そして 投稿者: もうちゃん@(裏)
このお話は後半から暗くなってるような気がいたします。
気分を害されなければいいなって思ってます。
そんな方は流し読みしてくださいね☆ミ

でわ どうぞぉ〜〜
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「それじゃ 先にいってきまぁ〜す!」
「浩平 しっかりガンバルのよ」
「後でみさお達も行くからね」
「うん わかった」

カチャン!
僕は家のドアを開けて学校へと向かった。
ある程度学校に近づくと色々な所から声が聞こえる。

「お前 今日はなんの競技に出るんだ?」
「おはよ〜」
「赤組が勝つに決まってるだろ」

僕はそんな会話を聞きながら自分の教室に入る。
友達とも会話を交わす それだけでも時間は結構潰れるしね。

ポンポンポンポ〜ン♪
「六年一組から順に・・・・」
チャイムが鳴り呼び出しがかかる。

「折原 もうそろそろ並んでよーぜ」
「あっうん そうだね」

僕は自分の席から立った時急に目の前が真っ暗になった。
改めて目を開けるとそこは病院だった。

「・・・・・・病院の前になんでいるんだろう?」

確かに僕は学校にいたはずだけど・・・この病院はなんなんだろ?
僕がその病院に入ろうとした時にまた景色が一変した。
さっきまでの景色に逆戻りする

「あれ・・・僕は何を見ていたんだろう」

いつのまにかに運動会は始まっていた。
回りを見渡すとある一角で目が止まった最前列にみさおとお母さんがいた。
恥ずかしいけどこれでみさおにカッコイイ所を見せれるな。

「次の競技は芋虫レースです 父兄の皆様応援をよろしくします」
「うわぁ 僕の期待している競技じゃない」
「何いってるんだ?紅白リレーは最後だろ」
「うう それはそうだけど・・・」
「まぁ お前は白組だから容赦しないぞ」
「ふふふ 僕をダンボールの浩平としってのことか?」
「こじきの王者ってわけか」
「うう・・・違う」

そんな会話をしながら僕は自分の前においてあるボロボロのダンボールに入る。
そしてチラッとみさお達の方を見てみる。
ちょっとよそ見をしていた。
僕はここはチャンスと思い自分の潜在能力にかけてみた。
勝負は一瞬だ。

「よ〜い!どーん!」

僕はその音がなった瞬間にすごい勢いで転がり出した。
順調だった。
途中までは・・・後少しという所で、

「こうへ〜い! ハイチーズ!」
「いえぇ〜い!」

カシャ!
ああ 思わず振り向いてしまった。
しかもみさおもバッチリ見てるし・・・
僕はショックの中 一位になった。
これは挽回しなくちゃな。

流れる時間の中僕は何かをするでもなくボォーとしていた。
いや ボォーと何かを考えていたのかもしれない。無意識に
いつのまにかお昼の時間になっていたようだ。
回りにはもう食事を楽しんでいる親子がいっぱいいた。
僕も急いでお母さんの所に急いだ。

「おにいちゃん!おそ〜い」
「ごめんごめん なんかボォーとしてたんだ」
「お兄ちゃんやっぱりボケちゃったの?」
「・・・・やっぱりってなんだぁ!」
「ほら 浩平お昼を食べて力つけなくちゃね」
「うん わかってるよ」
「それじゃ お弁当を食べたらみさおにカッコイイとこ見せれるの?」
「当たり前だろ」

お母さんがお弁当箱を開ける。
僕の好きなものが結構入っていた、ちなみに納豆は入ってなかった。

「いただきます!」

おかずに手をつけて僕は驚愕した。
お・・・おにぎりがはいってなぁぁぁい!!

「お母さん おにぎりはないの?」
「ふふふ 今日はね みさおが握ってくれたのよ」
「そっそうなのか?みさお」
「・・・・うん 今日はみさおも頑張ったんだよ」

はずかしいのを隠すかのようにみさおは自分の持ってきたリュックサックをゴソゴソする。
そこで取り出したパック。
僕に ハイッ と差し出し僕に開けてと言った。
僕はそのタッパを カパッと開けた。

「わぁ スゴイ大きいおにぎりだ。」

それはお母さんが握ってくれるような奇麗なおにぎりじゃなかったけど
のりで顔を作ってくれたみたいだ。

「みさおは早起きしてお兄ちゃんの為に作ったのよね?」
「うん お兄ちゃんには頑張ってほしかったから」
「みさおは良い子ね」
「ねえねえ お兄ちゃん・・・味は?」
「いや・・・まだ勿体無くて食べてないけど」
「はやくたべてよぉ〜」

僕は一口そのおにぎりをかじった。
もぐもぐ・・・モグモグ・・・ゴックン

「どう?お兄ちゃん」
「うん うまい なんと言ってもこの塩加減が最高に良いよ」
「ほんと!?」

みさおの顔がパァーと明るくなった。
僕まで思わずつられ笑いが出てしまった。

「おにぎりはな塩加減が命なんだぞ みさおはいいお嫁さんになれるな」
「みさおを誉めても何も出てこないよ」
「いや このおにぎりだけで充分だよ」

僕は本当に心の底からそう思っていたと思う。
僕は空を見上げた とても奇麗に晴れていた。 
とてもまぶしかった・・・また景色が変わる。 
空の色は無くなり壁の独特の色が僕の目の前に広がる。
今度は病院の中にいた。 

「ここは・・・病院?」

大人の人達が一つの部屋に入り、出てきた時には誰かが運ばれていた。

「あの子・・・僕の知ってる子に面影が似てる気がする とても大事な僕の・・・」

僕はその運ばれている女の子の顔を覗き込もうとした時 大人のひとに阻まれてしまった。
僕はその事を知らなきゃいけない気がした。いや 知らなきゃいけないんだ。
あの運ばれている女の子は一体誰だったんだろう?
分からない あの子が一体誰だったのか・・・
僕は 病院の窓から見える空を眺めていた。
分厚い雲に包まれ今にも雨が降りそうだ。
その景色は 瞬く間に晴れ上がりさっきまでの奇麗な空に変わっていた。

「あれ? 僕は何をしていたんだろう」
「おい 折原!お前の出番だぞ 早くいってこいよ」
「えっなんだっけ?」
「紅白リレーだろ」
「あっああ そうだったね」

まただ・・・また途中までの記憶がないや ボォーとしすぎかなぁ?
僕は入場門の前に集まった。
僕より大きい 5.6年生とかもいる。
でも 今回の僕の敵は赤組の子だ。
僕は第二走者で走る事になっている。

「おにいちゃ〜ん 頑張ってねぇ!」
「おう!兄ちゃんのカッコイイ所を見せてあげるよ!」

というセリフとは裏腹に僕は僕の宿敵(赤組の子)に指摘された。

「ねえ 折原・・・足と手が両方同時に出てるよ」
「ハっ!違うぞ これはちょっとした緊張じゃないぞ」
「それじゃ 僕には勝てないよ 折原」
「くぅ〜・・・」

言い返すに言い返せなかった。 
なんせさっきから足はもつれるし頭の中は真っ白だし
こんな時はどうすればいいのかなぁ〜・・・
そんな時にみさおとの昨夜のやりとりを思い出した。

『こうやって手のひらに三回『人』って文字を書いてそれを飲む真似をするんだよ』

確かに僕は昨日これをやって落ち着いた。
僕はすぐさまにそれを実行した 落ち着いてきたんだろうか。
目の前の視界が白い物ではなく自分の視覚でしっかりと前を見つめていた。
これならいける!
そう思った時 スタートの合図がかかった。
僕は自分の位置に移動し出番を待つ そしてはちまきを締め直す。
もう 赤組の子との勝負ではなく自分の力をみさおに見せてあげたい!
そんな気分だった。

パアアアァァァァーン!!

この音を区切りに運動会のテーマソングが流れる。
第一走者の子は少し遅れて僕にバトンを渡す。
赤組の子の背中を見ながらのスタートだった しかしそれほどの差はなかった。

『まだ これくらいなら抜ける!』

僕はそんな事を思いつつ外に回り込み一気に抜きにかかった。
徐々に相手の顔が近づいてくる 後少しで抜ける そんな時靴紐を踏んでしまった。
バランスが崩れ相手の子との間がドンドン広がって行く。
そのまま 次の子にバトンを渡した。 
それから先の事は覚えていない。

そして 全ての競技を終了してHRが終わり解散となった。

お母さんとみさおは待っていてくれた。

「・・・・・・・・・・・くやしいなぁ〜」
「大丈夫よ 浩平は自分の役割はちゃんと果たしたじゃないの」

お母さんは僕の頭をなでながら言ってくれた。

「そうかなぁ・・・結局あの後負けたみたいだし」
「ねえねえ お兄ちゃん」
「なんだ みさお?」
「公園によっていこうよ」
「別に良いけど」
「それじゃ お母さんは家で御飯作るから先に帰ってるわね」
「うん 分かったよ」

そういうとお母さんと僕たちは途中で別れた。
空を見上げてみると奇麗な夕焼けになっていた。
公園にむかう途中 みさおが勝負しようと言い寄ってきた。

「お兄ちゃん 公園まで競争しようよ」
「あっいいけど 兄ちゃん手抜きはしないぞ」
「いいよ みさおだって走れるんだよ」
「よ〜し 分かった いくぞー」
「よ〜い・・・・・ドン!」

僕とみさおは一緒に走り出した。
一気に僕との差が開く それでもみさおは止めようとは言わなかった。
僕はそのままの勢いで 公園に先に到着した。
荒い息も深呼吸をしてすぐに落ち着く。
その後にみさおも公園に着く。

「はぁ・・・はぁ・・・お兄ちゃん はやいよぉ〜」
「大丈夫だ みさおも女の子にしては速い方だったと思うよ」
「そんな事ないよ・・・はぁ・・・お兄ちゃん ブランコにのろ」

まだ みさおは呼吸が揃わないようだ。
膝に手を付けて前かがみの状態で息をする。

「よし お兄ちゃんが押してあげよう」
「ありがとう」

僕たちは公園の人気者ブランコの所に行く。
今 この公園には誰もいないから僕たちだけのブランコになっている。

「ほら みさお座っていいぞ」
「うん」

キィ!・・・キィ!・・・
と 金属が擦れあう独特の音が響く。

「今日のお兄ちゃんかっこよかったよ」
「そうか? 途中ころびそうになった時の事を友達に笑われたけどな」
「ううん 違うの 他の誰かがとかじゃなくてみさおの目にはかっこ良く写ったんだよ」
「そうか じゃあ 僕の目的は達成されたわけだな」
「そうだね」

クスクスと笑うみさお

「そうだ お兄ちゃん 『永遠』 って知ってる?」
「え〜と・・・ずぅぅぅぅ〜〜とって事だっけ?」
「そうだよ お母さんから聞いたんだ」
「その 『永遠』 がどうしたんだ?」

ピョンと ブランコから飛び降り後ろを振り向いて僕にこういった。
後ろの暁色の太陽がみさおとかぶっていた。

「お兄ちゃんと ずぅぅぅぅ〜〜っといられればないいなぁ〜って思ったの」
「そうか だったら みさおとは『永遠』にいような」
「うん」
「そろそろ 帰ろうか 御飯もできてると思うし」

僕はその手に持っていたブランコの鎖を手から離し公園の出口に行く。

「お兄ちゃん!おんぶ!」
「はっ?いまさらなんでだ?」
「疲れちゃったよぉ〜 おんぶしてくれなきゃ死んじゃうよぉ〜」
「分かったから 駄々をこねるなよ」
「わ〜〜い☆ミ」

僕の背中にみさおが飛びついてきた。

「結構・・・重いな」
「きにしちゃ め!」
「はいはい・・・」
「お兄ちゃんはみさおの事をどう思ってるの?」
「そうだなぁ〜・・・みさおは僕の事をどう思ってるだ?」
「だぁぁ〜〜すき♪」
「僕は・・・」

僕の言葉は途中で途切れた。
今まで背中に背負っていたはずのみさおの重さが無くなった。
僕はいつのまにかに傘を持ち雨の中をたたずんでいた。
周りには 黒い服を着た大人達がいた。

ザアアァァァァァァァ!!

雨の音の中 僕はそのどす黒い空を見上げた。
雨はまだまだ やみそうにない・・・
続く・・・・・・・・・・・・・・
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私(裏)「いえ〜い 内容にそぐわないあとがきコーナー!!」
浩平「じゃあ なんで書くんだ?書かなくてもいいんでは?」
私(裏)「じゃないと 僕が死ぬ」
浩平「にしても どんどん暗くなってないか?特に最後」
私(裏)「おう!ダークだねぇ〜 特に次回は」
浩平「俺ってひどい目にばっかりあってる・・・」
私(裏)「それに 前回の「夢・・・」と今回の「そして」次回の題名を繋げると一つの題名になるのさぁ!」
浩平「そんな 回りくどいやり方をするなよ・・・」
私(裏)「じゃないと お話の展開がバレバレになっちゃうんだもん」
浩平「この時点でばれてるんじゃ?」
私(裏)「しまったぁぁ!!・・・まぁいいんじゃないの いずればれる事ですし」
浩平「んで 次回はどうなるんだ?」
私(裏)「えぇ〜と 早めに投降して暗いお話を書く予定」
浩平「だから その早めってやめろ!!」
私(裏)「んじゃ 次回でこれは終りの予定ですぅ 読んでいただければ幸いです!」
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