大海原で遠泳を〜2〜 投稿者: ももも
第二回  『始動』
詩子「じゃ、茜。スタート」
茜「・・・はい。位置について」
     ザッ
     全員が構えをとる。
茜「・・・スタート」
     キュドドドドドドドッ!!!
詩子「お〜っと!スタートの合図と共に選手全員が狙撃されました!茜、これは?」
茜「・・・罠のひとつです」
詩子「なるほど。あ、しかしさすがです。全員立ち上がって海に向かっていきます!」
茜「・・・一人ぐらいは落ちると思ったのですが・・・残念です」

     バシャ    バシャ
詩子「さて、集団になっていますが・・・あっ!一人異常なスピードで泳いでいます!」
茜「・・・高槻選手ですね」

高槻「遅い!遅いぞ虫ケラ共!ヒャーハッハッハ!」
     ヴイイイィィィン!

詩子「あ、あれは!スクリュー!いいの!?」
茜「・・・何でもありですから」
詩子「そうね。あ、高槻選手!どんどん進んでいます!速い!」
茜「・・・そろそろですね」

高槻「ヒャーハッハッハ!」
     ヴイイイィィィン!

詩子「何でしょうか?高槻選手の前方に白い固まりが見えますが・・・」
茜「・・・高槻選手に接触します」
詩子「あれは!」

     ユ〜ラ
                ユ〜ラ
羊達「メェ〜、メェ〜」

詩子「羊です!かの有名な泳ぎの上手い羊です!」
茜「・・・第二の罠ですね」

高槻「なんだ!お前ら・・・くそっ!離れろ・・・!」
羊達「メェ〜、メェ〜」
     バシュゥゥゥゥゥゥゥ!!

詩子「何でしょう!あの音は!?」
茜「・・・頭領です」
詩子「あ、ほんとだ。一際大きい羊が、高槻選手に突っ込んでいきます!」

頭領羊「メェ〜〜〜!」
     ドン!!
              キュォン!!
高槻「うわあああぁぁぁ〜〜〜・・・」
     キランッ!

詩子「あ!高槻選手、開始早々星になってしまいました!」
茜「・・・この大会を甘く見ましたね」
詩子「さあ!その間に他の選手はコースを変えて爆進中です!」
茜「・・・羊を避けたのでしょう」
詩子「意外と考えますね」<あたりまえだ!
茜「・・・?雪見選手がいませんが」
詩子「ホントだ・・・あ!いました!一人だけ羊に向かって泳いでいます!」
茜「・・・なにか策でもあるのでしょうか?」

雪見「うきゃ〜〜〜!!」
     バシャ    バシャ
羊達「メェ〜、メェ〜」

詩子「あ・・・襲われてる・・・」
茜「・・・何を考えていたのでしょうか?」
みさき「雪ちゃん・・・」
詩子「おや?先頭集団の動きが止まってますね〜」
茜「・・・どうしたのでしょう」

住井「くっ・・・迂闊だった・・・」
浩平「住井・・・!お前だな・・・お前のせいなんだな・・・!」
住井「ちょっと・・・新開発の・・・痺れ薬を・・・撒いて見たんだが・・・」
浩平「そ・・・それで・・・身体が動かないんだな・・・!」
住井「ふっふっふ・・・だが・・・自分も・・・薬の影響を受けるとはな・・・」
浩平「げ・・・解毒剤は?」
住井「落とした・・・」
     どす!
住井「ぐふっ!」
     浩平の拳が住井の腹に突き刺さる!
浩平「そんなこと・・・いばるんじゃ・・・ねえ・・・ガクッ」
住井「・・・・・・」
長森「大丈夫?浩平・・・?浩平!?」

詩子「どうやら薬が撒かれたようです!」
茜「・・・バカですね」
詩子「住井、折原両選手は意識を失ってしまいました!」

晴香「こんな・・・ものに・・・負けるもんですか!」
七瀬「乙女の力をなめないで・・・!」
     ババババババッ!!

詩子「二人、復活したようです!」

南「里村さんの・・・ためなら・・・こんな事の一つや二つ・・・!」

茜「・・・・・・」

南「里村さんへの愛で乗り越えてみせる!」

茜「・・・(ムッ)」
詩子「南選手も復活したよう・・・って茜?何してるの?」
茜「・・・スイッチです」
     ポチッ

南「オレの里村さんへの想いは不滅だーーー!!!」
     カッ!!!
南「?」
     南の下の水が白く光る!!
     キュドーーーン!!!
南「うぎゃぁぁぁ〜〜〜っ!!」
     バシャ〜〜〜!!

詩子「あれは!?」
茜「・・・用意しておいた機雷が役に立ちました」
詩子「茜・・・」
     *この後、軍事技術者が
       「彼女は戦うためだけに生まれてきたサイボーグだ」
       と言ったかどうかは定かではない(笑)

     プス    プス
南「・・・・・・」

詩子「あ〜・・・南選手黒焦げです。これはもうだめですね〜」
茜「・・・当然です」

由依「あれ・・・?これは・・・なんでしょう?」
     由依は小ビンを拾い上げる。
住井「ん・・・あ・・・あっ!それは・・・解毒剤・・・!」
由依「これは・・・いい物を・・・拾いました・・・」
     ごくっ。
住井「あ〜〜〜!!」
由依「あ、ちゃんと身体が動きますね。では」
     バシャ   バシャ
住井「げ・・・解毒剤が・・・」
長森「さ、私も浩平を起こしてみんなを追いかけなきゃ・・・」
住井「な・・・長森さんは・・・なんともないのか・・・?」
長森「日頃の行いがいいからだよ。浩平、起きて〜」
浩平「ん・・・あと二時間・・・」
長森「駄目だよ!ほらっ!」
     しかしここには剥ぎ取る布団は無い。
長森「しかたないよね・・・じゃ・・・」
     すぅ〜・・・
     息を吸い・・・
長森「えいえんはあるよ」
     ビクッ!
                ガバァッ!!
浩平「うわ〜〜〜!!オレはこっちの世界がいいんだ〜〜〜!!」
     ババババババッ!!
     浩平は逃げ出した。
長森「うわっ!速いよ〜!」
     ババババババッ!!
     長森の追撃。
住井「あいつら・・・くそっ・・・身体が・・・」

詩子「おっと!住井選手、どんどん差が広げられています!」
茜「・・・自業自得です」
詩子「さて、順位は・・・」
茜「・・・二人が張り合っています」

晴香「やるわね!」
     ババババババッ!!
七瀬「乙女の意地ってヤツね!!」
     ババババババッ!!

詩子「それを追って、由依選手!」

由依「晴香さ〜ん!待ってくださ〜い!」

茜「・・・余裕がありますね」
詩子「で、それを追っているのが・・・これはすごいわ!」

浩平「オレはこっちの世界にいたいんだ〜!!」
     ババババババッ!!
長森「えいえんはあるよ〜」
     ババババババッ!!

詩子「すごいスピードです!!このペースなら一位も夢じゃありません!!」
茜「・・・長森さんが、うまく浩平のトラウマを刺激しているようです」
詩子「さあ!これからレースはどうなるのでしょうか!」
茜「・・・他の人はほっときましょう」
詩子「ま、ももものことだから何考えてるかわかったもんじゃないしね」<ほっとけ!

                                               <続く>

ちびみなみ「おいっ!ももも!オレの出番はあれだけか!?」
ももも「そうだが?」
ちびみなみ「いくらなんでもあの扱いはひどいぞ!」
ももも「そうか?」
ちびみなみ「だいたい、もももの初SSはオレが主役をやってやったんだぞ!」
ももも「それはそれ。これはこれ」
ちびみなみ「だいたいもももは○○で△△すぎるんだ!」
ももも「・・・なに!?」
ちびみなみ「しかも□□で○○じゃないか!」
ももも「きさま・・・言ってはならぬ事を・・・」
ちびみなみ「これ以上言われたくなければ、オレの出番を・・・」
ももも「わかった・・・君の出番については考えておこう・・・」
ちびみなみ「やっと分かったようだな」
ももも「しかし、君は皆さんの救済SSのせいで強気になっているようだ・・・」
ちびみなみ「何が言いたいんだ?」
ももも「ここに住井特製の『大きくなる薬』がある。出番増やしてやるから飲め」
ちびみなみ「ああ・・・」
     ごくっ・・・
ももも「君は再教育の必要があるようだ。ばやん様の所で制裁を受けてこい!」
ちびみなみ「なっ・・・!嫌だぞ!そんなの!」
ももも「問答無用!行ってこ〜い!」
     ビュン!
ちびみなみ「うわ〜〜〜・・・!」
ももも「向こうに着く頃には薬でただの南になってるだろう・・・」
      (ばやん様、できれば面倒見てやってね)
ももも「もし、帰ってこれたら出番を作ってやるか・・・さて、感想だ」
つっこみ茜「・・・見張りにきました」

>吉田  樹様
ももも「すかさずっ・・・の後、なんなんですか〜!なんか気になります。」
つっこみ茜「・・・何考えてるのですか」
ももも「うっ!」

>YOSHI様
ももも「住井・・・南のことが嫌いなのか!?だから裏切るのか!?」
つっこみ茜「・・・もももよりましです」
ももも「ぐさぁっ!」

>奈伊朗様
ももも「う〜ん・・・いい作品ですね〜。心が温まります」
つっこみ茜「・・・もももには絶対書けませんね」
ももも「ぐはぁっ!」

>変身動物ポン太様
ももも「ここで住井がくるか!!意表を突かれたな・・・南かと思った・・・」
つっこみ茜「・・・もももにはないセンスですね」
ももも「・・・かはっ!」<吐血

>藤井勇気【華穂】様
ももも「ピクッと動く茜の肩・・・さりげない(?)描写が意味深でいいですね」
つっこみ茜「・・・これぐらいのことはやってほしいですね」
ももも「・・・・・・(死)」

つっこみ茜「・・・では、私は帰ります」

ももも「ふっか〜つ!!感想をくださった皆さん、本当にありがとうございます!」
ちびみさき「ありがと〜」
ももも「おや?帰ってきたのか?」
ちびみさき「うん。次回からはアシはまた私がするね」
ももも「よろしくな」
ちびみさき「こちらこそ」
ももも「即席〜の第三幕は・・・まあ、そのうちアップしますので・・・」
ちびみさき「早くしようね」
ももも「すみません・・・」
ちびみさき「じゃ、そろそろ。ばいば〜い」
ももも「アデュ〜」

     (ばやん様。勝手にお名前を使わしていただきました。すみません)