浩平無用! in 絆 <20> 投稿者: ももも
第二十話    『幻想』
     〜境界の中〜

沙夜香「直之君は…ここにいるの…?」
     沙夜香の足元には花畑が広がっている。
     しかし、そこに人の気配は無い…
沙夜香「綺麗な所…でも…なにか変…」
     周りを見回してみるが、人の姿はない…
沙夜香「どういう事かしら…ここに直之君がいるはずなのに…」

     人間だ……
                   人間だよ……

沙夜香「誰っ!?」

     ポウ………
    
     小さな人型の生物が現れる。
沙夜香「妖…精…?」

     ポウ………
                ポウ………

     次々と現れていく。
沙夜香「こんなに……なんなの、ここは…?」
妖精「こんにちわ。人間のひと……」
沙夜香「ねえ、ここはどこなの?」
妖精「ここ?ここは苦しみの無い楽園さ……」
沙夜香「ここに、私以外の人は来なかった?」
妖精「さあ?ここに来たのは君一人だけだよ……」
沙夜香「そう…(ここじゃないのね…なら…)」
     ガサ……… 
                  ガサ………
妖精「どこに行くの……?」
沙夜香「直之君を探しに行くの」
 
     クスッ

     妖精はいたずらっぽく笑う。
妖精「どうやって……?」
沙夜香「えっ?」
妖精「ここは果ての無い世界……出る事なんかできないのさ……」
沙夜香「でも、私は入って来れたわ!」
妖精「一方通行だから、来るだけなら簡単なんだよ……」
沙夜香「そんな……」
妖精「さあ、いやな事は全部忘れて遊ぼうよ……!」

     遊ぼう………
                    パーティーだ………

沙夜香「嫌な事……全部忘れて……」
     そうだ……全部忘れてしまおう……全部……
     本当に……?本当に全部忘れていいの……?
     忘れよう……全部……みんなのことも……直之君の事も……
     忘れられる……?好きなのに……!

     パリン………

     頭の中で何かが砕ける。
沙夜香「駄目!忘れたくない!!」
妖精「なっ……!!」
沙夜香「嫌な事も良い事も、みんな大切な思い出なの!」
妖精「マインド・コントロールが……!!」
沙夜香「直之君の事は忘れたくない!だから、諦めない!!」
妖精「うああああああぁぁぁぁぁぁぁっ!!!!!!!!!!!」

     強い力………!!
                     強い意志………!!

妖精「くっ…!均衡が崩れる……!!」

     ザァァァ………………

     世界が砂のように崩れていく……
沙夜香「えっ!?なに!?」
妖精「ああああぁぁぁぁっ!!!!!!」

     シュゥゥゥ………………

     妖精は小さな球状の物体に変わる……
     他の妖精も同じように球体に変わっている。
沙夜香「ここは……」
     周り一面は、黒一色の世界に変わっていた……


                                                  <続く>


ももも「このSSも、約40日ぶりに、この世界に帰って来れました」
ちびみさ「おまたせ〜〜〜」
ももも「浩平無用!〜の第二十話です」
ちびみさ「どこまでUPしたのかわかってよかったね」
ももも「うみゅ。よくよく考えてみたら、過去のUP分しらべりゃよかったんだ」
ちびみさ「ばかだね」
ももも「(ぐさっ!!)ぐっ・・・!」
ちびみさ「ばか、ばか、ばか・・・」
ももも「(死)」
ちびみさ「あれ?ももも?」
ももも「(死)」
ちびみさ「動かないよ〜〜〜・・・」
ももも「(死)」
ちびみさ「しかたないね。じゃ、今のうちに次のSSをUPしとくね」
ももも「(死)」
ちびみさ「じゃ、ばいば〜〜〜い」
ももも「(死)」
ちびみさ「起きてよ〜〜〜・・・」