リレーSS第20話  投稿者:矢田 洋


リレーSS第20話 「Danger Sign――危険信号(ウソ)」

ここは、ホテル街のはずれ。逃げ出した住井と南は一息ついていた。

住井「はあはあ、はあ…くそっ、折原め…よくも長森さんの前で恥をかかせて
   くれたな…ッ!」
南 「いや、単にお前が自爆しただけじゃあ…?」

南がツッこんだ。
だが住井は、南の常識的な見解を否定する。

住井「違う、全て折原が悪いんだ!! そうだろう? 大体なぜ俺達はこんな
   格好をしているんだ? あいつを懲らしめるためだろうが!!」
南 「うっ(微妙に違うような気がしなくもないが)確かに…」

いまや彼らは嫉妬のために正常な判断力を失っていた。

住井「ホテルに入るところを写真に撮ってばらまき、あいつの信用を失わせる
   作戦は失敗したが、まあいい。長森さんの評判まで悪くなるしな…俺に
   とってはライバルが減って好都合だが、好きな人は傷つけたくない」
南 「で、次の作戦は?」
住井「抜かりない。ホテルの飲み物にクスリを仕込んである」
南 「ク、クスリィ〜〜? なんかヤバい方向へ進んでないか?」
住井「ふっ、安心しろ。想像してるようなヤツじゃない。不能薬、ってえシロ
   モノだ。折原がそれを飲めば…クックック、ヤツのモノは役立たずだ。
   長森さんの前でたっぷり恥をかいてもらうぞ。それに、これなら彼女を
   汚される心配もないしな」
南 「そう上手くいくか? もし飲まなかったらどうする?」
住井「なぁに、折原だって初めてのはず。緊張して、とりあえずなにかを口に
   するに違いない」
南 「そうかぁ? あいつならいきなり襲いかかる、くらいのことはしそうだ
   けどな」
住井「………」
南 「………」
住井「…な、長森さぁ〜〜ん!!」
南 「おい、待てよ住井っ!」

二人が走り去ると…足元にあったマンホールの蓋が持ち上がった。

氷上「なるほど、ね……ふむ」

腕組みしたままで(!?)現れた氷上は、微かに首をかしげた。

氷上「あのホテルには確かアレがあったはず…使えるな」

一人頷くと歩き出す。住井達が向かった方向へ。

氷上「待っていてくれ、親友。僕がキミを救ってあげるよ。そして二人で…!」

彼の瞳に危険な光が浮かんだ。


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ヨウ「…といった感じでどうでしょうか。《ジークジオンな流離いのときめき
   すと》矢田洋です」
らな「パートナーの矢高らなです。…しかしシモネタでホモネタとは…いつも
   ながらセンスがないわね」
ヨウ「ま、とりあえずこれでホテルに再集結。茜・詩子組とホテル組の二方面
   なら同時進行も少しは楽になるんじゃないかな」
らな「住井・南コンビも氷上君も、放っておいてかまわなかったんじゃないの
   かしら? キャラクター多いんだし」
ヨウ「な、なんてことを!」
らな「まあ冗談だけどね。しかし一ヶ月ぶりのリレー小説かぁ……誰か続けて
   くれるといいけど」
ヨウ「まったくだ。皆様、よろしくお願いします(ぺこ)」
らな「お願いしまぁす♪(ぺこりん)」



yadayo/19990911/ss007