【46】 SWEET LIFE VOL.02
 投稿者: 丸作 <dtsunoda@apricot.ocn.ne.jp> ( 男 ) 2000/3/20(月)22:02

注)今回、女性陣の人格が著しく崩壊しています(爆)



ONE 輝く季節へ ショートストーリー

SWEET LIFE

第2話「死を呼ぶ朝食〜正室は誰だ!?〜」



<あらすじ>

 目が覚めたら、ハーレムだった(爆)


 とゆー訳で、1階のテーブルにはみんなが集合していた。
 みんな…つまり、俺、長森、茜、みさき先輩、七瀬、繭、澪だ。
 今までだったら俺1人、多くても由起子さんと長森合わせて3人だった食卓。
 それが急に賑やかになった。
浩平「で、俺はどこに座ればいいんだ?」
 俺は素朴な疑問を投げかけた。
 テーブルには椅子が6脚にご飯、味噌汁が6組。
 しかし、その6箇所は既に女性陣が陣取ってしまっている。
 よく見ると、テーブルの近くに椅子が。
 しかもその上に、俺の茶碗とお椀と箸が伏せて置いてあった。
 …これは新手のイジメかっ!?
 と、俺が思ったその時!!

 ギンッ!!

 突然、そんな音がするほどに空気が張り詰める。
浩平「お…おい、どうしたんだ?」
 俺は張り詰める緊張に気圧されながら、恐る恐る聞いてみた。
 6人がお互いの出方を伺うように硬直し、身動き一つせずにらみ合う。
 あのみさき先輩ですら、どんぶりを持ったまま止まっている。
 …何で朝からこんなにピリピリしてるんだ!?
長森「浩平…わたしの横に座ったら?」
 長森が笑顔で言う…が、その笑顔がどことなく威圧的だ。
七瀬「何言ってるのよ瑞佳っ!!折原はアタシの横に座るのよっ!!」
 鬼の形相で、七瀬が早速それに噛みついた。
 2人の間の緊張がピークに達する。
 他のみんなは漁夫の利を狙う気なのか、この2人の争いを静観している。
長森「何言ってんだよ七瀬さんっ!!」
 あの長森がキレたように叫んだ。
浩平「おいおい…長森…うわっ!!」
 がしっ!!ぎゅっ!!
 いきなり長森が俺を引っ張り、強く抱きしめる!!
 がたんっ!!
 それを見て、他の5人が椅子を蹴って勢いよく立ちあがる。
 しかし長森はそれにひるまず、俺を抱きしめたまま笑顔で言った。
長森「浩平との付き合いはわたしが一番長いんだよ。だから、わたしが正室に相応しいもん」
 そう言う長森に、こんどは澪が噛みつく。
澪『長森先輩より前から知ってるの』
 赤ペンで、しかもデカイ字で書く澪。
 うぐぅ…いつもの澪からは想像できない…
 その時長森が立ちあがり、その際に俺を掴んでいた手を離した。
 どさっ!!ごすっ!!
浩平「ぐはっ!!」
 頭が支えを失って自然落下して、そのまま椅子に顎をヒットさせる。
 ナイスアッパー…
七瀬「ちょっと、ここでハッキリ決めた方がいいんじゃない?」
 対峙する長森と澪に、七瀬が再び介入する。
繭「みゅ〜っ!!」
 七瀬の言に同調するように、繭が雄叫び(?)を上げる。
 そして、その手はフラフラ揺れる七瀬のお下げに…
 ぐいっ!!
七瀬「ぐぁっ!!いたたたたたたたたたたっ!!」
 七瀬が首をヘンに曲げて絶叫しながら、両手をばたばたと振りまわす。
 …つうか、何故引っ張る繭!?
長森「わぁっ!!もうメチャクチャだよぉ…」
 この騒ぎで冷静さを取り戻したのか、長森がため息とともに呟く。
 そのメチャクチャの原因はお前じゃなかったか?
 とツッコミを入れようとしたが、命が惜しいのでやめておいた。
みさき「みんな…ちょっと落ち着いてね」
 と、その時、今まで沈黙を守っていたみさき先輩が動いた。
 やっぱり最年長者はこういうとき役に立つ。
 みんなの視線が、久しぶりにマジメな表情の先輩に集中する。
 そして、みさき先輩がその口を開いた。
みさき「やっぱり浩平くんの正室は、一番年上の人がいいんじゃないかな?」
 
 …………沈黙、そして…………

一同「却下ぁっ!!」『却下なの!!』
 一同のツッコミが見事にハモった。
みさき「う〜…みんなヒドイよ〜…」
 みんなにツッコまれていじける先輩…
 この混乱を収拾してくれると思ったのに(汗)
長森「兎に角っ!!浩平の正室はわたしだもんっ!!」
七瀬「この乙女・七瀬に決まってるわっ!!」
繭「みゅーっ!!だめだもぅんっ!!」
澪『ぜったい渡さないの』
みさき「浩平くんはわたしが好きなんだよ〜」
 …再びリビングは混沌の世界へと逆戻りしてしまった。
 全く、女が3人集まれば姦しいと言うが…
 はっきり言って、既に姦しいというレベルを超えている。
 暫くの間、5人の黄色い声が狭いリビングに喧しく響き渡っていた。
 しかし、不意に沈黙が訪れる。
長森「そうだ。浩平に決めてもらおうよ」
 長森がいきなり言い出した。
 その言葉を聞いて、背中を嫌な汗が伝う。
七瀬「そうね…この際ハッキリ決めてもらいましょうか」
 だぁぁぁぁっ…
 背中だけでなく、額にも汗が噴き出してきた。
 蛇に睨まれた蛙…まさにその心境だ。
 ギギギギギギギギギッ…
 そんな効果音がしっくり来る程ゆっくりと、5人が首をこちらに動かす。
 …そう、5人。
長森「あっ!!」
 こちらを向いた長森が驚きの声を上げる。
 その視線の先…つまり、俺の傍らには…
茜「浩平、あ〜んしてください」
浩平「あ、茜…」
 俺の傍らには、何時の間にか茜がいたのだ。
 しかも、メシを自分の箸で取って、俺の口元に運んでいる。
 トドメに、ほんのり赤らんだ頬…上目遣いの目…
 うををっ!!これも漢の浪漫っ!!
 茜の好意に甘えて、早速口を開けようとした、その時
 …はっ!!殺気!!
 よく周りを見まわすと、冷たい殺気を孕んだ10の瞳が…
澪『抜け駆けは許さないの』
茜「…気がついてしまいましたか」
 茜が苦い顔をして引き下がる。
 退いた茜に代わって、不気味なほどの笑顔を浮かべた5人が俺を取り囲んだ。
 まさに死刑台の13階段を昇る心境だ。
長森「で、浩平。誰を正室にするの?」
 いつもの人のよい笑顔を浮かべながら、長森がずいっと詰め寄る。
 それに合わせて、他のメンツも1歩こちらに詰め寄ってくる。
 脱出不可能…
 俺の頭の中に、今日の夕刊の三面記事が浮かんでは消えてゆく。

 早朝バイオレンス!!
 男子高校生、リビングで殺害される!!
 原因は多角関係のもつれか?

 嫌だ…嫌すぎる…
七瀬「勿論アタシよねぇ?」
みさき「浩平くん…わたし、信じてるよ」
 そんな俺に構わず、更に包囲が狭まってくる。
 その時、俺の頭の中に良策が閃いた!!
浩平「おいっ!!もうこんな時間だぞっ!!」
 そう絶叫して、俺は自分の腕時計を目の前の長森に突き付ける。
 一同の視線が時計に集中する。
 デジタルの時計が表示しているのは、AM8:15…
 暫しの沈黙…

長森「遅刻だよぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉっ!!」

 朝の清清しい空気をつんざく長森の絶叫…
 その声にビビって、庭先で遊んでいた雀が一斉に飛びあがった。
 今日もいい天気みたいだな。



 数分後…いつものように、朝の通学路を駆ける俺達の姿があった。
 人数が増えても、やってることはいつもと同じ…
 ぐはっ…まだハーレム初日だってのに、嵐の予感…
 流石、真の漢の浪漫…
 でも、次回こそはしっかり堪能させてもらうぜっ!!
 俺は朝の通学路を駆けぬけながら、その決意を新たにするのだった。



=============あとがき=====================

 ども、丸作っす。
 ハーレムでムフフなSS(爆)第2回です。
 …みんな、壊れてる(汗)
長森「はぁ…先が思いやられるよ…」
 むっ!!お前はだよもん団長(by西部○察)!!
 ズドォンッ!!
 ぐはっ…ショットガン撃つのはやめて…
長森「わたし、だよもん団長じゃないもん」
 と…兎に角…次回も…よろ…し…がくっ

スライムさん>
感想&アドバイスどうもです〜!!
こちらこそ宜しくです
うぐぅ…誰を正室にしようか迷ってます(笑)
澪も悪くない…ふふふ(爆)

みのりふさん>
いつもうちのHPに来てくれてありがとうです〜!!
感想どうもです〜!!
これからどうなるか…それは、書いた本人にも分からない(爆)
いやはや、茜はヨイですね〜(謎)

WTTSさん>
感想どうもです〜!!
こちらこそ、始めましてです〜!!
やっぱりハーレムは、地球上の漢達の最終目標ですな(爆)
曲に歌詞がマッチしてて、ヨイ感じです〜!!

宣伝(爆)
我がHPです〜
ONE、Kanon系SSが、知らず知らずのうちに増殖してます(爆)
よかったら見に来て下され!!
http://www.geocities.co.jp/Playtown-Domino/8142