私は折原先輩が好きだった
いつでもあの人を見ていたかった
けれど先輩の私を見る目は妹でしかなくて
あの人にはかなわない、そう分かっていたけど
せめて袖ぐらいはとしがみついていた
私は子供じゃない、言えば言うほど惨めになって
つたえたいことあるの
でも肝心なことは伝えられなくて
同じ年に生まれなかったのがこんなにも悔しくて
スケッチブックの端がぼろぼろになるまでにぎりしめた
私の心の中の声は聞こえずに
あの人のうれしそうな波動だけが身体をすり抜ける
スケッチブックの文字は輝かず
あの人の笑い声だけが重く響く
私の体は小さくて
先輩の視界に入らない
私は精一杯背伸びをする
だけど余計に現実を知った
悲しくて悲しくて私は泣いた
声を出さずに泣くことができる
それだけがうれしくてまた泣いた
今回は諦めきれない澪の一人称です。うーん、なんだかわけのわからないものになってしまったかなあ。
しかしもうネタがつきました。逆さに振ってもなにも出ません。
一週間で限界です。
次はいつになるかなあ。
では感想へ。
>Matsurugiさま
瑞佳、いくら猫好きだからってそんなの持ってなくても……。
と言うかその写真を撮ったのって……まさか。
始祖猫には笑わせてもらいました。
>から丸&からすさま
今回は童話風の物語ですね。
心優しい澪がよく描かれています。
最後の願い事なんかはいかにもと言う感じですね。
しかし高校の倉庫になんでそんなものが……。