第十九話    『境界を越えて』
浩平「母さんが…」
七瀬「どうしようもないわね…」
     ヴォン
     空中にスクリーンが現れる。
みさき「なにかな？」
     パッ
     茜の顔が映る。
茜〔…手が無いこともないです〕
みさき「うわっ！…ちょっと驚いたよ…」
浩平「茜！本当か！？」
茜〔…はい。一応ですが〕
七瀬「なんか遠まわしね。どういうこと？」
茜〔…浩平の心次第、という所でしょうか〕
浩平「オレの心？」
茜〔…はい。詳しいことは繭さんに〕
     ヴォン
     新たなスクリーンが現れる。
繭〔みゅみゅ。（久々の出番ね）〕
みさき「そういえばそうだね」
浩平「そんな事より、さっきの話を…！」
繭〔みゅ。みゅみゅみゅ（そうね。実は、ゲート装置はワープも出来るの）〕
七瀬「永遠の世界でも？」
繭〔みゅ。（もちろん）〕
浩平「じゃあ、それを早くやって…」
繭〔みゅ、みゅみゅ〜（でも、それなりに条件付きよ）〕
みさき「条件？」
繭〔みゅみゅ〜。みゅ。（ワープをする際、迷わないように絆の糸を辿るの）〕
七瀬「このメンバーで、一番あの二人と絆が強いのは…」
茜〔…おそらく、浩平でしょう。でも、浩平がお母さんのことが嫌いなら…〕
繭〔みゅみゅ…（永遠にあの世界で迷うことに…）〕
浩平「オレは…」
     全員の視線が浩平に集まる。
浩平「オレは…母さんが嫌いなわけじゃなかったんだ…ただ…」

     ピッ

     七瀬が浩平の口を塞ぐ。
七瀬「そこまで聞けば十分よ。それ以上は言いたくないでしょ？」
浩平「七瀬…」
七瀬「みんなも同意見よね？」
みさき「もちろんだよ」
茜〔…はい〕
詩子〔ま、わたしはどっちでもいいけど〕
繭〔みゅ〜（私は興味あるけどね）〕
ちびみずか「…にゃ…」＜おおっ！いたのか…このＳＳじゃ出番少ないから…
浩平「みんな…」
七瀬「さ、そうと決まれば早速行きましょう！」
繭〔みゅ。（そうね）〕


     ヴォン……
                   ヴォン……

繭〔みゅみゅみゅ〜〜〜（あっちの世界に行くのはあなたたち三人にお願いするわ）〕
浩平「はい」
七瀬「で、これでワープするわけ？」
みさき「神秘的だね」
     三人の下には光のサークルが引かれている。
繭〔みゅ。みゅみゅ（そ。雰囲気でるでしょ？）〕
七瀬「まあ、ね」
繭〔みゅ、みゅみゅ〜（それじゃ、ゲート装置の制御は二人にまかせるわ）〕
茜〔…はい〕
詩子〔まかせといて！〕
七瀬「で、確かめておくけど、あたし達は二人を連れ戻すだけでいいのね？」
繭〔みゅみゅ〜（そうよ。後は澪ちゃんが何とかしてくれるわ）〕
みさき「なんか見ないと思ってたら…」
七瀬「何とかって？」
繭〔みゅ。みゅみゅ〜、みゅ（私の造った弥勒砲で、永遠の世界を消し飛ばすから…）〕
七瀬「…ゲートが開いていられる時間は？」
繭〔みゅみゅ…みゅみゅ〜（正確には分からないけど…長くは持たないわ）〕
みさき「じゃ…それに遅れたらアウトってわけだね…」
浩平「ま、失敗した時のことを考えてても仕方ない。急ごう！」
七瀬「そうね」
繭〔みゅみゅ〜！（じゃ、行くわよ！）〕
茜〔…サーチ開始〕
詩子〔エネルギーチャージ３００！！〕
茜〔…サーチ完了。座標軸固定〕
詩子〔ワープ開始！！！〕
     ガコンッ

     フュイイイイイイィィィィィィ…………

     浩平達の下にあるサークルが輝きを増す！
浩平「じゃ、行ってくる！」

     バシュン！！！！

                  
                                               ＜続く＞


ももも「え〜〜〜発覚しました…どうやら春休みに間に合わないようです」
ちびみさ「自業自得だね」
ももも「う゛っ…それはそうだが…」
ちびみさ「制裁だね」
ももも「えっ？」
ちびみさ「アルジーＢ！撃つちゃって！！」
     きゅどどどどどどどっ！！！
ももも「あがががががががっ！！！！！」
ちびみさ「撃方やめっ！！」
ももも「ぐ…なんだ、今のは…？」
ちびみさ「試しに、バルカンつけてみたんだよ」
ももも「つけるな…んなもの…ガクッ！」
ちびみさ「と、言うわけでまた明日かな？じゃ〜ね〜」