア…シンシア、だったか。そんな名前だった。
「アリザ、だったっけ? あなた…一体、何者なの?」
 アリザは、ゆっくりと乱れた髪を掻き上げながら言った。
「さあ、自分でも分かりません。でも、私のことを別の名で呼ぶ人もいます…ヴァーミリオン、と」

**********
美沙「さて、今日の言い訳コーナーです」
 ――何も言うことがありませんねえ。言わなくてもみなさんおわかりでしょうし。
美沙「仕事さぼって買ったゲームで遊んでいたのよね」
 ――ええと…はい(汗)
美沙「さて、それはともかく。今回、ちょっとハードね」
 ――念願のアクションシーン! 予定ではもう少し先になるはずだったけど。
美沙「先送りしてネタが腐ったら嫌だものねえ」
 ――そう言うわけで、ちょいと展開を急ごうかと思います。
美沙「どういうわけか分からないけど」
 ――まずは、この章は五話くらいで終わらせます。章の数が増えているので、一章当たりの話数を少なくしようかと。
美沙「で、ちゃんと考えてある?」
 ――まだ。でも、キャラごとのエピソードとか絡めながら書くので、次の章はアリザかマイオが主役になる予定。
美沙「元々、長い話になるかどうかも分かってなかったものね…」

>YOSHI様
今までで一番不幸なキャラという気がしてきましたよ、この南君…。しかし、この手のSSの宿命かもしれんけど、女性が強いなあ(笑)。

>高砂蓬介様
里村紅…詩子以上の曲者、いやいや…表現が思いつかないので、やっぱり曲者のような気がします(笑)。向こう側の人? それとも戻ってきた?…気になるぞ。

>変身動物ポン太様
やっぱり、留年したのかなあ…。で、みさき先輩は卒業してもまだ学校に出没してるのね。いつまでたっても、何年経ってもこの人達は変わりなさそう。茜がかわいいぞっ!

>幸せのおとしご様
澪なら、宛先が分からなくても浩平のところまで届けそう…そんな気がします。それはともかくとして、「先輩」という呼び方になるんでしょうか、やっぱり…澪が浩平をどう呼ぶか、でSS書いた人もいましたが(笑)。

>から丸様
この詩子、好きです。護(この場合住井でなく護)や浩平もひっくるめて。なんて言うか、ちょっと違和感があるのに気がつくとすとんと胸の中に入ってくる。喫茶店での詩子の行動とか護の過去とか、全部。

おまけの用語解説。
ドラウプニル…北欧神話に登場する魔法の腕輪。小人の作品で金でできており、一日に八つの同じ重さの腕輪を生むという。

ミョルニール…同じく北欧神話に登場する、雷神トールの武器。柄が短い槌で、投げても必ず持ち主のところに帰ってくる。

うろ覚えの用語とか平気で使うので、矛盾を発見した人は密かに笑い、ほうって置いていただけるとありがたいです(^^; さて、佐祐理さんの壁紙もひとつ作らないとな(爆)。
今回は以上、またお会いしましょう。ではでは。

http://www.geocities.co.jp/Playtown-Dice/4203/