ああっ瑞佳さまっ(ごっ)  投稿者:風来のももも



どんっ!
どんっ!

お祭りの定番の音が町中に響きわたる。
そう、今日は『タク園学園祭』の当日である。

浩平「なんだかんだで、やっと当日になったなぁ・・・」
長森「2週間後のはずだったのになんか1ヶ月ぐらい経過した感じだよ」(ほっとけっ)
浩平「しかしなぁ・・・よくここまで仕上げたなぁ・・・」
長森「本当だよ・・・」
二人は、今『タク園』の校門にいる。目の前には『ようこそっ愛と感動にスパイス一振りっタクテ

ィクス学園学園祭へっ♪』と書かれたアーチが鎮座している。
浩平「スパイスっなんだ・・・スパイスって・・・」
長森「・・・きっとわたし達が知っちゃいけないことだよ・・・」
繭「みゅ〜〜〜♪」
浩平「お、椎名じゃないか。来たのか?」
長森「あ、繭ちゃん。久しぶりだねぇ」
華穂「あら、お二人とも。お久しぶりです」
浩平「華穂さんっ! 華穂さんも来たんですか?」
華穂「ええ。この子にどうしてもってせがまれまして。それに・・・」
長森「それに?」
華穂「学園祭って聞くと、いても立っても要られないって言いますか・・・」
浩平「は?」
華穂「全イベント制覇してみせるっ! とか、学園祭食べ歩きツアーとか・・・」
長森「へ・・・へぇ・・・」
華穂「やっぱり血でしょうかねぇ・・・はっ! こうしちゃいられないわっ! 繭、出陣よ〜〜〜っ

!!!」(なんの血だ・・・)
繭「みゅ〜〜〜〜〜〜♪」

どどどどどどどどどどど・・・・・・・・・・・・

浩平「な・・・なんか、華穂さん変わったな・・・」
長森「う・・・うん・・・」


わいわい
がやがや

浩平「なあ・・・一体、どこからこんなに人間が沸いてきたんだ?」
長森「うわ・・・何時の間にかすごい人だねぇ・・・」
椎名親子が一方的に去っていった後、二人は校門から校舎に続くメインストリートを歩いていた。
その両脇には、所狭しと屋台が軒を並べていた。
当然、一般人もいるわけでその数は・・・御想像にお任せします。
浩平「なになに? ・・・材料不明のやきそばぁ? 何を考えているんだ・・・?」
長森「血の池地獄のりんご飴って・・・」
よく見ると、その辺に並んでいる屋台は、全て訳のわからないキャッチフレーズ(?)を掲げてい

る。
浩平「おい」
浩平は、さっきの『材料不明のやきそば』の店番をしていた生徒に声をかける。
生徒A「なんだ?」
浩平「なんでまた、こんな・・・怪しいというかなんというか・・・とにかく、こう変な名前なん

か付けてるんだ?」
生徒A「ふっ。なんだそんなことか・・・よく見ろっ! このメインストリートには、数々の屋台が

並んでいるっ!」
浩平「まあ・・・な。で?」
生徒A「つまり、少しでも独創的な名前で客の心を掴もうと・・・」
浩平「独創的って言うなああああぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!!!!」

すぱーーーーーーーんっ

生徒A「がはぁっ!」
浩平がどこからともなく取り出した純白のハリセンで生徒Aの後頭部を叩き倒す。
長森「そっかぁ・・・みんな考えてるんだねぇ」
浩平「お前も納得するなああああああぁぁぁぁぁぁぁっ!」

すぱーーーーーーーーーーんっ!

長森「きゃんっ!」
今度は、瑞佳の後頭部にハリセンが叩き込まれる。
長森「浩平、ひどいよっ! いきなりたたくんだもん・・・」
浩平「自業自得だっ!」

わーーーーー
すごいねぇ

ふと、どこからともなく歓声のようなものが聞こえてくる。
浩平「今度はなんだ?」
長森「えっと・・・あっちの方から聞こえてくるよ?」
指さす方向は校門の方である。
浩平「なんかあったか? 来るときには気がつかなかったが・・・」
長森「何もなかったと思うけど・・・行ってみる?」
浩平「だな」

そうして、二人がやってきたのは校門の正面に位置する、一等地と呼ばれる場所である。
そこには、周りよりひときわ高い人垣ができている。

浩平「見えないぞ・・・」
長森「見えないねぇ・・・」
浩平「仕方がない・・・強行手段といくか」
長森「浩平?・・・うわ・・・浩平っ、周りに迷惑だよぉ」
浩平は、人垣を左右に押し広げて中心部目指して進んでいく。それはもう、強引に。
あ、端のおばちゃんが倒れた・・・あ、倒し返された・・・

浩平「ぜぃ・・・ぜぃ・・・な、なんとかついたぞぉ」
浩平は、それからも沢山の人にぶつかりながら、何とか人垣を突破していた。
浩平「で、なにをやって・・・?」
そこには、布を被せた大きな箱の形をしたモノと、その前で演説をする住井の姿があった。
住井「さぁ、寄ってらっしゃい見てらっしゃいっ! 噂の真相をその目で見ようっ! 住井印の見せ

モノ小屋はもうすぐ御広めだよっ!」
浩平「す・・・住井? なんでこんなところに?」
住井「よおっ、折原じゃないか。どうした?」
浩平「お前、なにやってるんだ?」
住井「見せモノ小屋だ。まだ資金が足りないんでな。ま、ちょっとした
小遣い稼ぎだな」
浩平「そうか・・・で、なにを見せモノにしてるんだ?」
住井「おっ、そうだったな。では、お集まりの皆さんっ! どうぞご覧くださいっ!!」

ばっ

住井が箱のような物に掛かっていた布を勢いよく引きはがす。
その下から現れたのは一つの檻!
浩平「なんで檻が・・・? はっ、あれはっ!!」
南「暗いよぉ・・・寂しいよぉ・・・お腹空いたよぉ・・・」
浩平(・・・南・・・なんと不敏な奴・・・)
檻の中には痩せこけた南が閉じ込められていた。
うわごとのようになにかぶつぶつと言っているその顔からは、ほとんど生気が失われている。
なぜか、衣服がぼろぼろになって、半裸に近い状態である。

おお・・・・・・
あれが噂の・・・・・・

観客からどよめきが起こる。
浩平「な・・・なんだ?」

あれが(ぴーーー)なのか
おかーさん、あれなに?
しっ!指をさすんじゃありませんよ
彼も好きで(ぴーーー)なわけじゃないのになぁ

浩平(南の奴・・・完璧に噂になってるなぁ・・・)
南「・・・お・・・おりはらぁ・・・たすけてくれよぉ・・・おれたちしんゆうだろぉ・・・」
南が檻の隙間から細くなった手をだし、浩平に助けを求める。

まあ 彼(ぴーーー)な人の親友ですって
彼も大変だなぁ
彼も(ぴーーー)なのか?
ああ (ぴーーー)友達ってやつか

浩平(げっ・・・矛先がこっちに来た)
南「・・・おりはらぁ・・・」
浩平「たしか君は沢口君だったかな?」
南「・・・おれは・・・みなみだぁ・・・」
浩平「悪いが、南という名前に覚えがないんだ。じゃあな」
南「・・・おりはらぁ・・・みすてるのかぁ・・・」
浩平(ゆるせ・・・沢口・・・)
完全に見捨てたようである。が、とにかく世間の誤解は招かなかったはずでだ。
犠牲になるのは南一人で十分なのだ。(いつも南が犠牲になってるが)
そして、住井は締めに入る。
住井「噂の(ぴーーー)は真実だった! お代は投げ銭でっ!!」

ちゃりん
ちゃりん

浩平「さらばだ・・・南と呼ばれた男・・・」
浩平は、人垣の輪から出ていった。住井の声と硬貨の落ちる音を背にしながら。

長森「あ、やっと出てきたよ・・・」
浩平「長森、お前今までずっとここで待ってたのか?」
長森「そうだけど?」
浩平「ばかだなぁ・・・先に行ってりゃよかったのに」
長森「そうもいかないよ。でね、さっきそこで話してるの聞いたんだけど・・・」
浩平「なんだ?」
長森「浩平が(ぴーーー)ってほんと?」
浩平「ちがうわあああああぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!!」

すぱーーーーーーーーーーーん

本日3度目のハリセンが唸りをあげた。
浩平(はっ!たしか前にも似たような光景があったような・・・?)
長森「デジャヴュだね」
浩平「心を読むなああああぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!!」

すぱーーーーーーーーーーーーん




え〜・・・なんかドツキ漫才というかなんというか・・・
ちびみさ「なんか、ハイテンションだね」
うむ。この話でハリセンを使うことになぁ・・・意外意外。はっはっは。
ちびみさ「当初予定のまじめな話はどこへ行っちゃったんだよ」
あ〜・・・地平線の彼方かなぁ・・・
ちびみさ「この様子じゃ、まだまだ無理だね・・・」
かもね。予定じゃ、まだまだ壊れるはずだから。
ちびみさ「壊しちゃだめだよ・・・」
まあ過去の作品の集大成みたいなのになりそうだな。
ちびみさ「何を企んでいるのかなぁ?」
秘密♪まあ無茶区茶になるのは確かかな(笑)
ちびみさ「はぁ・・・これだからこの人は・・・」
まだまだ長くなりそうだなぁ。この話は。
ちびみさ「たかが学園祭なのにこの長さ・・・」
結構、みんなが事態を悪化させるような行動とってるからな。
こうときに、ONEキャラってかなり個性的だなぁ。と改めて実感するな。
ちびみさ「長いっていうのは、執筆時間の事だったんだけど・・・」
あぅ・・・
ちびみさ「とりあえず感想だよ」


変身動物ポン太さん♪
>特定影響下における行動の観察と考察?
真っ先に髭に洗脳される当たりが、すずらしいなぁ(笑)
この調子で、岡田にはもっといろんな物を・・・
はっ! もしや岡田は同人グッズ愛好者っ!?

犬二号さん♪
>戦術小犬日記・11/15
いやぁ・・・なぜか、笑えますねぇ。
それより、伏せ字が伏せ字になってないっ!?
これが普通なのか、判る僕がやばいのかっ!!?

いちのせみやこ♪
>しゅがぁ・べいびぃ(1)
な・・・なんか乙女ちっく・・・(笑)
このまま、少女漫画風にストーリーは進むのかっ!?
個人的にはそんなのも見てみたいです。

ひささん♪
>感想だけでもいいですか?(12)
100個・・・
僕には到底真似できそうにない数ですねぇ・・・
尊敬に値します(カヲル風)

はにゃまろさん♪
>てりやきばーがー
ひどい・・・というより、ちょっぴり切ないですね。
やっぱり、救急車の音はあれですか?
この先の展開が気になります。



ちびみさ「それにしても、伏線の消化がなかなかできないねぇ」
そうだねぇ。もう、どんな伏線張ったか忘れかけてるし(おい)
ちびみさ「そのうち、張った伏線まとめないとね」
だな。やってくれると助かるんだが?
ちびみさ「大変そうだから嫌だよ」
あう…ではそろそろ。アデュ〜♪
ちびみさ「またね〜」

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