浩平無用!in 絆 <6> 投稿者: ももも
第六話    『男のロマンは更に熱く・・・』
七瀬「ふう・・・やっと着いたわね」
     目の前には立派な旅館が建っている。
みさき「なんで特急使わなかったのかな?」
七瀬「もももが言うには、みさき先輩の生命維持のためらしいわよ」
みさき「む〜、そんなに食べなくても平気だよ〜」
沙夜香「・・・無理だと思うな・・・わたしは・・・」


浩平「さて、無事着いたことだしオレ達は・・・詩子、どの旅館だ?」
詩子「えっと・・・『住めば都』って旅館なんだけど・・・」
澪『もしかして・・・あれ・・・なの?』
     澪が指差す先には、一件の旅館が建っている・・・
浩平「・・・詩子・・・あれか・・・?」
詩子「うん。そうみたいね」
浩平「オレはそこそこの金は渡したはずだが・・・?」
詩子「この時期、お客が多いみたいね」
澪『みんな修学旅行なの』
詩子「空いてた旅館では最高の所よ。まあ、お金はだいぶ余ったけどね」
浩平「・・・うぅ・・・」
澪『しかたないの』
     3人の見る先にある旅館は、今にも崩れてきそうだった・・・


七瀬「はあ〜・・・生き返る〜・・・」
みさき「前にもそれやってたね〜」
七瀬「いいじゃない。好きなんだから・・・はあ〜・・・」
沙夜香「七瀬さん、お風呂好きなの?」
七瀬「まあね。この疲れが抜けてく感じがなんとも・・・はあ〜・・・」
みさき&沙夜香(お・・・おやじ・・・?)
茜「・・・・・・(ポ〜〜〜)」
沙夜香「里村先生・・・?」
茜「・・・はい(ポ〜〜〜)」
     茜の視線は宙をさまよっている。
七瀬「大丈夫・・・?」
茜「・・・はい(ポ〜〜〜)」
みさき「のぼせてるのかな?」
茜「・・・はい(ポ〜〜〜)」
沙夜香「里村先生、意識がないんじゃ・・・」

     実はそのころ窓際では・・・

浩平「・・・よし・・・気づかれてないな・・・」
     
     パシャッ!

     ポラノイドカメラのシャッターをきる。
浩平「・・・最近金欠ぎみだからな・・・」

     パシャッ!

浩平「・・・茜・・・許せ・・・」

     パシャッ!

浩平「・・・よし・・・こんなもんだな・・・」
     ザザザザザザッ・・・・・・
     浩平は逃げ出した。


詩子「折原君、どこに行ったのかしら?」
     
     フー    フー

澪『湯加減いいの?』
詩子「あ、うん。いい感じよ」
澪『わかったの』

     フー    フー

詩子「でも、こんな経験ができるなんてね・・・したくなかったけど・・・」
     なんと!詩子は五右衛門風呂に入っていたりする。
     その横で澪は薪を焚いているのだ。
詩子「熱っ!!」
澪『どうしたの?』
詩子「あ、なんでもないよ。ちょっと端っこ触っちゃっただけ」
     不憫である・・・


七瀬「里村さ〜ん、大丈夫〜?」
茜「・・・はい(ポ〜〜〜)」
みさき「そろそろ出ようよ〜」
沙夜香「私も頭がポ〜っとしてきたわ」
七瀬「そうね。・・・もう少し入っていたいけど・・・里村さん・・・って、あれ?」
     振り返った先には茜の姿はない。
七瀬「里村さん・・・?」
茜「・・・出ないんですか?」

     ガラガラガラ・・・
                ピシャン!!

七瀬&みさき&沙夜香(い・・・いつの間に・・・)


浩平「ふう〜。うまくいったな・・・」
詩子「あ、帰ってきた」
澪『おかえりなの』
浩平「おう」
詩子「何やってたのかしら?」
浩平「いや・・・まあ・・・その、なんだ。まあ、色々とな」
詩子「ふ〜〜〜ん・・・」
浩平「あ、オレ、少し風呂に入ってくる」
     
     タン  タン  タン
  
     階段を降りる音がする。
詩子「・・・怪しいわね」
澪『怪しいの』
詩子「・・・帰ってきたとき、なんか満足そうな顔してたし・・・」
ちびみずか「・・・?・・・」
     トテ  トテ
     ちびみずかがなにかを咥えて戻ってくる。
澪『なんなの?』
     ちびみずかの咥えているモノを見る。
澪『っ!!!』
詩子「どれどれ・・・!!!」
澪『・・・・・・』
詩子「これは・・・おもしろそうね・・・ふっふっふ・・・」
     

     ゾクゥッ!
浩平「・・・なんか・・・寒気が・・・」


                                               <続く>


ももも「今週一発目〜!」
ちびみさき「ももも!大変だよ!」
ももも「どうした?」
ちびみさき「もももの学校ね、3月の初めから春休みだって!」
ももも「なにぃぃぃ!!!(知らなかったんだよ・・・)」
ちびみさき「だから、少し浩平無用遅らせると・・・」
ももも「ま・・・まさか・・・」
ちびみさき「大海原〜の二の舞になるんだよ〜!」
ももも「ぐはぁ!!!・・・そ・・・それはまずいな・・・」
ちびみさき「しかも、2月の終わりにテストが・・・」
ももも「これは・・・スリルがあるな・・・」
ちびみさき「ま、ちゃんと完成させようね」
ももも「うみゅ。そうだな」
ちびみさき「じゃ、ばいば〜い」
ももも「アデュ〜(おおっ!今日はなんか短い!)」