浩平無用 in 絆 <21> 投稿者: ももも
第二十一話    『知るということ』
沙夜香「変な所……何も無い……」
     その空間は『存在』すら無いような空間だった……
沙夜香「それに、この球体……妖精がこうなっちゃったみたいだけど……」

     ぴと

     球体に触れてみる。
     キュィィィ………………
     何かのイメージが沙夜香の頭の中に流れ込んでくる。
沙夜香「くっ……!!」

     喜び……       悲しみ……
           怒り……
     色々な感情と画像が、沙夜香の頭の中をよぎっていく。
沙夜香「っ!!」

     バチンッ!!

     玉が、沙夜香の手から勢いよく離れる!
沙夜香「何?今の……」
     玉を覗き込んでみる。
沙夜香「あっ……」
     そこには見知った顔が写っている……
沙夜香「留美……じゃあ、さっきのは留美の未来……?」

     ふよふよ………………

     沙夜香の元に、一つの球体が漂ってくる。
沙夜香「これは!!」
     そこには沙夜香の顔が写っている。
沙夜香「私の……未来……」

     知りたい。    でも、知ってもいいの?
     後悔するかもしれない……

沙夜香「でも……知りたい……!!」

     スッ………

     球体に触れる………

     キュィィィ………………

沙夜香「………」

     イメージが流れてくる……

     喜び……      悲しみ……

           悲しみ……

     そして……     後悔……

     スッ………

     沙夜香は手を球体から離す……
沙夜香「っ………」
     沙夜香は全てを知った……
     やっと見つけた幸せ……
     早すぎる幸せの終わり……
     直之の死……
     みさおの死……
     そして、浩平を置いて逃げてしまった事……
沙夜香「ごめん………ごめんね………」
     沙夜香は、ただ、涙を流していた……
     悲しみからではなく……
     浩平を置いて、逃げてしまった後悔から……


                                               <続く>


ももも「ふぃ〜・・・なんか、またひさびさっ!って感じだな・・・」
ちびみさ「そうだね」
ももも「後書きもこれだけっ!」
ちびみさ「えっ!?なんか短いよ・・・?」
ももも「はっはっは・・・(?)アデュ〜!!」
ちびみさ「あっ!う〜・・・またねっ」