ONE of the Daydreamers 投稿者: GOMIMUSI
第零章〜混迷〜

 はじめに少女は、公園に立って、幼い日に過ごした日々の大きな欠落を知る。
「…なんで、こんなところにいるんだろう、わたし…」

 少女は、いらだちの原因も知らぬまま、面影を求める。
「痛っ! まったく、こんななんにもないところで、どうしてころんでるのよ、わたしは…そうよね。一人でころんでるんだわ…」

 少女は、雨の降る空き地で、誰かを待ち続ける。
「…あの人。でも、違う。誰のことを、忘れてるの…」

 少女は、一枚の葉書を手にして見えない目を瞬かせる。
「…あけ、め、して…おめ、でとう? この年賀状、点字だ…」

 少女は、友人の墓を訪れ、側に誰もいない不安に震える。
「みゅー…このお墓、だれがつくったんだっけ…」

 そして少女は、スケッチブックに書いた自分の文字に首をかしげる。
「………」
(また会うの…うん。会うの。でも、だれに?)

 それは、悲しみから始まった。
 失われたぬくもりは、人々の間に気づかぬ歪みを生じさせ、やがてこの世界に波紋を投げかけることになる。
 誰の記憶にも残っていない、その人を呼ぶ声。

「…お願い。思い出して。そして、呼んで…あの人を」

「誰にでも訪れる世界なんだよ。そして、避けることはできない。できることと言えばせいぜい、先延ばしをすることくらいなんだよ」

「この世界を壊そうというの?」

「一言で言うなら、ウロボロスの蛇さ」

「悲しんであげることが、その人にとって…嬉しいことなのかな」

 高校生活最後の一年間に、人々の思いが交錯する。
 彼を呼び戻すのは、果たして誰か。

**********
えー、あおるだけあおっといて、今さら何を言うかですが…書いていいですか?
最近ただでさえ大作、連作を抱えている方がいっぱいいらっしゃるこのコーナーに、こんなもの放り込んでいいものかどうか…。ま、まあもともと長いのは得意じゃないので、そんな大変なことにはならないと思いますが。でも、おもしろいかどうかは別。
こういう予告編っていうものを、一度書いてみたかっただけなんですけどね(^^;
あ、あとオールキャラ総出演というのを。

>藤井勇気様
今までで、一番七瀬が活躍したSSじゃないでしょうか?
みさき先輩を連れてきたりしたら、一気に家計が傾くぞ…。

>WIL YOU様
住井、おまえなら世界を征服できるぞ…。やる気なし? ほっ。
みさき先輩のドッペルも、見たいような見たくないような…。澪も出番がないし。

>KHO様
いいですね。この歌詞は、浩平が消えたあとの立場ですね。
タイトル変えましょうか、「屋上で待ってる」とか。って、恥ずかしいぞ…。

>ここにあるよ?様
今回は短いですね。残念です。茜の会話の、続きがあるかと思ったのに。
相変わらず楽しそう。会話が混ざってるし。

>偽善者Z様
たぶん、七瀬です。でも、目をつぶってたからわからない(笑)。
浩平、かっこいいです。なんか遠山の金さんっぽい気もするけど。

>いけだもの様
なにをもって正常というか…でも、正常なキャラはONEにはいないってことにすれば、万事解決(笑)。でも売り切れるほど飲まれてるってことは…。

>天ノ月紘姫【DTK02】様
詩子なら茜に鍛えられていて、練乳ワッフルくらい食べそう。しかもすごくおいしそうに。
ところで、このHNはなんて読むんですか?

>しーどりーふ様
さよならの選択肢は、どうなるのか怖くて選べなかったんです。オレって小心者…。
みさき先輩すぺしゃるが、個人的にはいいですね。ミサキストとしては。

>火消しの風様
休みの日に電話をかける浩平、おまぬけさん。くす。
やっぱり、シュン君に会いに行ったのかな?

しばらく様子を見て、隙を見つけたら殴り込みをかけます。
ではでは。