そして、永遠へ 投稿者: Hydrant
膝の上にあった、あの人の温もりが・・・消えた。


そして、それから・・・・・


四度、季節が移り変わった。
あの人が消えてから、もうすぐ一年になる。


この一年、わたしは日常の中で生きる事に努めた。
前向きに生きようと頑張った。
・・・でも。


「ほら、起きなさいよーっ」
「うーん・・・よし、起きた・・・着替えたぞ・・・じゃあ学校行くか・・・ぐぅ」
「なに紛らわしい寝言言ってるんだよっ!」
「んむぅ・・・おお、今日は早く学校に着いたなあ・・・」
「それは夢っ! ほんとはまだ家にいるのっ!」
「ぐぅ・・・」


他愛のないやりとり。
あれが、私の日常だった。
それは・・・今は、ない。
思い出の中にしか・・・・・


「笑っていてくれ。
戻ってくる時のために」


あの人が、ぬいぐるみに託してわたしに伝えた言葉。
笑ってるよ、わたし。
頑張って笑ってるよ。
でも、笑って待っていれば、ほんとうに戻ってきてくれるの?


待っているだけで・・・いいの? わたし・・・


わたしは思い出に浸って過ごすことが多くなった。
あの人との、幸せの記憶の中で。
初めは、現実の狭間に思い出があった。
でも今は、思い出の狭間に現実がある。


そして、今日・・・・・
わたしは思い出した。


「永遠はあるよ」
わたし自身の言葉。
「ずっとわたしがいっしょにいてあげるよ、これからは」
永遠の盟約。


待っているだけじゃだめなんだ。
わたしが行かないと。
あの人のところに。


あの時に生まれた、永遠の世界。
あの人は、そこにいる。
・・・だから、行かなくちゃ。











永遠はある。
今、ここに。




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はじめに。
タイトルは、某有名RPG三作目のパクリです(笑)


初めましての人、初めまして。
某HPで悪名高き、ダークSS使いのHydrantと言うものです。
アルルさん、ひか・・違ったSeal君(笑)に続いて三人目になりますか、
某所出身者は。
取り敢えず、ここでは初のダーク系という事になりますが、どうでしょう?
「こんなもん書くなあ!」という方、います?
まあ、今回はさほど強烈でもないし、ネタ的にもさほど奇をてらったわけで
もないですから、大丈夫だとは思うんですが。
ともあれ、これからよろしくお願いします。


自作ビジュアルノベルのページです。

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