雨月物語〜菊花の約〜第五話 投稿者: まねき猫
第五話


シュンが浩平のうちに逗留するようになって何日かが過ぎた。
昨日今日まで咲いていたと思った桜も散ってしまい、涼しい風に吹き寄せられる波の様子にもはっきりと初夏の様子が現れていた。
ある日シュンは、浩平達に向かってこう言った。
「僕が近江を逃れてきたのも、出雲の様子を見ようとしてのことなんだ」
「それがどうかしたのか?」
首を傾げる浩平にシュンはなおも
「だから一度、出雲に様子を見に行きたいんだ。大丈夫、すぐに戻ってくるよ。ここはもう僕のうちでもあるんだから」
「いつごろ帰って来るの?シュン兄ちゃん」
みさおに尋ねられ、シュンは微笑みながら答えた。
「今年の秋には帰るよ」
浩平がもう一度尋ねる。
「秋のいつごろだ?それじゃ漠然としすぎてる」
「そう言えばそうだね」
「こら、あんまり無理言うんじゃないの!」
シュンは二人をなだめる由起子を笑いながら押しとどめるた。
「九月九日の重陽の節句には帰ってくるよ」
「菊の節句だね。絶対だよっ!」
「ちゃんとその日に帰ってこいよ。菊の花と酒を用意して待ってるからな」
そう言う二人にシュンは快諾すると、翌日の早朝に西へ向かって旅立つことにした。

次の日の朝、浩平は珍しく早起きした。もちろんシュンを見送るためだ。
「おや珍しい。シュン君、今日は途中で雨が降るよ。傘を持って行った方がいいんじゃない?」
「たまには早く起きることもある」
からかう由起子にしたり顔でうそぶく浩平。
「寂しくなるよ〜」
『すぐもどってくるの』
「あんまり無理言うんじゃないの。もう会えないわけじゃないんだから」
寂しがる二人となだめる雪見。
「絶対に帰ってきてよっ」
「二人の義兄なら、俺にとっても兄貴だ。今度皆で一緒に酒でも飲もうぜ」
見送りに出てきたみさおとその夫。
「こんなにたくさんの人に見送られるとは思わなかったな」
そう呟くシュンに浩平は諭すように言う。
「何言ってるんだ、おまえはもうこの村の一員なんだぞ。みんなで見送りに出るのは当然じゃないか」
「・・・少し幸せだよ、僕は。国を出てからこんなに親切にしてもらったのは始めてだしね」
微笑むシュン。ため息を吐きながら浩平はシュンに言った。
「考え過ぎなんだよ。ごちゃごちゃ考えないで自然にしてればいいんだ」
「君のようにかい?」
「そうかも。でもお兄ちゃんらしいよ」
みさおの言葉に複雑そうな顔をする。
「そろそろ出た方がいいんじゃない?」
雪見の言葉にシュンは頷く。
「では皆さん、少しの間留守にするけどその間浩平君をお願いするよ」
いっせいに皆笑い出す。
笑いを含んだ別れの挨拶に浩平があからさまに顔をしかめるが、すぐに笑顔に戻りこう切り返した。
「おまえの方こそ、帰る日を度忘れするんじゃないぞ。結構ぬけてるからな」
「ぬけてるのはあんたの方でしょ。シュン君はあんたより余程しっかりしてるよ」
そう言うと由起子はシュンの方を向いた。
「無理はしなくて良いからね。でも必ず戻ってくるのよ」
シュンは笑顔で頷くと、大勢に見送られ出雲へと旅立って行った。


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ちびみずか1号「よかったね。でばんあって♪」
住井「・・・でもこれで俺だと誰が分かるんだ?」
1号「よんでくれてるひと」
住井「ほう、読んでる人ねぇ。それよりあいつは何処にいった?またいないぞ」
1号「ゲストさんのスケジュールかくにんにいってるよ?」
住井「(逃げてるな、きっと)じゃあ、今回はいないわけだな?」
1号「いないよ。むせきにんだね」
住井「穴に落されないだけこの方が気が楽だ。・・・続きを書いてるならな」
1号「かいてないよ」
住井「・・・書いてない?まったく!?」
1号「うん。どうするんだろうね?」
住井「いいかげんな奴・・・」
1号「やることもないし。これでおわりだね」
住井「そうだな。責任者もいないし」
1号「そうだ、これひっぱれっていわれてたんだった」
住井「え゛!?」
1号「それっ(グイッ)ひっぱってと」
住井「なんでだあああああああああぁぁぁぁぁぁぁぁーーーーーーーーーーー!!!!」

めきょっ

1号「あれ?へんなおとがしたけど・・・べつにいいよね」

遠くから抗議の声がする

1号「じゃあね〜♪」