浩平無用! 投稿者: ももも
第六話  『浩平必要』  前編

     ドン!    ドン!
七瀬「まったく・・・きりがないわ」
みさき「ほんとだね」
七瀬「あれ?里村さんは?」
みさき「いつのまにかどこかに行っちゃったよ」
七瀬「しかたないわね。とりあえず住井君を捜しましょ」
みさき「そうだね」

     〜そのころ〜
茜「・・・いい香りがします」
     茜は甘い香りに誘われて『おね』の食堂に来ていた。
茜「・・・あれは何でしょう?」
     茜が見る先には何か大きな機械がある。
    『クッキングマシン』と書かれている。
茜「・・・どうやって使うのでしょう?」
     しかしボタンらしき物はない。
茜「・・・ワッフルが食べたかったです」
     ピー!
茜「・・・?」
     ガコン
     『クッキングマシン』から、出来立てのワッフルが出てくる。
茜「・・・?とりあえず食べてみましょう」
     パクッ
茜「・・・おいしいです」
繭「みゅ〜」
茜「・・・だれですか?」
     いきなりの新キャラにも驚かない。さすがである(笑)
繭「みゅみゅ〜」
茜「・・・分かりません」
繭「みゅ〜・・・」
     ごそ    ごそ
     ポケットからレシーバーのような物を取り出す。
繭「みゅ〜(翻訳機)」
茜「・・・何故か言ってる事が分かります」
繭「みゅみゅ(まだまだ未完成だけど)」
茜「・・・そうなんですか?」
繭「みゅ(そう)」

七瀬「見つけたわよ住井君・・・」
みさき「覚悟してもらうからね」
住井「ようこそ『おね』へ」
シュン「君たちが初めてのお客かな」
七瀬「折原を戻す事はできないの?」
住井「あいつは邪魔だから戻す気はない。まあ、どのみち戻れないが」
みさき「どうして邪魔なの?」
住井「女性に好かれるからだ」
七瀬「そ・・・それはあるかも」
みさき「やり直しが利くからね。ロードすれば」
シュン「邪道だけどね」
住井「と、言うわけだ」
七瀬「だからといって、許す気はないわ」
みさき「っ!」
     ダンッ!
     みさきが猛スピードで駆け出す。住井に向かって。
住井「ちょ・・・みさき先輩、まった・・・!」
     ゴンッ!
     見事なダイビング・ヘッドだ。
みさき「痛いよ〜」
住井「っ痛〜〜」
七瀬「みさき先輩・・・意外に頭固いわね」
シュン「住井君・・・避ければいいのに」
住井「体が動かなかったんだ」

     注>当然である。お約束からは逃げられないのだ

住井「え〜い、こうなったら!」
     ザワッ
     住井の目が金色になる
七瀬「くっ・・・こっちも!」
     ギンッ
     七瀬の目も金色になる
みさき「私だって!」
     し〜〜〜ん・・・
     何も起きない。当然である(笑)
みさき「さみしいよ〜」
七瀬「みさき先輩はどこかに非難してて!」
     ドンッ!
住井「他人の心配をしてる暇はないぞ」
     ガン!
七瀬「剣道で鍛えた腕を見せてあげるわ!」
住井「数々の死闘を繰り広げたオレをなめるなよ!」
みさき「頑張れ〜」

     〜そのころ〜
     ど・・・ん・・・
茜「・・・すごい音です」
繭「みゅ〜(誰か戦ってるみたい)」
茜「・・・住井君を見つけたみたいですね」
繭「みゅ〜?(知り合い?)」
茜「・・・はい」
繭「みゅ(じゃあ、見せてあげる)」
茜「・・・?」
     ごそ    ごそ
     テレビの様な物を取り出す。
     ぷちっ
            うぃぃぃん・・・
茜「・・・あ、七瀬さんです」
繭「みゅ〜・・・(不可視の力・・・)」
茜「・・・知ってるのですか?」
繭「みゅ〜(私が考えたの)」
茜「・・・すごいです」
繭「みゅ(ありがと)」

七瀬「はっ!」
住井「くらえっ!」
     ドン!      ギンッ!
             ガガガガガガッ!
        キューーーン!      ドーーーン!
七瀬「やるわね・・・さすがってとこかしら・・・」
住井「その程度なのか?七瀬さん」
七瀬「まだまだ!えいっ!」
     ドン!
     不可視の力が天井を打ち抜く!
住井「どこを狙ってるんだ?」
七瀬「ふっ・・・」
     ぴし・・・    ぴし・・・
     天井にひびが走る!
     ドーーーン!
     天井が落ちる!
住井「しまっ・・・ぐぁっ!」
七瀬「なめないで。あたし七瀬なのよ」
     七瀬WIN!
みさき「まだだよ〜!」
七瀬「えっ?」
     がしっ!
     瓦礫の中から出てきた手が七瀬の足を掴む。
七瀬「物質透過!」

     注>これも不可視の力の一つである(なんでもできるな・・・)

住井「やるねぇ、七瀬さん・・・でもまだまだだな」
     ぶん!
            ぽいっ!
     七瀬を投げる。
七瀬「きゃ〜〜〜っ!」
     ドガッ!
     七瀬が壁にぶつかる。
七瀬「痛〜〜〜」
みさき「大丈夫?」
七瀬「なんとかね・・・」
住井「さて・・・そろそろ遊びは終わりにしよう」
シュン「あ・・・なに?」
住井「なに?じゃないだろ・・・例のヤツだ」
シュン「ああ・・・いや、久しぶりの出番だからね・・・はい、これだね」
     かちゃ
住井「聞こえてますか?プロフェッサー繭」

     〜所変わって永遠の世界〜
浩平「ここは・・・どこだ?」
みさお「おにいちゃん・・・・こっちにきちゃったんだね・・・」
浩平「みさおっ!?何でここにいるんだ!?」
みさお「ここは、おにいちゃんのなかのもうひとつのせかい・・・だからわたしがいるんだよ」
浩平「もうひとつの世界?」
みさお「そう。まだちいさかったおにいちゃんがかなしみからのがれるためにつくったせかい」
浩平「で、なんでオレがここにいるんだ?」
みさお「ほんとは、きずながだんだんきえてくことでこっちのせかいにくるんだけど・・・」
浩平「だけど?」
みさお「エターナル・ウェポンでむりやりこっちにおくられたみだいだね」
浩平「くそっ!住井のせいだな!」
みさお「ほんとうなら、こっちのせかいにきたらみんなおにいちゃんのことわすれるはずだったんだけど・・・」
浩平「なにっ!?じゃあ、みんなオレのこと覚えていないのか!?」
みさお「ううん・・・おにいちゃん。かたちはいろいろだけどつよいきずなをみつけたみたいだね」
浩平「どういうことだ?」
みさお「おにいちゃんのまわりにいたひとたち、みんなおにいちゃんのことおぼえてるよ」
浩平「みんな・・・」
みさお「だから・・・みんなのところにかえってあげようよ」
浩平「みさお・・・」
みさお「ね・・・かえろ?いまのおにいちゃんならわたしがいなくてもだいじょうぶだよ」
浩平「みさおは一緒じゃないのか?」
みさお「うん・・・ほんとうはここにだっていちゃいけないぐらいだから・・・」
浩平「・・・・・・」
みさお「でも、おにいちゃんのこころのなかにずっといるから・・・だから・・・ね、かえろ?」
浩平「ああ・・・そうだな・・・でも、また会えるよな?」
みさお「おにいちゃんがのぞめば・・・でも、そんなことかんがえちゃだめだよ」
浩平「どうして・・・この世界に来るなって事か?」
みさお「うん。みんなおにいちゃんのことすきなんだからかなしませちゃだめだよ」
浩平「ああ・・・わかったよ・・・」

     〜さて話を『おね』に戻すとしよう〜
茜「・・・プロフェッサーってあなたのことですか?」
繭「みゅ(うん)」
茜「・・・すごい人だったんですね」
繭「みゅみゅみゅ(宇宙一の天才発明家)」
茜「・・・宇宙一の天才発明家だったんですね」
繭「みゅ〜(うんうん)」

     〜さて、そのころ七瀬たちは〜
七瀬「何独り言言ってるの?」
みさき「誰かと話してるみたいだね」
住井「プロフェッサー繭。実はこの船に新機能を追加してみた」
シュン「不可視の力を集める装置だよ」
七瀬「なっ!?」
みさき「どうなるの?」
七瀬「完全に制御された不可視の力は通常の何十倍の力を持つらしいわ・・・」
みさき「すごいね」

     〜さて、そのころ茜たちはというと〜
茜「・・・あんな事言ってますよ」
繭「みゅ(勝手な事して)」
茜「・・・少し言葉遣いの悪い翻訳機ですね」
繭「みゅ〜〜〜(仕方ないわ。未完成なんだから)」
茜「・・・そうですか」

     〜さて、舞台は再び七瀬たちに〜
七瀬「で?それでどうするつもり?」
住井「そうだな・・・よし、実験といこう」
みさき「実験?」
住井「そう。不可視の力を地球に向かって撃ってみよう」
シュン「準備はできてるよ」
住井「よし、撃て!」
シュン「ラジャー!エネルギー充填100%!・・・発射!」
     ドン!
            ギャゥゥゥン!
七瀬「なんてことすんのよ!」
みさき「あ〜〜〜!」

茜「・・・大変です」
繭「みゅ〜(神に祈る)」

                                           <後編に続く!>

ももも「おしゃ!後ひとつ!」
ちびみさき「やっとって感じだね」
ももも「うみゅ。さて今日はこれで切り上げよう」
ちびみさき「あれ?早いね」
ももも「もし、このSSを保存してくれる奇特な方がいるなら、できればこの座談会を消して・・・」
ちびみさき「消して?」
ももも「次の後編をここに貼り付けてくれれば幸いです」
ちびみさき「あ、だからもう終わるんだね」
ももも「うみゅ。完全版は作らないからな」
ちびみさき「そうなんだ」
ももも「ということで・・・」
ちびみさき「ばいばいだね〜」
ももも「アデュ〜」