思い出 投稿者: もうちゃん@(裏)
これから先のお話は前回を越えて暗くなっている恐れを自分で感じます。
くら〜いお話が嫌いな場合は避けていただいてもいいですぅ〜が
読んでいただければ幸いです。

でわ どうぞぉ〜
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僕は黒く染まった空を見上げていた。
さっきから見ている この空はどんな意味が有るんだろう?
この空がなんなのだろう?
その答えは返ってくる訳でもなく。
ただ ただ 雨の音ばかりが返ってくる。

『それにしてもこの大人の人達はなんだろう?』

僕は自分の中では答えが見出せない。
一人のおじさんに聞いてみた。

「ねえねえ おじさん 今日は何かあったの?」
「ああ 浩平君・・・だね?」

僕はこの人が僕の名前を知っているのを少し疑問に思った。
でも 僕の興味はこの人だかりが何なのかという方にむいていた。

「気の毒だね でもくじけちゃいけないよ」
「きのどく?・・・くじける?・・・どうして?」
「何をいってるんだい? 君が一番最後まで立ち会ったんだろ?」

立ち会った?
僕が最後に誰と立ち会ったの?

「おじさん 僕は誰と立ち会ったの?」
「誰って浩平君はみさおちゃんの事をどうでもいいと思ってるのかい?」
「・・・み・・さお?みさおがどうしたの?」

声が震える。
僕は知らず知らずの内に自分では分かっていたのかも知れない。
でも 僕はその自分の想像でしかない僕の考えが間違っている事に微かな期待を持っていた。

「みさおちゃんは死んだんだよ。そしてこれがその葬式だよ」

僕は思わず息を飲んだ。
喉が急に渇き始める。
みさおはさっきまで僕と一緒にいたんだ。
僕はみさおをおんぶしていたんだ。
みさおは僕と『永遠』にいようって約束したんだ。
そんな・・・そんなはずない!!

「違う!!みさおは死んでない!!」
「何を言ってるんだい?みさおちゃんは死んだんだよ」

僕は持っていた傘を放り投げおじさんに飛びついた。
僕はおじさんの足にしがみ付いて足を殴りつづけた。

「違うよ!僕とみさおはさっきまで遊んでたんだ!元気に遊んでたんだ!」
「なっなんだ!・・・この子は・・・ 親がああなる訳も分かるな」

そうだ お母さん・・・お父さんは?
きっと お母さん達なら僕の言う事を分かってくれるはずだ。

「お母さんは?お父さんはどこにいるの?」
「こっこの・・・離れろ!」

おじさんが僕を無理矢理ひっぺがえしにかかった。
僕は答えを聞くまで離れるつもりはなかったけど力が違った。
僕は放された瞬間に勢いが余ったまま後ろに尻餅をついた。

ザアアアァァァァァ!!!

雨はさっきよりも激しくなる。
僕の服に染み込んでいく雨 まるで僕の中に溶け込むように・・・
もう冷たいと言う感覚も無くなってきていた。

『お母さん・・・お父さん・・・どこにいるの?みさおは死んでないよね?』

僕は雨を降らしつづける空を見上げながらそんな事を考えていた。
急に雨が遮断された 空を見ていた視界には赤色が広がる。

「ほら 浩平・・・風邪引いちゃうわよ」
「あっ! おか・・・由紀子おばさん?」

ハンカチで僕の顔を拭いてくれる。
そうだ! 由紀子おばさんなら分かるかも

「ねえ 僕のお母さんは?お父さんは?みさおは死んでなんか無いよね?」
「浩平はね・・・おばさんの養子になるのよ」
「なんで?僕にはお母さんもお父さんもいるのに?」
「浩平・・・つらいかもしれないけどもう・・・あなただけなのよ」
「僕だけ?」

由紀子おばさんは一回うなづいて話を続ける。

「みさおちゃんももうこの世界にはいないの お父さんもお母さんの場合は少し違うけど浩平にはまだ難しいわね。」

みさおはもうこの世界にいないの?
お父さんもお母さんも?
なんでなんでなの?

「みさおちゃんの時は浩平が一緒にいたのよ?覚えてないの?病院で」
「僕がいっしょに・・・病院?」

僕はさっきの病院で部屋から運ばれていく女の子を思い出す。
誰かに似ていた 僕が良く知ってる女の子に。
だから見ようとした。
でも 見れなかった。
僕はあの時見れなかったんじゃなくて見たくなかったのかも知れない。
現実を見たくない。
苦しそうにしてる姿を見たくない。
だってあれは僕の大事な・・・・・・・いも・・・う・・・と?

「あ・・あ あれが・・・みさ・・・お?」
「どうしたの 浩平?」
「うっ・・・嘘だぁ!!みんな僕に嘘をついてるんだぁぁ!!」
「落ち着きなさい 浩平!」

由紀子おばさんが暴れる僕の体を引き寄せ抱きしめる。
そして 僕の濡れた髪の毛をなでて僕を慰めてくれた まるでお母さんの様に
僕が喋り出すまでずっとそうしてくれていた。

「じゃあ もうお父さんもお母さんもみさおもいないの?」
「・・・そうよ でもあなたはまだいる みさおちゃんの分も生きてあげるの」

ザアアアアアァァァァァァ!!

「僕が・・・みさおの分も・・・」
「そう あなたが生きてあげるの」
「うん 分かったよ」
「それじゃ 先に入って待ってるわね」
「僕は少し後から行くね」

由紀子おばさんが先に行った。
僕は傘を拾い上げ 走り出した。
僕の記憶の中で最後にみさおと遊んだ場所に

「はぁ・・・はぁ・・・みさお・・・お母さん・・・お父さん どうしてなの?どうして僕だけなの?」

僕の握っている手から傘が滑り落ちた。
雨が僕にあたる。

「みさおから約束を破るなんてずるいじゃないか!『永遠』なんてどこにあるの・・・?」

僕は空を見上げる。
まだまだ 止みそうにない雨の中僕は泣いていたのかも知れない
でも それが涙か只の雨か僕は分からない。
只 自分の中から熱いものが流れ落ちていく・・・それだけだった。



永遠の世界・・・

どこにあるんだろう?・・・

幸せな中でみんなとずぅぅっといられるのかな?・・・

みんなが幸せのまま暮らせるのかな?・・・

僕も幸せに暮らせるのかな?



「みさお・・・お兄ちゃんはどうすればいいのかな?」

急に雲は晴れ 空が奇麗な水色を浮かべだす。
周りには何も無い ずぅぅ〜っと青い空が広がっている。
地面も草も木も動物もすべていなくなる。
あるのは僕と空そして・・・

「お兄ちゃん・・・」

みさおだけ。

「みさお・・・僕はどうすればいいのかな?」
「それは自分で決めるんだよ お兄ちゃんはどっちを選ぶの?」
「選ぶ?」
「そう 大切な人か永遠の幸せの世界かだよ」
「大切な人・・・永遠・・・」

僕はその時どちらを選ぶんだろう?
永遠・・・
自分にとってかけがえの無い人・・・
・・・・・・・・・・・・
僕はきっと・・・

「みさお・・・」
「お兄ちゃんならどっちを選ぶの?」
「僕は・・・・・・・・・・」
「そう・・・ お兄ちゃんが決めたのならみさおは何も言わないよ」

笑顔のみさおが空の中に薄れていく。
僕はその消えていきそうなみさおに向かって走り出した。

「みさお!!もう・・・もう会えないのか!!」
「大丈夫・・・私はお兄ちゃんの中にずっとずっといるから」

僕の中にみさおが?

「たとえお兄ちゃんが・・・・・・・・・・を選んだとしても私はずっと記憶の中にいるからね!」

みさおは眼に溜まった涙が溢れ出すように零れ落ちていく。

「それじゃ お兄ちゃん バイバイ!!」

そして最後にはいつも僕に見せていた笑顔で僕の目の前から消えた。

「みさおおおおおぉぉぉ!!!!」

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これにて彼の見た夢を終わります。
彼はどちらを選んだのでしょうか?
永遠?
それとも・・・
大事な人?
彼の選んだ最後の選択肢は読んでいただいた方に決めていただきたいと思います。
そして最後に彼がどんなENDを迎えたのか それは書いた私にも分かりません。
でも どちらを選んでも後悔してはいないでしょう。

だって彼の中には『大事な妹みさお』がいるのだから。
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エピローグ!!(こっからギャグ(笑))

「こうへ〜〜い こうへ〜〜い!!何所にいるんだよ?」

いつもの聞きなれた声が下から聞こえる。
そういえば 俺ってどこで寝てるんだ?
まぁ 眼を開ければ分かる事さ

「おわぁ!!空が大気圏が屋根が無い!!」
「あ〜〜こんな所にいたぁ!」
「うおぉ〜〜 長森やっ屋根が消えちまったよ!」
「何いってるんだよ ここ屋根の上だよ・・・」
「へっ?」

そういえば 昨日は空が奇麗だから屋根で寝る事にしたような・・・

「う〜ん 今日は休みだと思うんだが?」
「あっ・・・そうだっけ?」
「ふぅ〜 まぁ今日会ったのも何かの縁だパタポ屋でも行くか」
「うん そうしよ」

長森は窓から出していた顔を下げて鼻歌を歌いながら消えていった。
俺はよいこらせと腰を上げ屋根を伝って降りていく。
歩いてる途中に気付いたんだが・・・
バナナの皮かなんかあるんですけど・・・
まぁ こうなったらお約束?(誰に聞いてるんだろう)

ツルン!!

「おわぁ!さよなら僕の人生」

まず俺は二階から一回の屋根でバウンドし
そのままコロコロ転がりながら屋根から落ち
家の正門の前の地面にめり込み(人間の型を残しつつ)STOP!
俺はその場で考えた。

『あ〜主人公 死なないからこその主人公(かなり字余り)』

「あ!こっ浩平どこいっちゃったの? こうへ〜い!」
「お〜い 長森ぃ〜助けてくれぇ〜」

俺の手をグイグイ引っ張る感触を俺は感じた。
なんとか俺は怪我も無しに無事救出された。
気がする・・・

「ふぅ ありがとうな長・・・あれ?」
「あ〜浩平 ここにいたんだぁ〜」

う〜ん あれはなんだったんだろう。

「まっいっか 俺達ももうそろそろ二年生だな」
「そうだねって早く行かないと並ぶ事になっちゃうよ」
「それは嫌だな とっとと行くか」
「うん」

俺と長森は全力でパタポ屋に向かう。
後で気付く事だったのだが 浩平君はあばらを一本折っていたらしい。 合唱

「お兄ちゃん・・・性格全然変わってないね(汗)」

ちょっと心配性なみさおでした。

これにて このお話を終わります!!
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私(壊)「お〜〜!!無事終了」
浩平「俺 あばらが・・・」
私(壊)「大丈夫 ワッフル食った時になぜか吐血が出てきて検査したら折れてただ・け♪」
浩平「それって・・・主人公か?」
私(壊)「まぁ いいって平和的に終わったし」
浩平「なぜ あそこまで書いてエピローグを書く?」
私(壊)「いや 浩平が何かと(夢の中)空見てたのは屋根で寝てたからをさり気無くアピール」
浩平「だからってあばら折らなくても・・・」
私(壊)「あ〜 それにしても又シリアス書いてみたいね」
浩平「また くらいやつか?」
私(壊)「時と場合によるし 最後にギャグはいいねぇ〜って思ったから」
浩平「そうか 勝手にしろ」
私(壊)「これで次回何を書くか悩むなぁ〜 また空でも見て考えよっと」
浩平「夢ネタはもうやらないのか?」
私(壊)「かけたら書きたいけどね それでわ 次回の時に又会いましょう!」
浩平「最後までお付き合い下さってありがとうございました。」
私(壊)「皆さんはどんなENDを迎えたでしょうか? それでは!☆ミ」
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