俺は・・・・なぜここにいるんだろう・・・。
なんで生まれてきたのだろう・・・。
あの楽しかった日々は、もう終ったのか?
結局、「えいえん」などというものは無かったのか?
どうせいつか終わりがきて、悲しい思いをするのならば・・・。
はじまりがなければ終わりもないさ・・・。
モノクロームに抱かれた俺の視界は、そう語っている。
喜びも悲しみも、すべて忘れてしまえ・・・。
思い残すことは無いだろう?
悲しさをもう感じたくないだろう?
おまえの瞳に誰か映っているのかい?
・・・・!!!!
オレノヒトミニダレカ・・・。俺の瞳に誰かが?
ドクン!!
・・・・・。なにかが・・・ある・・・。
今にも切れそうな細い1本の繋がり・・・。
俺が意識を集中させると、それはどんどんと太くなっていく・・。
それと同時に、俺の心も動き出す。ざわめいている。
とても心地よいざわめきだ・・。
・・・・!
・・・涙・・・?
俺の頬を涙が伝っていった。
でも、それは冷たい感触ではない。温かい・・・いや、むしろ熱いほどだ・・。
俺の鼓動は高鳴り息苦しいほどだが、それさえ心地よい。
誰だ?
この繋がりの先にいる誰か・・・。
俺を必要としてくれる人・・・。
俺が必要としている人・・・。
俺を信じてくれる人・・・。
俺が信じられる人・・・。
「会いたい・・・」
そう思った瞬間、俺の視界が色づき始めた。
モノクロームに染まったもの達が、急速にリアルさを取り戻していく。
俺の心も・・・。
俺に新たな日常がやってくる。
悲しい思いは、今は忘れよう。
そしてあいつに言うんだ・・・。
「ただいま・・・」と・・・。
あいつはきっと答えてくれる。
今の俺は信じられる。
俺はこの世界で生きていけるんだ・・・。
この気持ちは「えいえん」なのだから・・・。
完
※※※※※※※※※※※後書き※※※※※※※※※※※
俺というのは、「浩平」でもあり、「自分」でもある。
絆の先にいるのは、「ONE」のキャラでもあり、「自分の大切な人」でもある。
そんなことを考えて書いてみました。