ガラスの靴が大きくて
投稿者: みのりふ  投稿日: 2月27日(日)22時50分
私は折原先輩が好きだった

いつでもあの人を見ていたかった

けれど先輩の私を見る目は妹でしかなくて

あの人にはかなわない、そう分かっていたけど

せめて袖ぐらいはとしがみついていた

私は子供じゃない、言えば言うほど惨めになって

つたえたいことあるの

でも肝心なことは伝えられなくて

同じ年に生まれなかったのがこんなにも悔しくて

スケッチブックの端がぼろぼろになるまでにぎりしめた

私の心の中の声は聞こえずに

あの人のうれしそうな波動だけが身体をすり抜ける

スケッチブックの文字は輝かず

あの人の笑い声だけが重く響く

私の体は小さくて

先輩の視界に入らない

私は精一杯背伸びをする

だけど余計に現実を知った

悲しくて悲しくて私は泣いた

声を出さずに泣くことができる

それだけがうれしくてまた泣いた








今回は諦めきれない澪の一人称です。うーん、なんだかわけのわからないものになってしまったかなあ。
しかしもうネタがつきました。逆さに振ってもなにも出ません。
一週間で限界です。
次はいつになるかなあ。
では感想へ。

>Matsurugiさま
瑞佳、いくら猫好きだからってそんなの持ってなくても……。
と言うかその写真を撮ったのって……まさか。
始祖猫には笑わせてもらいました。

>から丸&からすさま
今回は童話風の物語ですね。
心優しい澪がよく描かれています。
最後の願い事なんかはいかにもと言う感じですね。
しかし高校の倉庫になんでそんなものが……。