正直に言うとね、わたし、笑顔に自信がない。
　かわいく笑えているだろうか。変な顔になっていないだろうか、って、いつも考えてしまうの。だって、不安じゃない？　自分の顔が見えてないと。
　雪ちゃんなんか、「みさきは美人だよ」って言ってくれるけど、ほんとかなあって思う。雪ちゃんのことは、信じてるけどね。
　みんな、優しすぎるよ。わたし、目は見えないけど、普通と同じでいい。だって、優しくされたらされるだけ、不安が胸に積もっていくから。
　ねえ、浩平君。わたし、ちゃんと笑えているかな。いい顔になってるかな。
　浩平君は、わたしの顔が好き？　うん、いいかな、浩平君がいいって言うなら。といっても、ほかの顔はできないけどね。
　ただ、目が見えないと、笑顔の練習ができないよね。だって・・浩平君が帰ってきたとき、変な顔だったら嫌じゃない。
　泣き疲れて、もう二度と笑えないんじゃないかって思ったよ。あの日は。ずっと帰ってこないわたしを心配して、家族が探しにくるまで、ずっとあのベンチの前にいたんだよ。どうしたのって訊かれても、答えられなくて・・ほんとに、浩平君ってひどいよね。
　でも、わたし、待ってるからね。だって、約束したもの。
　そうだ、雪ちゃんに練習、つきあってもらおうかな。なにって、それは決まってるじゃない。いい笑顔の練習。
　浩平君が帰ってきたとき、とっておきの笑顔、見せてあげる。だから早く、帰ってきてよ。君の声、忘れないうちに・・。

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　いきなりのお目汚しですが、初投稿のＧＯＭＩＭＵＳＩです。一応みさき先輩ということで、モノローグ調にいってみました。下手ですが、まあいいじゃないですか。
　最近、レベルが高いですね。はっきり言って、気後れします。では。