私は冬が嫌い
だって雪が降るから
凍てつくような風から守ってくれる人が私にはいないから
私は春が嫌い
だって生命の息吹をいやでも感じてしまうから
私だけを残してみんなが前に進んでいくから
私は夏が嫌い
だって太陽が私のことを苛むから
子供たちのにぎやかな声が聞こえてくるたびに悲しくなるから
私は秋が嫌い
夕焼けがこんなにも鮮やかに広がっているから
独りでいることをこんなにもつらく思えるときは他にないから
何度も季節は巡っていき身体は大きくなったけれど
心はあの冬の日のまま
氷の檻に閉じ込められている
だけど私は救われることを望まない
眼鏡の奥ですべてを拒絶して
歩道橋の上でひとり
私は過去を振り向かない
未来もいらない
時の女神はお互いに出会うことはない
だけど私は見つけてしまった
忘れていた言葉が唇を震わせて
ふたたび時を紡ぎ出す
「おにいちゃん!」
今回シリアスに初挑戦してみました。
なつきの一人称みたいなものです。
しかし、なんともコメントできないなあ。
もう少し頑張ってみます。
では感想へ。
>Matsurugiさま
うーん、小学生のときってこんな言葉遣いしてたかなあ。
と昔を思い出しつつ、読ませていただきました。
みさき先輩は大人びたところと子供っぽいところが両極端ですから、
こういう感じになってしまうんでしょうか。
>から丸&からすさま
「風の旅路」完結おめでとうございました。
唐突な終わり方がはじまりを思い出して題名にあっている気がします。
風のように消えた翼がらしくていいなあと感じました。
しかしこの消え方があのあうぅ娘を思い出させてしまうのは何故なんだろう。
最後に出てきた子猫が新しい物語の予感をさせてくれて、これからの浩平と瑞佳のつながりが楽しみになれました。
>犬神二号さま
楽しく拝見させていただきました。
と言ってもこういうのの感想ってどう書けばいいんでしょうか。
ともかく4月に帰ってこられるのを待っています。