大好きなあなたへ 投稿者: まてつや
2月14日。
俗に言う、バレンタインデーというやつである。
世間一般では、
女の子が想いをよせている相手にチョコレイトを渡す日……として認識されている日である。

男の立場としては、自分が想いをよせている相手からもらえれば天国。
中には義理チョコというのもあるが、
それも『日ごろの感謝をこめて』というものであるから
もらえれば、当然のごとく、うれしい。
逆に1個ももらえないと、とても寂しく。
心にブリザードが吹いてやまない。

女の立場としては、好きな相手への『告白』にもなる一大イベント。
この日のために、お菓子作りを練習する女の子だっている。
女の子たちに、告白の勇気と機会を与える、大切な日。



ここにも、今まで秘めた想いをこの日にかけようとしている少女がいた。
この日のために、慣れない料理の勉強もした、
母親にはじめて、「料理を教えて」と頼んだ。

ずっとずっと秘めたいた、あこがれの人への、淡い恋心。

その人のことを想いながら、一生懸命作った、愛情のつまったチョコレイト。

すごく格好いい、クラスでも人気者のあの人。
今まで、自分なんかは相手にされない、と半ばあきらめかけてたが
その想いは、消そうとすればするほど、考えないと思えば思うほど、
逆に、切ない愛しさに変わって、

『ああ、自分はやっぱりこの人が好きなんだな』って、わかってしまう。

この留まることのない想いを……
彼女……広瀬真希は、ついに開放しようとしていた……


(嫌われてもいい……このまま、あの人にこの想いを伝えられないよりは……)




彼女はありったけの勇気と愛情を抱いて、席を立った。

そして、一歩一歩、あこがれのあの人の席に近づいていった……

身体が指先まで震えて……
胸の鼓動が、自分でも良く聞こえるほど、波打っていて……

それでも、彼女は歩みをやめない……大好きなあの人に想いを伝えるために……



そして、彼女は……たどり着いた……本番はここからだ

「ん? 広瀬……どうしたんだ?」
前の席の七瀬留美と話していた折原浩平に声をかけられた……

七瀬もあわせてこっちを向いた。

広瀬は凄まじいまでの緊張に卒倒しそうになっていた……だが、気力をふりしぼる

「あ……あの、わた……渡したいものが……ある……の」

汗が止まらない、顔が熱い。
言わねばならない、自分の想い。

「ず……ずっと、あなたのことが好きで……その、チョコ受けとって……欲しい……の……七瀬……さん」


ぴしぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃ!

氷のように凍てつく七瀬……




バレンタインデー……
それは女の子が想いを秘めた相手(異性とはかぎりませんよね?)にチョコレイトを贈る日。

(おひまい)

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あとがき
ああううう、こんなネタですいませんですぅぅ(汗)
ついに、究極の関係SSを書いてしまいました(TT)

作者は広瀬さんのこと嫌いじゃないんですが……
どうしてこんな話になったんだろう?
次はもちっとマトモなやつ書きますぅぅぅぅ