昔、とあるえら〜いお坊さんが、とてもとても果てしなく遠い『永遠』という、 神(みさお)様がいる世界を目指して旅をしていた。 その坊さんの名前は折原法師といった。 彼の行く先は遠く、険しい難所を越えたり、 様々な妖怪たちに行手を阻まれることもあった。 彼がそんな旅を続けていたある日、大岩の下敷になった猿がいた。 浩平「よお、七瀬」 つぶれていたのは、七瀬だった。 七瀬「ううううううう、どうしてあたしがこんな役なのよ〜」 瞳に涙をためつつ、七瀬がうめいた。 浩平「おまえなあ、狂暴なためにお釈迦様(澪)に動けなくされた猿の妖怪だろ? おまえにぴったりな役じゃないか」 七瀬「なんで、あたしにぴったりなのよっ!」 浩平「言っていいのか? 克明に……、それはおまえ……、 いろいろな人にそう思われてるからだろ? 藤井勇気さんだって、おまえを猿役にしてるし、もう適役!」 七瀬「ああああああああああああああああああああああああ! なんでまた猿なのよおおおおおおおっ!」 七瀬の絶叫には涙すら含まれていたが浩平は冷酷に……。 浩平「いや、いいんだ。七瀬がそのまま一生、岩の下敷でいい、っていうのなら」 ……すたすたすた…… 浩平はそういうと、無情にも七瀬に背を向けて歩き出す…… 七瀬「いやあぁぁぁぁぁぁぁぁ! それはもっとイヤ〜〜〜〜〜! 待って、折原〜〜〜〜〜〜!!」 すると浩平は、くるりと振り返り、 浩平「猿だと、認めるんだな?」 七瀬「ううう、そ……それはぁ……」 ……すたすたすた…… 七瀬「イヤ〜〜〜〜〜! ウソですぅぅぅぅううう……折原〜…… いいや、折原様〜〜〜〜〜〜〜!」 浩平「七瀬なら、いつものようにそんな岩くらい軽くもちあげて 『これでお手玉もできるのよ、おほほ』とか言ってくれよ」 七瀬「ンなこと、できるかぁ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜っっっっ!」 その後、七瀬はなんとか浩平から、岩についていた呪符をとってもらい、 身体の自由を取り戻した。 その後、食べ物屋でお金が払えなくなっていた…… 大食いの豚の化け物──みさき。 それに、普通のお皿を頭の上にのせ 『わたしは浩平とずっといっしょだよもん』 などと言ってきた河童──瑞佳。 その2人を加え、さらに旅を続けていた。 そんな4人の前に、行手をジャマする2人組の妖怪が現れた。 浩平「あれ? 茜に……南……おまえら2人仲良く登場っ!?」 南「ははは、ついに俺の愛が伝わったのさ!」 茜「……違います」 茜が心底イヤそうな(といってもあまり変わらないが)顔をして言う。 瑞佳「むくわれないね〜、南くん……」 しかし、瑞佳が南に向ける視線には哀れみはなく、笑っていた。 みさき「金閣(きんかく)と銀閣の役じゃないのかなぁ……」 浩平「どういう理由でこの2人なんだ?」 南「だから、俺たちがラブラブだから……」 茜「……嫌です」 即答だった。 茜「わたしの髪の色です……」 七瀬「金色……南くんも銀色に染めてるし……」 茜「……金閣と銀閣ではなく、金髪と銀髪です」 七瀬「はぁ……、あのバカ作者が考えそうなくだらないネタよね」 作者(ほっとけ!) 南「とにかく、俺と里村さんのラブラブパワーでおまえらを倒す!」 そういうと、南は腰にくくりつけていたひょうたんをはずし…。 南「おい、『折原』!」 瑞佳「浩平、返事しちゃダメだよ。呼ばれて返事すると ひょうたんに吸い込まれちゃうんだもん」 返事をしそうになった、浩平の口を手で押さえながら瑞佳。 南「『川名先輩』、『七瀬さん』、『長森さん』、『折原』!」 茜「……『南』」 南「……はい、なんですか? 里村さん」 バカだった……。 しゅおぉぉぉぉぉぉんん! 南は、茜のひょうたんに吸い込まれてしまった。 七瀬「……」 瑞佳「……」 みさき「……」 七瀬「……」 浩平「……何を考えているんだ? 茜」 茜はこっちを向き、嫌な微笑みを浮かべたまま、告げる。 茜「……これで、おいしいワッフルの材料がそろいました…… わたしへの愛情たっぷりのエキスをつかったワッフルは さぞ、おいしいでしょうねぇ……」 哀れ……、哀れすぎるぞ南!(笑) 見事(?)、敵を撃退した折原たちに襲いかかる次の相手は…… 繭「みゅ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜♪」 牛の着ぐるみを身につけた、女の子だった。 しかも、なぜか巨大化していた。 浩平「ま……繭……!?」 茜「……違います」 なぜか付いてきた茜が答える。 茜「あれは……最大級の妖怪──みゅ〜魔王です」 浩平「みゅ〜はフェレットじゃないのか!?」 なぜに牛の着ぐるみ。 茜「……『牛魔王』に掛けて、『みゅ〜魔王』だそうです」 みさき「またまた、作者が考えそうなことだね」 作者(うう、ネタがないんだよ〜) 浩平「よしっ! 出番だ七瀬……あれをやっつけろ!」 七瀬「ああ、もう。わかったわよ」 七瀬がヤケぎみに前に出る。 七瀬「キント雲と、如意棒よ…。来いっ!」 ぎゅおぉぉぉぉぉんん。 七瀬の声とともに現れたのは、 キント雲役の中崎だった。 中崎「七瀬さんのためなら、空ぐらい飛びます!」 見上げた根性である。 如意棒役は南森だった。 南森「七瀬さんのためなら、伸びます!」 わけがわからないが、見上げた根性だった。 みさき「わたしも飛べるよ。飛べない豚はただの豚だからね」 それはそれで、さらにわけがわからなかった。 七瀬「よ〜し、南森! 伸びて伸びて、伸びまくって!」 南森「らじゃ〜〜〜〜〜! 恋するオトコの成せる技ですっ!」 南森は、どんどん、どんどん、ぐいぐい、ぐいぐいと伸びまくって みゅ〜魔王に…… ぺしっ! ぱきっ!! 繭「ほえ?」 ……命中した瞬間、あっけなく折れた……。 七瀬「だぁあああああ、使えなんヤツめぇぇぇええええ!」 哀れ……哀れすぎるぞ南森(涙) 繭「みゅ〜〜〜〜〜〜〜〜……」 七瀬「ぎゃ〜〜〜〜〜〜……、痛い、痛い〜〜!!!!」 繭が七瀬のお下げを引っ張って、大ダメージを与えている。 浩平「お〜〜〜〜い、繭! ここに茜が作った、特製ビッグてりやきば〜が〜があるんだが……」 繭「♪」 ビッグ繭はおいしそうにそれをほうばり…… しゅうううううぅぅぅぅぅぅぅんん…… なぜか、繭はだんだん縮んで……ミニ繭になった。 茜「……詩子にもらった、薬が役に立ちました……」 どんな薬じゃい!? とにかく……折原法師は『永遠』を目指し、旅を続ける。 彼の長い、なが〜い旅は……はじまったばかりだ…… ─────────────────────────────── ああああああ、オチなし。 ネタなし。時間もなし。 だめすぎるぅぅぅぅううううう(泣) >だよだよ星人 おかえりなさいませ(笑) ふとん干しの話みましたよ。あっちの方で…… こっちにも、また書いてるし、すごいです。